大学選手権 二回戦 試合結果
2008/12/28
(Kick off 12:00)
瑞穂
早大A | 筑波大 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
59 | 21 | - | 13 | 25 | |||
38 | 12 |
T | G | PG | DG | PT | T | G | PG | DG | PT | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3 | 3 | 0 | 0 | 前 | 1 | 1 | 2 | 0 | ||
6 | 4 | 0 | 0 | 後 | 2 | 1 | 0 | |||
9 | 7 | 0 | 0 | 0 | 計 | 3 | 2 | 2 | 0 | 0 |
T:トライ G:ゴール PG:ペナルティゴール DG:ドロップゴール PT:ペナルティトライ
レフリー |
---|
久保 修平 |
タッチジャッジ |
大槻 卓 松岡 辰也 吉田 庸平 |
対筑波大 いつものあの場所に無事生還
2008/12/29
「今から新たにやることはありません。自分たちのやってきたことで勝つことだけを考える。自分たちが何をするか、何をすべきかを考えて、徹底してやるだけです」(主将・豊田将万)…。2008年ラストマッチ・大学選手権2回戦・対筑波大・59-25。ラガーマンとしての大きな喜び・正月越えを達成しても、究極を目指す赤黒戦士に、白い歯を見せる者は誰一人いなかった。その戦いぶりは、ある意味今年のチームを象徴しているかのようだった。スタンドから聞かれた呟き。「ワセダ、勝ったのに何だか負けたような雰囲気だな…」
中竹監督が試合後、開口一番「難しいと思っていたとおりだった」と言ったように、この日のパフォーマンスの低調さ、ノリきれなさはある程度は織り込み済みだった。その一方で、学生たちは関東戦後に迎えたこの試合の意味を理解し、「ここでやらなきゃ先はない!」とも感じていた。激しく、目まぐるしく入り乱れたふたつの想い。ワセダとしてどうあるべきか。誇りを懸けた戦いを! しかし…、いざフィールドで出た答えは、やはりこの一週間のチームを如実に反映したものだった。
あっさり先制した直後の7分、ハイパントの処理ミスに始まり、タックルを外され、トライは取りつつ、粛々と、淡々と、普通にプレーし、普通の時間が過ぎていく~。確かに満足できる内容からは程遠かった。「苦い凱旋になりました…」(副将・瀧澤直)と言う様に名古屋のファンに熱いものを伝えることはできなかった。しかし、そんな思いにかられ、試合後まったく笑顔を見せなかったのは自らに課せられた使命を痛いほど感じ、葛藤し、更なる高みを目指していればこそ。足りなかったものは百も承知。前半強烈な風下に耐え、後半一気にトライラッシュ。現象を見れば悪くはない。負けたら終わりの相手も必死。短い期間での再戦で点差が詰まる。覆したかったけど…、これラグビー界の定説。タックル、コミュニケーション、規律、ロスタイム。もちろん反省は多々あれど、中竹監督の思いがブレることは決してなかった。「今年はこういうチーム。今日の試合は、今年のチームをいい意味で象徴していた。改めてどうこうというのはない。今日の試合でやるべきことがよく分かった」。
紆余曲折、侃侃諤諤、『豊田組』の色々な面を見せながらの地方行脚を終え、これでようやくいつものあの「場所」に無事生還。ちょうど一ヶ月前のあのとき、ワセダは多くのものを失った。90年の伝統が身に沁みた。ここまで来たら四の五の言わず、魂を入れてあとはやるだけ。俺たちはワセダ。国立で失ったものは、国立で取り返す―
<泰然自若!改めて今年のチームを意識する中竹監督>
「難しいと思っていたとおりの試合だった。実はいいところはたくさんあったけれど、悪い部分が際立ってしまったなと。圧倒しようと言っていた相手に取りきれないところ、不意に取られてしまったところがあって乱れてしまった。次に向けては時間が短いので、できなかったところは集約して、やるべきことをしっかりやっていきたい。今年はこういうチーム。今日の試合は、今年のチームをいい意味で象徴していた。今日の試合で改めてどうこうというのはない。特に前半、課題、やるべきことがはっきり分かったという試合。中4日はコンディションとの勝負。いい練習をしていきたいと思っている。期間が短いので、激しさとかではなく、いい時間を過ごす。次はあの『早明戦』以来の国立、学生たちにとってはいい舞台だし、モチベーションを上げていきます」
<自分たちのすべきこと!準決勝へ向け決意を新たにする主将・豊田将万>
