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2024
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対同大 スキッパーの名は、佐々木隆道…


 韓流ブームのお次は名古屋―。愛・地球博、セントレア、名古屋嬢に、世界のトヨタ…。今、日本でもっとも熱い土地の勢いを吸収し、一気の飛躍を期した国内初戦も、結果は「いまはち」(山岡コーチ)。新生『佐々木組』は、またしても、その若さ、ナイーブさを露呈した。「赤黒を着て試合をすることへの意識が、みんなまだ低い…」(ロック・内橋徹)
 滑り出しは快調だった。開始2分、カウンターから素早くラインをセットすると、SO久木元孝成のロングパスで、大外を一気に攻略(最後は運動量抜群のロック・内橋徹が、相手ディフェンスを華麗なステップとスピードで翻弄し、トライ)。続く10分には新たな方法論を施工中のドライビングモールから、『ヨコヅナ』畠山健介が久々に寄りきり、完全に主導権を掌握した。
 しかし、直後の13分、もっとも警戒していた形から相手FB正面にビッグゲインを許し、その流れからトライまで奪われると、ここからしばらくはまるで別チーム。決定的な場面での相次ぐミスで、トライチャンスを喪失続けたばかりか(20点くらいは…)、学生界きってのスーパータレント集団・同大BK陣にいいように翻弄され、チャンピオンチームの面影は見事なまでに失われた。
 34分、ゴール前屈辱のスクラム選択(この日フィールドプレーで奮闘。2ターンオーバーを記録し、懇親会で監督賞をもらった前田は、正月は全部押すと相手の前で宣言!)からBKがノータッチでトライを許すと、後半3分にも、FB正面、CTB大橋の強さに差し込まれ、12-21。永らく経験していない『7点』を超えるビハインドに、スコアボードには見慣れぬ数字が刻まれた。「めちゃくちゃイライラしましたよ…」(主将・佐々木隆道)
 観ている者の脳裏をかすめたであろう「敗北」の2文字。しかし、ここで誰よりも勝利に飢える男・佐々木隆道がチームを一瞬で甦らせる。直後の攻防で、相手が嵩にかかって仕掛けてくると、ボールを持ったSOに対し、視界の外から猛烈なスーパータックル。ボールを強引に奪い返すと、4分後には8単からの業ありオフロードで、ロック・後藤彰友のトライを演出し、チームを危険水域から脱出させた。窮地にこそ先頭に立つ。これぞリアルスキッパー―。
 このビッグプレー2連発で、完全にあるべき姿を取り戻すと、ここからは『史上最強』を知る男・内橋徹(この日はグレートな存在感!)を軸に、一気のラッシュ。『拘り』のモールに、ようやくらしさ溢れるBK展開。スゴさを見せ付けられたスパータレント集団にも、前に出ることできっちりと対応し、終わってみれば34-21で勝利を収めた。
 初歩的なミスはもちろん、プレー選択、ゲームコントロールの面で、この日も多くの課題残ったものの、「先週よりだいぶよくなっている」(清宮監督)と言う様に、チーム状態は徐々に上向き。「『Target2004』は、まだまだ先ですけど、やりがい、ありますよ」(主将・佐々木隆道)…。2005年、『佐々木組』は粘り強く、泥臭く、一歩ずつ―

<先週よりステップアップも、アタック面を課題に挙げる清宮監督>
「今日は余りいい試合とは言えないかもしれないけれど、FWがモールなど拘ろうと言っていたところを拘れたのはよかった。スクラムに関してもプレッシャーを懸けられていたし、よかったと思う。課題はディフェンスよりもアタック、点数の取り方。プレー選択とミスで今日もだいぶトライを損してしまっている。でも先週の高麗大戦よりだいぶよくなってきているから、火曜日からまたしっかりと練習して次のセコム戦に臨みたい」


<その存在感でチームに勝利を引き込んだザ・キャプテン佐々木隆道>
「今日は清宮さんも言っていたけれど、前の試合に出た課題をちょっとは克服できているなと感じられる試合だった。ここを修正しようと言ったら、だんだんそれができるようになってきた。後半は順目に攻めていこうと話したら、その通りできたし、やろうとすればできるチームになってきている。今日はうっちーに助けられた面が大きいですけど…。取られたトライに関しては、顔を上げたらもうトライだったので、今は何とも言えないです。途中で青木がいなくなった(前半26分に大事を取り負傷交替)のは、たしかに大きかったですけど、試合後みんなにも話したように、誰がいないからできないとか、誰がいないとダメとか、そういうのはチームとしてダメだと言うことですから、来週の練習からはそこを強く意識してやっていきます。みんなも分かっていると思いますし。後半開始早々、差が9点になったときは、めちゃくちゃイライラしてました。そこからいい時にトライを取れた(演出できた)というのはありますけど、まだまだ満足するレベルではないし、もっと上のプレーを目指して、このレベルに満足することなくやっていきたい。チームとしては、何本かいいトライがあった。彰友くんがいいところでたくさんノックオンしてくれましたけど(笑)。『Target2004』はまだまだ先です。個人個人の責任感がまだないですから。今年はやりがい、ありますよ」


