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2024
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対帝京大 『早田組』、早すぎる終焉…


 そこには想像もしない世界が広がっていた。その瞬間、心に大きな穴が開いた。『早田組』の終焉を告げるノーサイドの笛。それはこの一年のすべてを否定されるかのような、辛く、悲しいものだった。「みんな本当にがんばってくれたと思います。悔いはありますけど…、帝京の方が力が上でした。自分自身、もっとできたと思いますし、『荒ぶる』を歌えなかったのは自分の責任です…」(主将・早田健二)。
 とにかくこの一瞬、この一戦、『早田組』のすべてを懸けたと言ってもいい勝負は、よくも悪くもこの一年の歩みが凝縮。伝家の宝刀・ハイパントで観衆の度肝を抜くビッグゲイン。しかし、崩したところで、要の蹴り合いで、己に負けてイージーミス。ボールを動かし、相手を脅威に晒しても、キャリアが悪くターンオーバー。ここまではある程度許容できても、この一年の拘り・ディフェンスが崩れた代償は、衝撃は大きかった。
 8分、今シーズン数えるほどだったインサイドブレイクを許し大外を切られると、28分にはSOにゴール前でタックルを外される失態。拠りどころは何?チームの芯は?オレたちはどこで勝つ? しかもこの日はすべてを懸けた大一番。ビッグゲームでこそ力を発揮してきた常勝・ワセダの姿はそこにはなかった。想定外、余りに痛い…。
 それでも、チームコアがブレかけても、風はワセダ。32分、渾身のモールドライブ。2分後にもPGで畳み掛け、13-12。勝つチャンスは十分にあった。歓喜のときをイメージできた。そして、ミス撲滅、己に克つことを誓って臨んだ後半、3分にSO山中亮平の勝負→オフロードでプロップ上田竜太郎が赤いカベを突破。ついに来たこのとき! あとはもう、一気に『Explosion』するだけだった。
 しかし…、「あのときこうしていればということだらけ。もっとできたんじゃないかって…」(山中)と涙を見せたように、ここからの赤黒はまさに自爆(誤爆)。6分、モールから手薄になったブラインドサイドをツイに攻略されると、ジタバタ、ドタバタ。これまでタイトなゲームをことごとく物にしてきた「勝負強さ」は影を潜め、自らの首を絞めていった。「敵陣に行くことが一番だと言っていたんですけど、ミス、キックの精度、反則で…」(早田)。ずっと前に出続けたあの堅い堅い6-3から一転、自陣に釘付け。それまで極めて有効だったカウンターにメリハリ、的確さを欠き、望ましくない形でブレイクダウン。そしてペナルティ→キックで下げられ、モールでゴリゴリ。またペナルティからモールでゴリゴリ。18分、スクラムサイドアタックからモールに移行され、ついには逆転(20-24)。その直後、流れを引き戻したかに思えたペナルティチャンスを痛恨のキックミスで逃すと、『Explosion』の火は消えた。
 更に次第に時間と力を奪われるなか、37分、三度モールで決定的なトライ。そのとき、歴史が大きく動く音がした。帝京のパワー、自信、信念の前に、この1年は完全にぶち壊された。
 突然やってきた最期の時に、誰もが言葉を失った。頭が真っ白にまった。この一年を否定されたことへの想い…。決して止むことのない後悔の念…。「学生たちは本当によくやってくれた。勝たせてあげられなかったのは、すべて自分の責任。みんなには堂々と胸を張って欲しい」(中竹監督)。下を向いていても何も始まらない。ワセダのラグビーは、それぞれの人生は、これからも続いていく。頭では分かっていても、涙は止まらなかった。心に空いた大きな穴はふさがらなかった。誰しもが『荒ぶる』を本気で目指していたことは、間違いない。己に克ち切ることができていたら…。『早田組』、早すぎる終焉―

<無念の終戦… すべての責任を背負う中竹監督>

「前半はやりたいことをやろうと果敢にアタックしましたが、ミスが多く取りきれず、キックで返されてしまうという展開でした。後半は、もう一度自分たちを見つめ直してプランを変えずいきましたが、帝京さんのプレッシャーの前に力及ばず負けました。ワセダとしては、グラウンドを大きく使った展開ラグビーを志向して、実際前回の対戦より3、4倍ボールが動いていた。それで崩してはいましたけど、ミスで取りきれなかったのが敗因だと思います。毎回テーマにしてきたブレイクダウンでも、帝京さんの激しさ前にボールが出せませんでした。山中の交替については、山中が悪かったからというより、吉井の方が展開できる。視野の広さで敵陣に入っていく術を持っているからです。しかし、プレッシャーのなかで足元が滑ってしまったり、SHのパスが不安定でよさが発揮できずに終わってしまいました。3連覇というものは意識していなかったので、それが途絶えてしまったという思いよりも、早田ワセダが『荒ぶる』を取れなかったことに責任を感じています。年越しすらできなかったですけど、選手たちは本当にがんばってくれました。すべては指導していた私の責任です。今日はワセダとしてのベストメンバーだったと今でも思っています。有田、中田、田邊、皆さんは主力と思っているでしょうが、今日はベストメンバーです。今日の試合に関しては、ディフェンスで拘ってきたチームがトライをたくさん取られてしまったことが大きな敗因。ですが、このチーム作り以外にないと思っています。単純に私が力をつけてあげられなかったということです。バックアップメンバーの底上げも問題ない。彼らはよくやってくれたと思います。<以上記者会見> 勝たせてあげることができず、とにかく学生たちに対して申し訳ないという気持ちが一番…。学生たちは自分たちでしっかり準備して、しっかりと戦ってくれたと思う。今日は結果的に、キャリアだったり個々のミスが目立って、それが相手のスコアにつながり、陣地を取れない要因になった。それが具体的な敗因のひとつ。今年はこの4年間のなかで一番楽しい、ワクワクする毎日で、充実していた。だからこそ、今日で終わってしまったことが残念。本当に申し訳ない…。4年生は『荒ぶる』を歌えなかった代であることは一生消えないけれど、この4年間で得たことを胸に、確実に成長したと堂々と胸を張って、自信を持って社会に出て、人生で自分の『荒ぶる』を手に入れて欲しいと思います」

