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Beat Up

2024

第19回主務部屋 主務部屋に4年がやってきた 中村浩太郎編

高橋:第4弾、中村浩太郎編! はい、拍手――!

(一同拍手)

高橋:では、中村浩太郎を知らない人が多いので自己紹介を!

首藤:えっと・・・

高橋:おい!首藤甲子郎!(笑)おまえやったよね、第一回で(笑)

首藤:短かったしアピール全然なかったし、おもしろさもなかったし・・・。だから俺、全部参加しちゃうから。ライン参加しちゃうよ。

高橋:え、何かいいことあった?(笑)

首藤:最近はねー、まぁ・・・ありがとうございます(笑)

高橋:あ、なんかあったんだ(笑)でも今日浩太郎特集だから(笑)。はい、浩太郎!

中村:中村浩太郎です

高橋:はい!自己紹介終わりでーす。浩太郎の話を聞くんだけど、浩太郎の一番特殊なところといえば二年入部ってとこですかね。だから今学校では5年生ってことだよね

中村:はい、ばっちり5年生です

高橋:初年度は何してたの?

中村:一年の時は、サークルでラグビーやってました

首藤:そうなんだ、知らなかった(笑)

高橋:あ、知らなかったの?

中村:知らない人多いから、これ

高橋:初年度はドンキホーテ(サークル名)でラグビーやってた。これは何で?早稲田はずっと目指してたの?

中村:いやっそんなこともないんだけど、早稲田の体育会ラグビー部は強いかな、これはちょっと無理かなっていうのがあって。最初はどうかなって思ったんですけど、どうせやるならダメでもいいからやってみようかなって思って、とりあえず2年からラグビー部入りました

首藤:軽いノリなんだ(笑)

高橋:軽くない軽くない(笑)一大決心したと思うよ、そこは(笑)。で、2年生で入部説明会に来たの?

中村:行った行った。ビクビクしたもん、俺

高橋:2年からいいのかなって?(笑)。で、まぁ新人練があって、それをくぐりぬけて入部。その時点で4年間やること、つまり5年生までやるってことは決めてたんでしょ?

中村:うん。そうなるだろうなぁとは思ってた

高橋:なるほどね

首藤:でもすごいね。そこまでラグビーにかけるっていうのすごいことじゃない?

高橋:だから甲子郎が軽いノリって言ったけど、2年生のときは相当な決心をしたと思うよ

首藤:だって、俺、もし1年目サークルやってたとしたら、そのままたぶん面白くてそっちいっちゃうもん

高橋:サークルではやっぱ・・・エースだったの?(笑)

中村:いや、そんなこともなかった。腰が痛くて(笑)

高橋:それで体育会来たの?大丈夫?(笑)。浩太郎がサークルやってたのを部内でも知らないやついっぱいいるよね

中村:たぶん多いと思う

首藤:だって言わないもんね

中村:俺と掛井が同じ高校っていうのも知らないやついるし

高橋:え、おまえと掛井同じ高校なの!?俺、知らないんだけど(笑)。どこ高校?

中村:静岡聖光ってとこ

高橋:高校のときは、その静岡聖光は強かったの?

中村:ううん、強くない。俺の学年3人くらいしかいなかった

高橋:高校のときに、早慶戦とか早明戦とか見に来たことはあったの?

中村:ない。けどテレビでは見てた

高橋:まぁ興味はあった一般人、的な?(笑)。なんかキッカケはあったの?早稲田でラグビーやろうみたいな

中村:なんか決勝とか見てたら、優勝してかっこいいなーみたいな

高橋:ま、結果的にはやっぱり軽いノリだったわけだ(笑)。入部して、コルツとかDチームとかでくすぶってて、去年あたりに清宮さんに「エース」とか言われてたよね!あれは事件だったよね(笑)

中村:(笑)

首藤:いや、すごいよ。実際そうだと思うよ

高橋:全体ミーティングで清宮さんが「なんでエースに渡さないの?」って話したんだよね(笑)。それで、「えっ!?エースって誰!?」みたいになって、「まさか・・・!」みたいなね(笑)。あんとき「エース」って言われてたよね!?

中村:うん、「ジュニアのエース」って

高橋:そうそう「ジュニアのエース」て言われてたよね(笑)あれはいつだ?

中村:あれは去年の秋シーズンかな?

首藤:芽が出だしたって感じのときだ。爆発しだした時期

高橋:あれが一番ブレイクした時?