「圧倒しなければいけなかった相手にちょっと…。決して受けたつもりはないですけど、ひとつひとつのミス、コミュニケーションミスが多かったです。そこは練習から見受けられていたこと。そういった細かいところを今一度やっていかないと、これから命取りになるなと思いました。2回戦は難しいんですけど、もっとできたはずです。毎年そうなんですけど…。今日は前半相手のキックが多くて、なかなか地上戦に持ち込むことができませんでした。入りがどうというか、ひとつひとつのプレー、キック処理とかそういうところです。テーマとしては、タックルを意識してましたが、フェーズ中FWが簡単に外されてしまっていて…。あれだけキックが多いと、そういうシチュエーションになかなかならないんですけど、遂行することができませんでした。ディフェンスのセット自体はできていたと思いますけど、タックルがダメでした。コミュニケーションの部分に関しては…、僕自身はそういうシチュエーションになかなかいないので、よく分からないところもあるんですけど、BKを見ている限りでは、細かいところができてなかったんだろうなと。準決勝に向けては、今から新たにやることはありません。自分たちのやってきたことで勝つ。そのことだけを考える。4日間、大事にしていきます。自分たちが何をするか、何をすべきかを考えて、徹底してやるだけ。舞台は国立、あのときとは相手が違いますけど、激しくいきたいです」
<ホロ苦凱旋… 普通からの脱却を口にする副将・瀧澤直>
「苦い凱旋になりました…。僕のミスでトライを取られて(前半のキック処理…)、すべての流れを作ってしまったと思います…。自分たちの力を出せば問題ないのに、ひとつひとつのプレーがしっかりできず、ミスしたり、取られたり、集中に欠けてしまいました。今日はそういうところです。全員1回はライドオンタックルしてこいと言われていたにも関わらず、外され続けて…。これでは関東前と同じです。関東戦はできる人間がタックルをした。それを今日はチームとしてやろうと。けど、今日はそれ以前の問題です…。準決勝に向けては間がないですし、ああだこうだ言い合う時間もない。もうひとつひとつのプレーを実践に近い感覚でやって、ビデオを見て、反省してやっていきます。今日は負けたら次がないというなか、こういうゲームをしてしまった。このまま普通にやったらこの先はない。全員が普通にやらない。それがスタートラインだと思ってます」
<やはりタックル!悔しさを胸にリベンジを誓う副将・長尾岳人>
「勝ったことは嬉しいです。ワセダには次があって、筑波はもう次がない。自分たちが戦っているのはトーナメントなので、その点は素直に喜びたいと思います。ただ、今週タックルを意識してやってきて、試合前もずっと言い続けてたにも関わらず、みな一発目を外しすぎ。受けていたわけではないんですけど、そこは課題が残りました。2回戦は難しいと言われていて、それを意識しすぎた面もあったのかなと…。流れを最後まで変えることができませんでした。ロスタイムで取られてしまいましたし、やっぱりその週の練習は試合にでると改めて痛感しました。そこが今年のチームの弱いところです。これが競った試合なら取り返しのつかないことになってしまうので…。コミュニケーションに関しては、プレー中のコールだけで言ったら、処理ミスもありましたし、よくなかったですけど、止まったところでは、しっかり取れていて悪くはなかったのかなと。準決勝までは4日しかないですけど、練習の内容次第で十分すぎるくらいの準備ができると思ってます。そこは勝負です。BKはタックル。関東戦のように一発で流れを持ってくることができるか。今日タックルできなかったのは悔しいですけど、まだチャンスがあるので、絶対にやってやります」
<今こそチェンジ!反省しつつもしっかりと前を見るフランカー小峰徹也>
「もう個人的に最悪です…。簡単なミスをしすぎでしたし、8単はいかれました(そのままトライ)し、要所を抑えることもできず、全然ダメでした。チームとしても、今日はカギになると言われていたにも関わらず、テーマを遂行できず、課題が残ってしまって…。けど、もうそんなことも言ってられない。いかにして自分たちの力を出し切るか。それができればこのチームは強いので、そこが勝負です。今日は練習で出たミスがそのまま出たという試合でした。準決勝まであと4日しかないですけど、そこから詰めていかないといけないです。今日は何かフワッとした感じがあった。けど、昨日のミーティングがあったからこの程度で済んだ。変えていかないとダメです。勝って次がある。凹んでいられないです。今日は最悪なプレーをしてしまったので、あとは上がっていくだけ。借りは絶対に返します」
<希望の光!ついに公式戦デビューを果たしたFB井口剛志>
「初めての公式戦、やっぱり抜けると気持ちいいなって(笑)。嬉しい気持ちもある反面、躓いてしまったり、思うようなプレーができなかった悔しさもあります。試合に出るまでは、ワセダらしく外まで展開する形が少なくて、WTBにフラストレーションが溜まっているなと感じてました。自分が入ってできることは、あの雰囲気を変えること。イライラした状態から冷静に判断する気持ちに持っていくこと。それを意識して、声を出していこうと思ってました。見ても分かるように、雰囲気がすごく悪かったので。プレーとしては、焦らずキックで敵陣にいけば怖くないって。チームとしての課題は、みんなも言っていると思いますけど、ロスタイムでのあの緩み。あれは誰がどうとかではなく、チーム全体の責任です。練習から変えていくしかないです。今日初めて赤黒を着て公式戦に出ることができましたけど、正直もう少し早い時間に出たいと思ってます。今は負けたら終わりの崖っぷち。大学選手権は初めての経験ですけど、そのギリギリを人一倍楽しみたいです。今自分にできることは…、ここは大きく出て、チームを引っ張っていきます!」
