早稲田大学ラグビー蹴球部公式サイト《2024 Beat Up》

まだ少し肌寒さが残る東京・秩父宮ラグビー場。一足早い春シーズンの幕開けとなる、東日本大学セブンズ大会が行われた。初戦の流通経大戦は、前半から両者譲らずシーソーゲームに。惜しくも1トライ差で敗れた早大は、CONSOLATIONトーナメントに進んだ。このトーナメント1回戦は立大と対戦し、快勝。続く準決勝は対慶大。上井草での練習後に駆け付けた仲間からの熱い声援を励みに、24-10で勝利を収め決勝進出を決めた。そして迎えた法大との決勝戦。後半に点差をつけられて7-33で敗戦となり、準優勝で大会を終えた。

初戦の相手は流通経大。前半2分に最初のトライを奪われてしまう。しかし、早大も細矢聖樹（スポ3＝國學院栃木）と西浦剛臣（社3＝ニュージーランド・ハミルトン・ボーイズ・ハイスクール）らが素早いパスワークでゲインしていく。右に展開し、最後は粟飯原謙（スポ2＝神奈川・桐蔭学園）が相手を振り切ってインゴールへ入り、逆転に成功した。その後は早大が1本、流通経大が2本トライを加え14-17で後半を迎える。

後半2分、相手のディフェンスに絡まれながらも敵陣22メートルライン付近までパスをつなぐと、金子礼人（法2＝福岡・西南学院）がディフェンスのギャップを突いてトライを挙げ再逆転。しかし、直後の攻撃で流通経大が自陣に入ってくると、早大のディフェンスラインが乱れトライを決められてしまう。

最終的にこれが決勝点となり、21-24の3点差で敗北。この結果、1回戦の敗者同士が戦うCONSOLATIONトーナメントに進むこととなった。

CONSOLATION1回戦は立大戦。先制点こそ奪われてしまったものの、その後は早大が連続でトライを奪う展開となった。最初のトライは相手のペナルティーから。西浦が素早くリスタートして右に展開すると、粟飯原がゴールライン付近まで運び、再び中央にボールを戻す。最後に細矢へボールが渡るとそのままインゴールへ飛び込んだ。

2つ目は後半に入った直後。グラウンドを左右に大きく使い、中央付近で粟飯原がディフェンスを引き寄せる。ボールを左に展開し、最後は溝井颯太朗（スポ3＝北海道・函館ラサール）のトライで得点。その後も岡本大輝（スポ4＝東京・本郷）と西浦がトライを決め、勝利を収めた。

続く準決勝は慶大と対戦。この試合から上井草での練習を終えたノンメンバーが応援に駆けつけ、早慶戦を見守った。キックオフ後、すぐに木村晴（スポ4＝北海道・函館ラサール）が先制点を挙げ、早大は幸先の良いスタートを切る。慶大に1トライ返されるものの、前半6分に細矢がディフェンスをうまく切り抜けると、最後に金子がパスを受け取りグラウンディング。

続いて後半、慶大のペナルティーで三浦哲（文構3＝東京・早実）が素早くリスタートすると、細矢が一気にゲインし大外にパスを出す。それを受けた西浦がオフロードパスで金子につなぎ追加点を挙げた。さらに1トライを加えた早大は慶大の反撃を1トライに押さえ、最終スコア24-10で決勝へ駒を進めた。

今大会4試合目となる決勝の相手は法大。相手キックオフで試合はスタートし、早々から早大はゴールライン付近まで攻め入る。しかし、果敢に仕掛けるがあと一歩のところでノックオン、チャンスをつかむことができない。前半3分には相手にタッチライン際を攻められ、先制トライを許してしまった。

早大の反撃は前半4分、金子が中央を大きく突破してフェーズを重ね、敵陣深くに入ったブレイクダウンから糸瀬真周（スポ2＝福岡・修猷館）が飛び出しトライに成功。その後、法大にトライを返され前半を7-14で終える。

早大は後半すぐに追いつきたいところだったが、開始直後から点差を離される。「後半はみんな足が止まってしまって、ディフェンスが崩れた」（細矢）と、相手の攻撃にディフェンスが追いつかず、ペースが乱れてしまう。立て直すことができないまま時間は過ぎ、ついにノーサイドを迎えた。決勝の最終スコアは7-33。惜しくもトーナメント優勝には届かなかった。

ゲームキャプテンを務めた岡本は今回の大会について「試合を重ねるうちにチーム内でまとまりが生まれ、やるべきことがすごく明確になった試合だったので、各自成長できた部分はあった」と振り返る。優勝とはならなかったが、試合後には応援に来ていた選手たちからも大きな拍手が送られた。チーム一丸となって挑む春シーズン、各々が見つけたチームの課題を修正し、次の勝利へとつなげられるか。まずは次の15人制第一試合に期待だ。