中村:まぁでも、こんなこというとあれかもしんないけど、「やべっ、ちょっとCぐらいじゃトイメン強いのいねぇな」とは思ったね(笑)

(一同爆笑)

中村:・・て思ってたけど、秋の関東のトイメンにボコされて、「あー・・・・」ってなったね

高橋:なるほどね

中村:けど、まぁいけんじゃねぇか的な雰囲気はちょっとあった

高橋:まぁ主務としてはねー、CチームDチームっていうのは試合をマッチングするのがすごく難しいわけ。試合の要請すんのも難しいわけよ。ABCDあるチームだったら組みやすいんだけど、それ以外のABチームだけのチームとかだと、ABチーム同士で組んでもダメじゃない。そしたら、CチームとかDチームとかが中途半端で組みずらいわけよ。そういった意味ではミスマッチの試合ばっか経験して、おまえは甘ったれてたんだな(笑)。で、今年の夏もちょっとブレイクしたよね?

中村:うん。まぁ俺の中ではトライを取りまくった感があった

高橋:とりまくってたよね!

首藤:決定力があるってことだよ

高橋:決定力っていう部分じゃWTBに求められるものの肝だよね。聞いてみたかったんだけど、WTBっていうポジションについてどう思う?

中村:どうなんだろうね。やっぱトライ取るのがWTBの一番の仕事だと俺は思ってるから、他にも仕事はいろいろあるけど、とりあえずトライを取ることを一番の目標に俺はやってる。何人相手がいても、抜いてトライすれば俺はいいと思ってる。個人技っていえば個人技だけど、それが楽しいかなって

首藤:活躍できればいいんでしょ?

中村:うん(笑)

高橋:あ、目立ちたいの?(笑)

中村:それはねー、WTBみんな思ってるよ!

首藤:いや、あると思うよ!なんか活躍できなかった試合って勝った試合でも・・・ね?

中村:わかるわかる。みんな喜んでても・・・ね。

高橋:それは目立てなかったことに、ちょっとがっかりなわけ?(笑)

首藤:けっこうね、WTBはそういうわがままなやつ多いよ。目立ちたがり屋?

高橋:WTB・・・あぁそうかもねー!ラグビーは犠牲心(?)でありながら、FWが出してくれた球をありがとうと言いながらも、まぁ俺かっこいい、みたいな(笑)俺トライしちゃったよ、みたいな(笑)。まぁそういう心も必要なのがWTBってことで。で、そのブレイクした時期ってのは何かあったの?そういうわけじゃなくて?

中村:なんかわかんないけど、自信みたいなものが。でもこれは大事だと思うよ

高橋:でもおまえはその典型だよね。やっぱ二年入部で、「早稲田のラグビー部は強いし、俺はちょっと・・・」ていうことを思ってたかもしれないけど、でもそうやってトライを取り出して、「あれ俺いけんじゃん?」みたいな。そういう自信から急にブレイクしたっていうのはあるよね

中村:なんかWTBはそういうのが大事な気がする。トイメンに勝てるって思わなきゃ。やられるって思ったら絶対ダメだと思う。絶対いけるっていう雰囲気にしていかないと、いけない

首藤:俺、いけるって思ったことないよ

中村:ほんとかよ。なんか俺がすごい傲慢な感じになるじゃん(笑)

首藤:でも浩太郎って足速くなった?なんかそう見える。それも自信のあれなんかな

高橋:俺らの見方も変わったよね。清宮さんの「エース」って言葉からかもしんないけど、なんか「早く浩太郎に渡せ!」みたいな。そういうのあるよね?

首藤:昔はね、浩太郎が、粘り腰だったりコースがいいのは知ってたんだよ。でもスピードがあるっていうのは全然印象になかったの。だけど去年くらいからスピードがあるなって

高橋:どうなの?

中村:どうなんだろうね。速くなったのかな

高橋:「浩太郎バロメーター」って知ってる?試合中ソックスがだんだん下がってくるんだよ。最初のほうはすごい調子いいわけ。で、グアーーー!!走ってトライして帰ってくるとソックスが全下がりしちゃってんの。それ、浩太郎バロメーターって言われてて(笑)。下がってたら、あーもう疲れちゃったーって(笑)

首藤:なんかね、立ち姿っていうかビジュアルおかしいよね(笑)弱そうだよね(笑)

高橋:あれね、わざとなんだよ(笑)トイメンに弱そうって思わせとくの。こいつ試合中に足を交差してるから(笑)。キックオフの時に、WTBって下がってキック処理待ちしてるでしょ。そのときに足交差して、駅のホームで待ってる人みたいな(笑)。おまえ、ボール見てんの!?って(笑。)だけど、ボール飛んできたらああやって走るからさ

首藤:なんか、テンション高いな~高橋(笑)

高橋:浩太郎のいろいろ伝説おもしろいんだよ(笑)しかも、浩太郎あんまり喋らないし(笑)。で、浩太郎といえばさ、閉じてるって言われてたじゃん。学年で海行くっていっても「いや、俺彼女とプール行くから」みたいな(笑)。あれはひどかったよ、俺ひいたもん(笑)。毎年恒例じゃん、海行くって。年中行事じゃん。その行事に誘ったら「俺行かないわ」って普通に言うわけ。ほんと閉じてたよね(笑)

中村:閉じてたね(笑)

高橋:じゃぁ開いた時期っていつからなの?