<瀧澤直、先輩・宮田先生とともに OBの皆様、ありがとうございました!>
大学選手権 試合情報一覧
2009/01/10 決勝 帝京大 ○ 20-10 ●
2009/01/02 準決勝 東海大 ○ 33-12 ●
2008/12/28 二回戦 筑波大 ○ 59-25 ●
2008/12/20 一回戦 関東学院大 ○ 21-5 ●
筑波大との戦績
公式戦対戦成績(1974年〜2008年) 早大 34勝1敗1分
過去3試合の対戦結果
2008/10/19 関東大学対抗戦 ○ 64-0 ●
2007/10/21 関東大学対抗戦 ○ 33-21 ●
2006/10/19 関東大学対抗戦 ○ 47-8 ●
関連画像
トラックバック一覧
-
»
大学選手権2回戦
from 井上太市 blog
早稲田59-25筑波今日はどうしても気の持ちようが難しい試合でした。勝ったことをよしとしましょう。なにしろトーナメントなのです。早稲田大学ラグビー蹴球部http://www.wasedarugby.com/ -
»
第88回全国高等学校ラグビー大会(12/28)
from BRRK BLOG(社会人野球、ラジオ、ラグビー、福岡・佐賀情報など)
≪第88回全国高等学校ラグビー大会≫<1回戦>岡山・関西高 21-14 山形・山形中央高南北海道・札幌山の手高 50-17... -
»
『荒ぶる』への第2歩~ラグビー大学選手権 2回戦
from WING11MIKIO's ブログ
ラグビー大学選手権 2回戦いよいよ『荒ぶる』へのカウントダウンが始まる。急遽、ネットで新幹線のチケットを取得、1回戦(熊谷)に引き続き家族4人でラグビー観戦をしました。ねえねえとちびは母に預けて、嫁さんといつもよりゆっくり観戦。試合の方はとい... -
»
早稲田ラグビ-、2回戦を突破!、いよいよ第4コ‐ナ‐へ
from フランクの感動雑記帳
早稲田は精神的には難しかった筑波との2回戦を無事に越えて、いよいよ総決算となる国立での勝負となった。ご当地、千種高校出身の滝沢副将もプロップというポジションながら、見事にトライを取り、故郷に錦を飾った。此れで準決勝は順当に?関東2グル-プの1・2位対決となった。特に今回の東海‐早稲田、帝京‐法政の対戦は共に新興校対伝統校、 外国人2人を含む強力FW対運動量豊富な小型FW+強力BK、 と言う面もあり興味は一段と増してきた。 新興校とはいえ、帝京、東海は共に年々総合的な力を... -
»
東海・帝京、仕上がり順調
from ぽっちゃりスポーツ天国
熊谷には行ったけれども、名古屋にまで行くことはかなわず。準決勝・決勝で対戦することになりそうな相手を観戦に秩父宮へ。ネットでワセダの試合経過をフォローしていたが、ハラハラさせられる展開。波が激しいチームだけに(それでよしとは思っていないが)、正直そんなこ.... -
»
Let'scapture東海大!!!
from 猫じゃらしの猫まんま
ワセダ勝ったね8時からの録画を観たよ。うーん、FBは田邊くんで決まりだな。いつも感じることは。走るFWってワセダの強みだね。有田くんも貫禄が出て来て。とても年下とは思えない(^^♪井口くんはステップが大きいけど。オオバケするかな!?いよいよ次は東海が相手帝京... -
»
25点も・・・(ワセダvs筑波 大学ラグビー)
from 想い出のブリーフケース
● 筑波 25 - 59 早稲田 ○後半のトライはFWが2、BKが4。6つのトラ -
»
ラグビー大学選手権2回戦。早大、課題を残しながらも何とか突破
from 暇人吉之助清話-ワセスポ、昭和、世相、時事-
本日(28日)、大学選手権第二戦。我が早稲田は、先週の熊谷から会場を名古屋は瑞穂公園ラグビー場に移して、対抗戦では完封勝ちをおさめた筑波大学と対戦。「天気晴朗なれども風強し」のいかにもハイパン、キックが鍵になりそうなコンディションでのキックオフとなった。開始早々から早大の動きはよく、4分、敵陣ゴール前ラインアウトから展開。BKが相手DFを外へうまく引きつけたところで、ロックの橋本選手が綺麗に切れ込んできて先制のトライ。今日は、先週の関東学院戦の課題を修正してセットプレーは安定。ラインアウトはほぼ完璧。スクラムもボールコントロールに若干、乱れはあったものの... -
»
2008ラグビー大学選手権2回戦 早稲田×筑波
from だぶろぐ
今日はテレビ(JSPORTS)で観戦。 さすがに名古屋までは行けず・・・。 生中