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WASEDA FIRST

2023

2022 Tough Choice/委員会4年インタビュー

平素より早稲田大学ラグビー蹴球部に温かいご声援をいただきありがとうございます。

監督をはじめとし、主将・副将・学生委員へのインタビュー記事を連日掲載しております。第4回目は、大学最後の1年、早稲田大学ラグビー蹴球部を委員会として引っ張っていく、新4年生(植野、小西、平田)へのインタビューとなります。

※第1回:大田尾監督のインタビューはこちら
※第2回:相良主将のインタビューはこちら
※第3回:鏡・吉村両副将のインタビューはこちら
※第5回:3年生委員のインタビューはこちら

早稲田スポーツ新聞会の協力のもと、昨シーズンの悔しい敗北を経て、今シーズンに向けた4年生委員としての意気込みをお聞きしました。ぜひご覧ください。


<委員会4年インタビュー>

――昨年のチームで「荒ぶる」に足りなかったところはどんな部分にありますか?

植野:今年のファーストミーティングで監督から言っていただいたんですが、「1/1000の拘り」というところで、ひとつひとつのプレーに対しての突き詰め方というか、ミスに対しての指摘やルーズボールへの反応、タックルで相手を前に出させないというような、そういう誰にでもできるような細かいところを突き詰められなかった部分が勝てなかった一番の要因だと思います。
 
小西:正直、中に入って戦術を聞いたり、選手がどういう気持ちでやっていたかは知らないので、何が足りなかったのかというのは僕から言える話ではないと思います。ただ、僕自身プレーはできないけど、チームが勝つために何ができるかということはやったので、個人軸で見たらやれることはやったのかなと思います。チームとして何が足りなかったのかというのは、当然去年を振り返って見つけなければいけないと思いますけど、今年何ができるのかということにフォーカスして考えてみてもおもしろいんじゃないのかなと考えています。
 
平田:ふたりが言ったこととかぶってしまうのですが、去年は取り切れるところで取り切れなかったというところからファーストミーティングであったこだわりという部分につながってくると思うので、今年自分たちのチームでしっかり何にこだわっていくのかということを明確にしたうえで、今シーズンは取り組んでいかないといけないなと感じました。



――昨シーズンを振り返ってご自身が成長した点、個人の課題点を教えてください。

植野:去年のチームの方針としてブレイクダウンを強化するということが大きくあったので、練習中から体を当て続けるということを意識していました。その部分はすごく成長できたのかなと感じています。課題点としては80分間出場し続ける力というのが自分には少し足りないと思ったので、体を当て続けながら80分出続ける力というものを今年はつけていかないといけないし、そのために体づくりにもっと励んでいきたいと思います。
 
小西:足りなかったことからいきます。今までやっぱりアスリートとして「強さ」というところをすごく問いかけてやっていて、それなりに自分もいろいろと経験して他の人よりは強いだろうと思っていました。昨年、コンディション不良でプレーできなかった状況に置かれて、そのつらさというのを同期をはじめとして仲間に影響を与えちゃうというか、自分の問題なのに自分の中で処理できない弱さというのはすごく感じて、それこそ他の人とも距離を取るようになってしまって、圧倒的な生活リズムの違いも合わさって、いつの間にか同期とも壁ができてしまいました。自分の弱さが悔しかったです。でも今ならもう少し強くやれると思うので、去年足りなかったところはそういうところだと思います。自分の弱さを見つけたというところです。唯一伸びたところは、料理と文字が上手になりました!
 
平田:去年試合に出させてもらって、そこで評価されたところはユーティリティ性というところだったと思います。逆に最後なぜ出られなかったのかは突出した何かがなかったからだと思うし、この組織で出るということは何か突き抜けていなければならないと感じました。そういったところは課題点だと感じたので、今年はそういうところにフォーカスして取り組まないといけないなと思っています。



――委員として周囲に対して何を求めたいかお聞かせください

植野:グラウンド内で誰でもできること、規律の部分であったり、ルーズボールへの反応であったり、どんな選手でも、才能がなくてもできるところを求めたいと思います。
 
小西:チームが始まる時に、寮内活動や部内のルールを作ったのですが、そのルールをつくることを目的にするのではなく、智也も言った通り当たり前のことを当たり前にやってほしいなと思います。僕は早稲田に対する想いが強いと言われますが、それは自分の行動が、早稲田ラグビーがいいものにも悪いものにも転ぶということを考えて行動しているので、今年作ったルールをきっかけに部員ひとりひとりが常に問い続けて、早稲田ラグビー部というものをさらにいいものに更新していけるように考えていってほしいなと思いますね。
 
平田:早稲田は、他の大学に比べてスター選手や才能に優れた選手が多いとは言い切れないと思います。しかしながら、泥臭さや誰でもできることへの厳しさ、貪欲さというところが早稲田の強みになると思うので、そういうところをしっかりとやっていきたいです。また、要求しあうことを大切にしようということで、ひとつひとつの細かいプレーに対してお互いに情報を発信して相互理解を深め、みんなで同じビジョンを見れるようにしていきたいと思います。



――チーム内で求められている自身の役割はどのようなものでしょうか。

植野:昨シーズン何を評価されたかというとタックルのところだと思っていて、一貫性を持ってグラウンドで体を当て続けるということが自分に求められることだと思います。ただ、昨シーズンが終わったときに、監督から発信力が足りないから周囲にもっと発信しようということを言われたので、今シーズンはそこを意識していきたいと思います。
 