中村:俺の中では3年の最初くらいかな。開きだしたといえば。自分で言うのもなんだけど(笑)

高橋:なにがきっかけだったの?

中村:何があったとかじゃないけど、なんとなく俺もこの輪に打ち解けてきたかなーって

高橋:友達になってもいいかなーみたいな?(笑)。浩太郎が最初に吠えたとき知ってる?浩太郎が最初に吠えたのは、菅野を応援してたときだよね

中村:そうそう

高橋:秩父宮の部員席で、オールの試合で菅野が出たんだよ。みんなそういうときって観客席から「いけー!」とか言うじゃん。そしたら後ろから浩太郎が、「菅野行けー!!」って吠えたわけ!そしたら、もうみんな振り向いて、「今、ほえたのって浩太郎?そんなキャラだっけ?」みたいな(笑)。あんときみんなビックリしたんだよね!

中村:菅野は仲が良かったから、菅野を応援しようと思ったんだけど、それでほえたら、笠原が突っ込んできたからもう言わないようにした(笑)

高橋:また閉じちゃったんだ(笑)。でも、浩太郎って言ったら最近は吠えまくりだよね。おとといのゲバもね。もうすごいよ。特に古屋に厳しいんだよね(笑)

中村:俺、1・2年には優しいから。1年は8割褒めて、2割もうちょっとこうしたほうがいいよとか言う。2年はキャラで、3年には厳しくっていう。で、古屋には厳しく(笑)

高橋:そういった意味では4年になって変わったことはあんの?

中村:4年になって、もっとチームを盛り上げなきゃいけないなっていうのをすごい思う

高橋:それは一番感じるよね

中村:特にずっとジュニアやってて、若い人が多いから、がみがみ怒ってもチームは沈んでく一方で、チームが消極的になっちゃうのはだめだなっていうのは思ってるから、極力褒めていこうっていう

高橋:俺、おとといのゲバを見てて思ったんだけどさ、本当に今年の4年てジュニア・コルツ少ないよね。ゲバを見てても、チーム若い!みたいなのあるよね。そのチームを引っ張る難しさってのもあるよね

中村:そうだね

高橋:確かに須藤も言ってたけど、1.2年、後輩はもっと伸び伸びと思いっきりやっちゃっていいよ、みたいな

中村:それはね。うん。ダメなときがあっても、積極的に行ってそこでミスすんのは、基本的にはそれでいいかなっていうスタンスで。とりあえず褒めよう的な

高橋:昔はフルタイムコーチなんていなかったわけじゃん。それこそ4年生が教えてたっていう時代があったじゃん。それって今、この贅沢な環境の中では想像ができないよね

首藤:俺教えられないもん。無理だよ。感覚でやってるもん(笑)

高橋:そうするとやっぱ自分の勝負が出来ないじゃん。今でさえチームのことを考えるっていう中で、自分も勝負しなくちゃいけないのに。4年が教えるって相当難しいよね

中村:俺だったら無理

高橋:そういった意味では今ジュニアにもコルツにもフルタイムコーチがいるってすごいでかいよね。じゃ、浩太郎の中で今までで一番「THE・4年」っていうのは誰?

中村:「闘将・加藤かい」さんです

高橋:かいさんも特殊だったよね。変な言い方だけど、ちゃらんぽらんに見えて、まじ闘将だったよね

中村:「調布グラウンド開き」でやった慶応戦でしょ!

首藤:なになに?その調布の慶応戦って?

高橋:知らないの?あんとき慶応がめっちゃ強いメンバーだったんだよ。Aチームではないけど、引退した4年以外のベストメンバーって感じで超強いチームだったの。でも、なぜかうちが行ったチームがDチームで。こんなこといったらあれだけど、慶応としては負けるわけにはいかなかったんだよ。ワセダなんか、俺もでてたし浩太郎も出てたし、京ちゃんがLOで、LOの平均身長が170cmない(笑)っていう試合で、前半ボコボコにされたの

中村:前半はやばかった。それで、後半になっていきなり追い上げだして、最後にうちがゴール前でペナルティをもらって、PKを決めれば逆転ってとこだったの。全員で騒いで、「狙えー!」ってなった瞬間に、加藤かいさんが現れて、ボール取り上げて「早稲田は慶応にトライ取るんじゃ!」って、いきなり一人でクイックで走り出して、ズコーン突っ込んでトライ取って帰ってきたわけ。あんとき、超しびれたよね!?