<獅子奮迅の大活躍 意識、プライドの高さを訴えるロック・内橋徹>
「相手がどうこうよりも、ワセダがやるべきことができていない。とにかくそれが1番。ひとりひとりの意識が低いというか、昨年のAチームが抜けたから赤黒を着ているという感じの奴が多い。自分の力で赤黒を勝ち取ったという意識ではなくて、ただAにいるという感じで。そこの意識がまだまだ低いから、もっともっと高めていかなくてはいけないと思う。後半はボールキャリアのところと、スイープのところを修正できた。トライを取ったときはそれがしっかりとできていたけれど、前半は1人目のドライブ、スイープができていなくてああいう展開になってしまった。清宮さんに言われてからではなく、自分たちから修正できるようにならなくてはいけないです。自分は5年目で、周りより1年の長があるので、みんなをどう導いていくかを考えている。これまでは自分のことだけだったけれど、今年はセットにしろ、ひとつひとつのプレーをしっかりと確認させていければと。いきなりうまくいくのは無理な話で、きつい面もでてくるだろうけど、一丸となって徐々にできるように。あとはワセダとしてのプライド、赤黒を着て試合に出る者としての意識を高めていきたい」


<相次ぐノックオンを猛省も、MVP獲得で故郷に錦を飾ったロック後藤彰友>
「今日は大事なところでノックオンしてしまって反省してます…。それがなければあと2トライは取れていたのに、1番大事なところで1番痛いミスが出てしまいました…。今思うと、上井草での練習からそういう場面があったなと。練習から集中していればそういうミスも起こらないと思うので、これからはしっかりとやっていきたい。今日は、親からおじいちゃん、おばあちゃん、いとこまで家族総出で見に来ていたのに、ほろ苦い凱旋です…。ディフェンスで下がらないというところに関しては最低限できたけれど、逆にアタックがよくなかった。昨年の同志社戦は途中から入って足を引っ張ってしまったので、今回はと思っていたんですけど、今日も大事なところでミスしてしまいました。立ってつなごうとしすぎて、声が出てないところでもそうしてしまったり。ただ、チームとして、モールの練習で意識していることがしっかりとできていたのはよかったと思う。あとは精度の問題。今日は何度かオブストラクションを取られたけれど、あれをうまくやれたらあと3,4本はトライできる。今年は前に出られる選手。タイトな局面でゲームをブレイクできるようなプレーヤーにやっていきたい。高校時代愛知県の決勝を戦ったのもここだし、宮田さんが伝説のゴールキック(トライで1点差に迫ったあとのコンバージョンを宮田が成功させ、花園をゲットした歴史に残る名場面。試合前、何人かの選手はそれを再現してました…)を決めたのもここ。今日は思い切り不完全燃焼でしたけど、そんなところで試合ができてよかったです」


<前日の奮闘が認められ、見事凱旋を果たした初赤黒鈴木崇大>
「今日は瑞穂で、しかも赤黒で試合ができてうれしかったです。高校時代1回だけここで試合をしたことがあるんですけど(思い出の試合だそうです)、それ以来。高校時代はずっとここでやることを目指していたので、特別な場所です。前日に突然メンバー入りしたので、赤黒を着るという実感が全然なかったんですけど、アップが終わった後、トイレに行ったら、自分が着ている姿がたまたま鏡から目に入ってきて、あぁ赤黒着ているんだなって。まったく似合ってなかったですけど(笑)、これからは赤黒が似合うようにがんばります。今日は親も呼びました。ずっと東京に試合を見に来たいと言っていたんですけど、なかなか機会がなかったので、これが初めて。いい親孝行ができたと思いますし、これで仕送りが増えるかもしれませんね(笑)。ケガして入ってきて、1年生のときは2試合だけで、昨年も試合できたのは春だけ。ここまで来るのは長かったです。今年はもっともっと体を大きくして、畠山と対等に渡り合えるようになって、赤黒を何回も着られる選手になります」

<後藤彰友、ほろ苦い凱旋も、清宮監督選出のMVPを獲得!>