<不完全燃焼… 自身への後悔を口にする主将・早田健二>
「ワセダとしてやるべきことを出し尽くしたかったですが、特に4年生としては、不完全燃焼で終わってしまいました。後輩たちには、堂々と胸を張って、この悔しさを忘れず、来年以降また1年1年『荒ぶる』を目指していって欲しいと思います。後半に関しては、チームとしても敵陣に行くことが一番と言っていたんですけど、ミスだったりキックの精度、反則をして、相手に付けこまれてしまいました。自分たちの持っているボールに対してのオーバーザトップ、ゲートを取られて自陣に釘付け。ブレイクダウンで普通に出せばいいのに倒れこんでしまったり。モールについては、ボンド、ツイを核に帝京さんがいいモールを組んだということです。FWはがんばってくれていたと思います。FWが負けたというよりは、帝京さんがいいモールを組んだということです。今日のこのベストメンバーで臨んだことに悔いはありません。ただ、あいつらともうラグビーができなくなってしまったことは、本当に申し訳ないと思います。出られないメンバーの分もやると言っていたんですけど…。モールだったり、その他のところでも、やってきたディフェンスができなかったことには悔いが残ります。<以上記者会見> みんな本当にがんばってくれたと思います。悔いはありますけど…、帝京の方が力が上だったという感じです。最後の円陣では、この悔しさを絶対に忘れるな、来年以降に繋げてくれと伝えました。試合展開に関しては、まずディフェンスでいかれてしまったこと。あれでは勝てない。そこが一番の敗因であると思います。振り返ると、自分自身もっとできたんじゃないかなと思いますし、『荒ぶる』を獲れなかったのは、キャプテンである自分の責任だなと…。みんなには、この一年間自分を信じてついてきてくれてありがとうと、心から言いたいです」

<茫然自失… 突然の終戦に言葉を失う副将・山岸大介>
「何て言うんでしょう…、とにかく悔しいという気持ちが一番ですけど、色々なことが頭をよぎりすぎて、ちょっと分からないというか、言葉にできません。試合の内容に関しては、練習でやってきたことしかでないので、これがこれまでの取り組みの結果だったのかなと。みんな最後までしっかり戦ってくれたと思います。今はまだ何も考えられません…」

<脱力感… 敗北の重さを痛感するNo8大島佐利>
「本当に悔しいという気持ちしかないです…。やってきたこと、準備してきたことを出せた部分もありましたけど、最後のツメがダメでした。ペナルティだったり、ミスだったり、僕たちの力で立て直すことができませんでした。4年生として後輩たちに何も残してあげることができなかったなと…。負けたら何も残らない。ノーサイドの瞬間は、そう強く感じました。『早田組』は危機感をキーワードに始まり、学生主体でミーティングをしたり、新しいことも色々とやって、いい形でチームを作ってきたのに、最後の最後こういった結果になってしまったことは本当に悔しいです…」

<走り続けたこの1年… 後悔の念に苛まれるSH櫻井朋広>
「とにかく悔しいの一言です…。僕自身いつもどおりの持ち味を出せなかったことが悔しいですし、チームとしてこれをやろうと決めていたことを、僕の判断ミスで遂行できなかったことに対して、悔いが残ります。自分自身後悔していますし、みんなに本当に申し訳ないです。ブレイクダウン自体は、FWBKともがんばってくれて、球は出ていましたけど、ラックの中からのプレッシャーというか、帝京の圧力を感じたところがあって、捌ききれなかったです。最後の瞬間は、もう何も考えられず…。早田は最後まで体を張り続けてくれました。早田には本当に感謝していますし、もっとサポートできたんじゃないかと自分自身後悔しています。やりきったところもありますけど、自分たちのやってきたことが最後こういう形になってしまったことは、本当に悔しいです」

<4年生への想い… 試合後涙を流し続けたSO山中亮平>
「あのときこうしておけばということばかりですし、もっとできたんじゃないかって…。後半は反則して自陣でずっとアタックされて。大事なところでキックも出せなかったですし…、そういうところ。4年生には本当に申し訳ない気持ちです…。自分が勝たせるんだという気持ちで臨みましたけど、それがまったくできなかった。本当に申し訳ないことをしてしまいました…。もっと『早田組』でラグビーがしたかったです。まだこのメンバーでラグビーがしたいです」

<一年間、熱きご声援ありがとうございました>

※今後のスケジュール等々につきましては、決まり次第お知らせ致します。