首藤:え、超かっこいいんだけど

高橋:いや~、加藤かいさんはあのとき、すっごいかっこよかったよ!あの試合は伝説だよね

中村:伝説

首藤:でも、なんか内に秘めてるもんがあったよ、かいさんって

高橋:そうなんだよ。本当にすごい。あれはすごいよ。だって、そのプレーだって一歩間違ったら大変なことだよ(笑)

中村:あれはすごかったよ

高橋:まぁそういった意味では早慶戦本番を控えてるけど、そのシーンが良かったっていうかさ、その4年の気持ちってのが23日は大事だね

中村:大事だね。うん

高橋:でもAチームにいる4年には任せられるやつがいっぱいいるよな

中村:うん。みんなすごいんで。たぶんやってくれます

高橋:おまえ、今C?

中村:はい

高橋:そうすると、26日に慶応のBとだ

中村:慶応かー。慶応と俺あんまりやったことないんだよね、実は

高橋:でもだから、加藤かい伝説

中村:そう。俺あれいつか狙ってるから

高橋:中村浩太郎伝説!(笑)おまえ、でもゴール前クイックでいって、ノットリリースとかで帰ってきたら中村浩太郎伝説で違う伝説が出来上がるよ(笑)

中村:まーね(笑)そういう気持ちをってことね(笑)慶応には負けられない

高橋:諸岡組が新人早慶で負けて、本当に4年の最後まで引きずってたからね。4年最後の早慶戦前の決意表明のときもみんな言ってたからね。「オレは1年のときの新人早慶で負けたのを今まで引きずってきた」みたいな。やっぱり慶応・明治っていうのは特別だよね

首藤:負けちゃいけないんだよ

高橋:そういった意味では、大田尾組の決勝で負けたことを知っている唯一の学年。すごくない?1,2,3年生優勝しか知らないんだよ?

中村:俺あのときボールボーイやってたから、すげえ覚えてるよ

高橋:大田尾竜彦さんに集合させられたときだろ?決勝で負けてすぐだよ。負けた途端にボールボーイとか水係やってた一年生集めて、涙ながらにさ

中村:「おまえら関東のあの喜んでる姿見とけ」って

高橋:その言葉を大田尾さんから聞いて、俺ら号泣したよね

中村:うん、号泣だよ

高橋:だから、あのくやしさをさ、隆道さんも去年あのくやしさをずっと忘れてなかったじゃない。だから、それを力に出来るのはこの学年だけだからね。それこそ、慶応には春も負けてるし。この悔しさはあるよね

高橋:今、ふっと思ったんだけど、おれ喋りすぎた?もしかして・・。

中村:うん、だいぶね。高橋しゃべってたね

首藤:まっ、いいじゃない(笑)

高橋:じゃぁ最後に。みんなに聞いてるけど、今年のワセダが勝つために必要なことは?

首藤:やっぱりー・・・

高橋:甲子郎に聞いてない(笑)。浩太郎に聞いたの!甲子郎はこの前言ったよね(笑)なんかあったの?恋でもしてるの?

首藤:いや、ふふふ。どうも。

中村:やっぱり、本当に最後まで4年が頑張るっていうのは当然で、チーム一丸となって頑張っていかなきゃいけないですね。ワセダが勝つためにっていうのとはちょっと話が違うかもしれないけど、俺は4年で秋に怪我して本当につらいと思ってて。で、今、南薗とか関とか坪田とかも怪我してるけど、ちゃんと怪我治ってから復帰したら間に合わなくなってて。みんなたぶん見切り発車っていうかやれるならやろうっていう感じで復帰してやってるんで、そういう必死な気持ちを俺も含めてチームとかに伝わっていけばいいかなって。

高橋:じゃ、最後にファンの皆様に一言!

中村:まずは試合を見に来てくださいっていうのと、あとは4年の怪我人は体ぼろぼろでも復帰して試合に出たりするので、そういうプレイを見てもらえたらうれしいなと思います

高橋:では、来週の紹介を!

中村:帝王、鈴木お肉さんに!

高橋:来週は鈴木崇大で行きます!ありがとうございましたー!

 今回は、私が喋りすぎました・・。でも、楽しかったし、充実した時間だったのでよしとしてください。まもなく、早慶戦。チームは23日のノーサイドの笛まで、慶応に勝つことだけを考えています。23日は是非、秩父宮ラグビー場までお越しください。