小西:チームとしても視野が狭くなってしまう人が多いのと、周囲に意見を言える人が少なくて、誰かの意見に対してなんでもYESと言ってしまう人が多い気がします。リーダーとして僕に求められているのは、その答えが正解だとわかっていても、一旦NOと言えるというような反応ができることだと思います。うっとうしい存在ではあると思うのですが、いいチームにするためにはそういう人が絶対必要だということが僕自身の経験としてあって、そういう人たちに出逢ってきたので、今年はそれが僕の役割だと思っていますね。監督との面談でも、ラグビー面においても求められる部分をアドバイスいただき、自分が選手であるということをまだまだ覚えてもらっていたので、しっかりと期待に応えられるように自分にできることからトレーニングを重ね、なんとしても復帰したいなと思います。
 
平田:部員全員とコミュニケーションを取りやすい存在であるというのが僕で、それが僕だけのリーダーシップの発揮の仕方だと思うので、みんなで同じ目標をもってそこを追い続けられるチームにしたいと思っています。また、ミーティングなどの場で一歩引いて的確に物事を捉えられるところが僕の強みというか、生かしていきたいところだと思うので、そういうところを発揮してチームに貢献していきたいと思います。



――特にこだわっていきたいところをお聞かせください。

植野:去年と変わらずタックルをさらに強化していきたいです。抽象的にはなるのですが、自分のするタックルで見てくれる人に何かを感じてほしいという目標があるので、部員もそうですしテレビで見てくれる人など、いろんな人に自分のタックルで影響を与えていきたいと思います。
 
小西:ラグビー面では、足が速いことも武器の一つだったのですが、この一年何もできなかった結果、筋肉がなくなってしまって、そこからつくりあげるとしてもパワーもスピードもまだ戻せていません。だからといってラグビーができなくなるというわけではないので、違う戦い方というか、もしかしたらそういう武器が見つかるかもしれないので、そういう意味ではラグビーに取り組むのが楽しみです。私生活については、これ以上ないというくらい今やっているつもりなので、本来ならやらなくていいことも多いですが、自分の目標のために、我慢してやり続けるということにこだわっていきたいです。
 
平田:正直、これといって固まったひとつのこだわりというものはないのですが、みんなとコミュニケーションを取るということでひとつの強いチームにしたいという思いがあります。そのために僕が体現していかないといけないと思うので。フィットネスなどのきついトレーニングをしたときに僕がどれだけ周りを見ることができるか、周囲の人が僕の背中を見てどう感じてもらうかということにこだわっていきたいなと思います。
 


――春シーズンに向けて意気込みをお願いします。

植野:ひとつひとつの練習で全力を出して、自分の強いところをアピールしていく、それをしていくだけかなと思います。どの試合に出たいとかじゃなくて日々の練習の積み重ねが試合に出るだけだと思うので、ひたすら練習に全力で取り組んでいきたいと思います。
 
小西:焦らず、自分にできることだけをとにかく積み重ねていこうと思います。いろいろな制限がある中で、こうして生活を送ることができているということに感謝しています。本当に些細なことですが、グラウンドで走れる、ボールを触ることができる、ごはんも食べられるということ、それを支えてくれる人がいる、応援してくれる人がいる、待ってるって言ってくれる人がいるということに感謝して、そこだけを見て、地道にトレーニングをしていこうと思います。チームに対しては、僕自身ができることといえばチームビルディングや北風祭などがあります。100人を超えるチームだとどうしてもバラバラになってしまうところがあるので、なにかしらの形でひとつのチームになれるような取り組みを企画する、運営するということは、去年同様にきっと僕にできることなので、いろいろな人と話しあいながら取り組んでいきたいと思います。
 
平田:春シーズンであっても早稲田にいる限りは負けていい試合などひとつもないので、「荒ぶる」に向けて、個人としてもチームとしても厳しく、貪欲にひとつひとつのプレーにこだわっていきたいと思います。



――最後に今季の意気込みとファンの方にメッセージをお願いします。
 
植野:タックルでいろいろな人に影響を与えたいと思うので、自分のタックルを見てください。チームとしては「荒ぶる」のために一丸となって頑張っていくので、今後とも応援よろしくお願いします。
 
小西:まずは、去年1年いなかったにも関わらず、いろいろな形で「グラウンドに立つのを待っています」「応援しています」というメッセージをたくさんいただきました。本当にありがとうございます。戻るために戦う姿、戻ったあと戦う姿、その後の僕の生き方というのでしっかり恩返しをして、僕の生き方で勇気を与えるという感謝の返し方をしていきたいと思っているので、ラスト1年応援よろしくお願いします。
 
平田:まずは、いつも応援してくださりありがとうございます。個人としては去年の桑田さんのように二浪してもどれだけ大きいケガをしようとも、自分が目標を持ってどういう思いを持って取り組むか次第で絶対に這い上がっていけるという姿を、僕を通して応援してくれるファンの方々やこれから早稲田を目指してくれるような選手に対して伝えていきたいです。チームとしては、僕たちが1年生のときに取った「荒ぶる」の感動は何事にも代えがたいものであり、今年絶対に「荒ぶる」を取りたいと思っているので、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。



文:早稲田スポーツ新聞会・ラグビー蹴球部広報チーム 写真:ラグビー蹴球部広報チーム

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