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清宮監督春シーズンを振り返る

清宮監督春シーズンを振り返る

 ヘンリー、ヤングの来日。全勝で駆け抜けたオープン戦。東伏見さよならイベント。大きく歴史が動いた区切りの春を清宮監督、後藤コーチ、田原耕太郎が振り返る。(7月29日、菅平、ペンション『ヨッホー』にて 編集 HP委員疋田拡)


<東伏見さよならイベント>
・まずは東伏見さよならイベントから。1万4人にもの人が集まりました。
清宮
「あれだけ準備して、人が集まらなかったらどうしようと不安だった。主催した側としてはうれしいし、ありがたい。OBもたくさん来てくれた」

・門外不出の赤黒ジャージーのオークションでは最高20万円(前年度主将左京のジャージー)の値がつきました。
清宮
「あれだけの値段がついたことは自分たちの誇り。来てくださるみなさんに楽しんでもらおうと思って企画したが、やって千円とかだったら淋しいので、ありがたい。年を取ると棺おけに入れてもらうため手に入れようとするけど、自分の着ていたものはもらえないしね。当然自分も持っていない。オークションで集まったお金は寄付します」

・最強OB対現役の試合では現役が負けてしまいました。
清宮
「OBの方が気合が入っていた」
田原
「時間があれば勝っていた。あと、人の多さにビックリした。あれだけ近くに人がいる中でやったことないし。(←敗因は多すぎた観客のせい?笑)」

・東伏見に活気のあったあの頃に戻った感じでしょうか。
清宮
「昔はあれに近いくらい人が来ていた。自分が学生の時も、東伏見で何試合か公式戦をやった。その時は2~3千人だったかな。さよなら記念の写真集に、グラウンド真中にある緑の板の上に人が載っている写真があるけど(写真集を見て確認してください。まだまだ、好評発売中です!)、今回も載っている人がいた。本当に人が入るとあそこに登るんだなあと」

・多くの人と『北風』を歌いたかったと言っていましたが、フィナーレはどんな気持ちでしたか。
清宮
「感慨深いものがあったけど、イベントということもあって、決勝の前に歌ったりするものとは違う感じはした」

・今改めて思う東伏見の思い出はどんなものですか。
後藤
「絞られたこと。今は教室となってるところに昔はグリーンハウスというのがあって、1年生はそこを使っていたんだけど、そこでよく愚痴を言ったり、1年度同士で喧嘩したりした。それが思い出かな」
清宮
「お前、年中辞めるって言ってたよな(笑)。火曜日になると今週こそ辞めてやるって。お前、反体制派だろ(笑)」
後藤
「そんなことない。ああいう風に言って安心していたんだよ」
田原
「自分はたくさんありすぎて、これというのはすぐ思いつかないけど、決勝の前の日に『北風』を歌ったことかな」

<オープン戦>
・オープン戦は久々にAは全勝でした。これだけやれる自信はあったのでしょうか。
清宮
「結果に関しては想像通り。やる前からこれくらいやれる自信はあった」

・『ブレイクダウン』の攻防についての評価はどんなものですか。
清宮
「チームレベルでは上がってきているとは思うけど、個人的には甘い奴がいっぱいいる」
田原
「今年は昨年よりも掘り下げてコーチングをしてくれるので、みんなも意識していると思う。今までなら流していたところも、今年は止めてくれる。精度は上がってきていると思う」

・関東学院大戦のビデオを見て、改めて感じたことはありましたか。
清宮
「ビデオの映像が遠かったんだよね(笑)。ビデオを見て改めて感じたことは、これといってない。試合後に感じたことと同じかな」

・昨年の4年生の穴を感じたことはありましたか。
後藤
「喬輔(佐藤、NO8)が一番でかいかな。今のチームでランナーとしてあれだけゲイン切れる奴いない。佐々木(隆道、1年)にしても他の奴にしてもこれから伸びるだろうけど」
田原
「FWにしゃべれる奴が欲しい。昨年は喬輔とかがよくしゃべっていた。あとはラインアウトの組み立て。左京はラインアウトの組み立てばっかり考えていたから」
清宮
「ラインアウトはこういう状況になったらこうするとか、組み立てをもっと考えないといけないね。相手の強いところをチェックしたりだとか」

・この春で伸びたと思う選手はいましたか。
清宮
「大江(菊臣、4年、PR)。スクラムが強くなった」
後藤
「松本(允、1年、フランカー)。来年の今頃には間違いなく力也(川上、3年、フランカー)レベルまでいける」
田原
「晴児(内藤、3年、CTB)がよくなった。ハートが強くなったと思う。やっていてその部分をすごく感じた」
清宮
「あと大田尾(竜彦、3年、SO)かな。まだまだ求めているレベルには達していないけど」

・新たなキーワード『ULTIMATE』に関してはどうでしたか。
清宮
「これは試合だけのものではないからね」
田原
「これに関しては練習の時からかなり意識した(←こう語る田原の部Tシャツには「WASEDA2002 ULTIMATECRUSH」の文字が。ちなみに昨年は「REAL」、これは俺達は本気で日本一を目指す戦う集団だという意味です)

<ヘンリー、ヤングの来日>
・13年ぶりにコーチとして来日したヘンリーの印象は。また彼から得た一番大きなことは何ですか。
清宮
「13年前と特に変わってはいない。ヘンリーからは精神的な強さをもらった。戦術に関してはあまり話はしていない。彼はワセダのシステムをよく理解してくれた上で、色々と考えてくれた」

・何か斬新なアイディアや目新しい理論はもらいましたか。
清宮
「それは秘密(笑)」

・ヤングが来て、スクラムが見違えるほど強くなりました。
清宮
「ヤングから教わったのは意識の部分。ヘンリーにも言えることだけど、強者の意識。俺達は強いんだ。強くなくてはならないんだという意識」

・ヤングにはモール、ラインアウトも指導を受けましたが。
後藤
「モールは難しいプレーだからそんなに急にはうまくならない。ただモールもスクラムも意識の持ち方が大事」

<夏合宿へ向けて>
・今年は例年以上に夏合宿の期間が長いですが。
清宮
「上井草が使えないということもあるし。トータルで見たらいつもと変わらないと思うよ」

・Aチームは3試合しかありませんが、試合よりも練習の時間をということですか。
清宮
「最大の目標は9月15日にオックスフォード(上井草オープンゲーム)に勝つことだから。そこに勝つための日程。25日の関東学院戦を特別意識しているということはない」
田原
「いい時にオックスフォード大戦があるからこの日程でちょうどいい。」

・9月22日にはリーグ戦の強豪・法大戦もありますが。
清宮
「オックスフォード戦に向けて仕上げているからいい感じで試合ができると思う」

・夏合宿でこんなことをしていこうというのはありますか。
清宮
「たくさんあるよ」
後藤
「やらなきゃいけないことだらけ。相対評価でいったらいいのかもしれないけど、絶対評価で見たらまだまだ。これくらいで妥協していては、また関東に負けてしまう」

・最後にファンの方にメッセージをお願いします。
清宮
「夏合宿はたっぷりと時間があるので、やりたいことをじっくりやるつもりです。9月15日の上井草オープン記念は勝ちにいくので是非応援に来てください。(チケットは8月17日より発売開始)」


☆さて、なぜこの時期にこの3人が菅平にいるのか不思議に思った方もいらっしゃるでしょう。単なる息抜き?…。真相はシーズンが深まってきた頃にHP上にて報告します。