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2024

対慶大B 男の約束! 意志あるところに道は拓ける


 「監督もコーチも替わるというすべてが初めての経験でみんな不安だったと思うけど…、本当に今日からがスタートです」(権丈太郎)。絶対的な自信で勝ち続けてきた常勝ワセダを襲う極度の緊張感…。06年・ファーストゲームin上井草。『東条組』はその強い意志、固い結束で、小さくはない第一歩を踏み出した。
 相手はイの一番に迎えるにふさわしすぎる『永遠のライバル』(慶大とB同士の対戦は実に久しぶりでした)も、この日最大のターゲットは自分たち自身。ディフェンスでのアップ、セービング、ハンマー、それらすべての集合体『スウィフト』…。誰もが口にした「緊張」を和らげてくれるのは、実践でやりきることでしか得られない「結果」(成果)だけだった。
 とにかくこの2ヶ月やってきたことを―。そんな想いが如実に現れたのが、沸きいずるセービングと、何かに憑りつかれたかのようなハンマーの嵐。「特にセービングに関しては、『スウィフトラグビー』の成果が出たね…」(中竹監督)。今シーズンに懸ける覺來弦も、この日のベストプレーヤー・上田一貴も、スーパータックラー・松田純平も、セービングとは無縁だった?BKも、身を挺して次々にボールへダイブ。『スウィフトラグビー』の大きな柱・「イーブンボールの完全支配」(この日は時に相手ボールも!)を見事なまでに体現し、ゲームの主導権を握り続けた。「みんなで意識してきたところをできたのは、本当によかったです」(権丈)
 ハンドリングミス(雨の影響もちょっとアリ?)、判断ミス、コミュニケーションミス…、シーズン一発目ゆえのミスを幾度となく繰り返しても、イーブンボールの完全支配さえできれば、勝負には勝てるという、まさにお手本のようなゲーム。「まだまだできる」と中竹監督も手厳しかったものの、前後半きれいに4トライずつ挙げ(そのうち早田が4トライ!!!)、『永遠のライバル』を圧倒した。
 「今年やれなかったらラグビー人生終りだという気持ちです。今年こそは絶対にやります。ただレギュラーを獲るだけではなく、チームを引っ張らないとダメなんです。清宮さんと約束しましたから―」。快勝はしたけれど、目指すはもっともっともっともっと上の方。この権丈太郎が発した言葉こそが、『Bチーム』に置かれた者たちのすべて…。そういえば、どこかの主務も言っていた。「約束は守らなければならない」と…。この試合で改めて分かったことがひとつ。意志あるところに道は拓ける―


<上井草ファーストゲームを見事勝利で飾った中竹監督>

「今日の試合はボール支配の割には点数が少なかった。自分たちのミスで、仕留めきれていなかった。プレーもそうだし、判断ミスもそうだし、ノーコールだったところもそう。あれだけブレイクダウンを支配していたのならば、前半でもう3本取って欲しかった。ディフェンディングラグビー、セットアタックラグビー、スウィフトラグビーもまだまだだね。ディフェンスではもっともっと思い切って前に出てターンオーバーを仕掛けたい。個々ではいいタックルもあったし、要所要所ではできていたけれど、組織ディフェンスにはなっていなかった。セービングに関してはスウィフトラグビーの成果が出たね。今日はメンバーみんなにAチーム入りへの気持ちを感じられた試合だった」

<スーパータックル1発でAチーム入りを決めたロック・権丈太郎>
「今年はもう3年だし、責任のある立場にもなって(五郎丸とともに委員です)、チームを引っ張っていかなくてはと思ってます。責任を感じていますし、今年やれなかったらラグビー人生終りだという気持ちで。清宮さんと約束したんです。昨年は最後の最後まで清宮さんを裏切ってしまった自分が本当に情けなくて…。タックルですか?、今日は本当にあの1本だけでした(キックオフから超衝撃の一発!)。SOをはじめとしてBKに若いメンバーが多かったなか、もっとフォローしてあげないといけなかったんですけど、まだ全然です。外のブレイクダウンも相変わらずの課題ですし…。FWは全体としてはまあまあよかったかなと。特にセービング、イーブンボールへの仕掛けは対トップリーグでは絶対に大切なことですから。その意識してきたところをできたのはよかったです。今日はみんないい緊張感で試合に臨めました。自分も足のケガとかあって不安な気持ちもありましたけど、今日からが本当のスタート。監督もコーチも替わるというすべてが初めての経験で、みんな不安だったと思うけど、試合でできるところ、できないところがはっきりと分かったので、今日からです。今年こそは絶対にやります。ただレギュラーを獲るだけではなく、チームを引っ張らないとダメなんです。清宮さんと約束しましたから」