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2024

関東大学オールスターゲーム2022/観戦記

3年ぶりに関東大学オールスターゲームが開催され、多くのファンが秩父宮ラグビー場に詰めかけた。早大からは対抗戦選抜にプロップ亀山昇太郎(スポ2=茨城・茗渓学園)、SH宮尾昌典(スポ2=京都成章)、CTB岡﨑颯馬(スポ3=長崎北陽台)、フッカー佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)、フランカー村田陣悟(スポ3=京都成章)の5名が選出された。

試合開始早々リーグ戦選抜に先制を許すが、その後は宮尾がトライを挙げるなど、攻撃に絡んだ早大選手が活躍。両者得点を取り合う展開で28-26で前半を折り返す。後半もシーソーゲームが続いたが、36分にはラストプレーで対抗戦選抜が逆転トライ。これを決勝点とし、42-38で試合を終えた。

前半2分、リーグ戦選抜に先制トライを許し、追う展開に。しかし10分、亀山が低いタックルを何度も仕掛けるなど対抗戦選抜の粘り強いディフェンスでボールを奪い返すことに成功。その後BKの素早いパス回しに岡﨑も加わり、最後は廣瀬雄也(明大)がトライ。コンバージョンも高本幹也(帝京大)が落ち着いて決め得点を重ねた。

20分には、敵陣22メートルライン付近でのラックから飛び出した江良颯(帝京大)のオフロードパスを受けた宮尾が巧みなステップで相手のディフェンスを抜き去り、インゴール中央へ飛び込んだ。

33分からは村田が交代出場。21-26とリーグ戦選抜にリードを許していた40分、村田のジャッカルで相手の反則を誘う。これをきっかけとして訪れた対抗戦選抜のチャンス。敵陣5メートルでのラインアウトモールから高本とむ(帝京大)がインゴールへ。28-26の2点リードで試合を折り返した。

トライを決めたSH宮尾

後半は互いに反則やミスが増え、なかなか点を取ることができない。しかし14分、ゴールライン付近のラインアウトから一直線にモールで攻撃し、後ろについていた佐藤がそのまま押し込みインゴールをこじ開ける。7点差に離すことに成功したものの、その後は連続トライを献上するなど、両チーム互角のプレーを見せシーソーゲームとなった。

スコアは35-38。緊迫した展開の中迎えた36分、敵陣左でのラインアウトでモールを形成する。そこから右に素早くボールを展開し、伊藤耕太郎(明大)からパスを受けた浅見亮太郎(筑波大)がインゴールにねじ込み、逆転に成功。ロスタイムでも相手の追い上げを振り切り、42-38で対抗戦選抜が勝利を収めた。試合終了後は、両チームともに仲間の健闘をたたえ合う光景が見受けられた。

相手の攻撃を阻もうとするCTB岡﨑

流れが何度も変わる拮抗した展開が繰り広げられたこの試合。最終的なトライ数は変わらなかったが、対抗戦選抜がすべてのコンバージョンを決め、その4点が明暗を分けることとなった。

試合を終えた岡﨑は「普段戦っている選手と同じチームでハイレベルの中プレーできてとても楽しかった。貴重な経験をさせてもらった」と感想を述べた一方で、「SOの幹也さん(高本、帝京大)はキャッチからパスまでのスピードが早かった。自分も練習しないといけない」と収穫もあった様子。

表彰式では秋季公式戦の日程が発表され、より一層気持ちが高まったはずだ。秋に向けて、さらなる磨きをかけるべく勝負の夏に臨む。

文=臼井恭香 写真=谷口花(早稲田スポーツ新聞会)