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Beat Up

2024

1年早明戦 新たなる誓い


 それは幾度となく見てきた光景だった。80分にこの戦いの厳しさ、イロハが凝縮されていた。我慢、拘り、一発の集中力…。うだるような暑さのなか、ワセダの未来を担う男たちは、『早明戦』を嫌というほど味わった。「完全に力不足。ラグビーの大切な部分が、自分たちには足りませんでした…」(ゲームキャプテン・垣永真之介)―
 まず、全神経を集中すべきキックオフの確保に失敗したのがすべての始まり。ビッグゲームではあってはならないフワッとした入りで、ボールを後ろにこぼすと、そこからおよそ10分間メイジの猛攻。盛んに叫ばれる「ST」コール、ズシリとくる執拗なピックゴー、忘れた頃にやってくるワイドアタック。そのすべての受け止め、跳ね返したディフェンスは実にシャープで、これまたワセダらしさ全開も、ゲームの流れ、この暑さでの消耗を考えると、実に大きなものだった。
 この10分を往年の早明戦ばりに凌ぐと、ここからは十分に手応えを掴んだディフェンス、この学年のカラー・勤勉さを軸に我慢の展開。相手のアタックをとことん受け止め、来るべき一発のチャンスをモノにする。真綿で締めつけるようにジワジワ流れを引き寄せる。キャプテン・垣永真之介の絶え間ない声、ここぞで飛び出すNo8金正奎渾身のジャッカル。そして…、35分、ついに手にしたゴール前ラインアウト。ここでイメージを共有していたプレーで一気に勝負。…しかし、入り同様、試合の際を嗅ぎ分ける力を欠き、球出しのところで痛恨のファンブル。さらにあろうことか、前半ラストプレーでこの日初めてとなるディフェンスミスを犯し、ゲームは大きく傾いた。それまで想定内の戦いを続けていただけに、余りにもおおきな2つのミス。しかも、この日の相手は当然それを許してはくれなかった。「やっぱり先にミスをした方が負ける。特に前半最後のアタックとディフェンス。結果としてあれが勝負を決めてしまった。早明戦はそう甘くはないということ」(後藤コーチ)。
 更なる覚悟が問われた後半も流れは変えられず、ターンオーバー→ターンオーバーの入れ違い、カウンターアタック→FWサイド、スクラム起点のターンオーバーと立て続けに失点。相手ディフェンスがようやく綻びを見せ始めた終盤、FWがギャップをえぐり3つのトライを返すも、最後はこれまたいつか見た早明戦のように執拗なスクラム選択からトドメを刺され、万策尽きた。もう少しスムーズにボールを運び、かつしっかりとキープできていれば…。キックを交え、敵陣にいる時間を長くできたら…。何より、あそこでミスをしなければ…。汗と涙入り混じる悔しき敗戦。入部から3カ月、ルーキーたちは『早明戦』の何たるかを、ワセダたる自分たちの甘さを、心の底から痛感した。
 「取るべきところでの集中力があれば、絶対にモノにできた試合…。この負けを糧にして、しっかりと集中して、これから日々精進していきます。もっと強気なチーム作りをしていきたいです」(No8金正奎)。屈辱のなかにあった大きな教訓。そして、しっかりと垣間見えた男たちの未来。勤勉さ、確かなリーダー、ここで変わる!の強い意志。条件は出揃った。『早明戦』でのリベンジへ。ワセダは必ず這い上がる―

<無念の敗戦…『早明戦』の厳しさを口にする後藤コーチ>
「この間の慶應はもちろん、明治はやっぱり強くていいチームだった。そういった相手との試合では、ミスを先にした方が負ける。そこまで『早明戦』は甘くないということ。前半のディフェンスは合格だし、後半取った3つのトライはすべて素晴らしいものだった。悔やまれるのは、前半最後のミス。ワセダのゴール前アタックと、その後のディフェンス。結果としてあそこが勝負を分ける形になった。今後の強化としては、そういった一発の集中力。これは1年生に限った問題ではなく、総じてワセダが抱えている課題だと思います」

<泥臭さの追求へ!自らの甘さを痛感するゲームキャプテン・垣永真之介>
「完全に力不足でした…。ラグビーの大切な部分、接点だったり、スタミナだったり、ミスをしない正確さだったり、そういったところが足りないと感じています。前半のディフェンスはよく耐えられていましたけど、少ないチャンスを逃してからは、やられてしまいました。後半連続して取られたところで、少し気持ちが落ちてしまったかもしれません。スクラムに関しても、1本1本を大切に組むことができませんでした。セットでいかれてしまったのが、今日一番大きかったです…。僕たちは決して最強選手でもないですし、スターでもない。泥臭く、走り回って、最後に人を余らせて取れるか。そういうチームを目指さなくてはいけないです。もっとひとつひとつを大切に、泥臭いラグビーを追及していきます。春を終えての成果、1年早慶、早明を戦っての成果は…、チームとしてのディフェンス。あれだけ攻められたなか失点を抑えられたのは大きな成果だと思います。これからはもっと全体的に信頼されるプレーヤーになっていきたいです」

<課題は精神面… 強気なチーム作り、更なる精進を誓うNo8金正奎>
「絶対に勝とうと言っていたんですけど…、めちゃくちゃ悔しいです。試合内容的には、決定的な場面で僕がほとんどミスをしてしまい、チームの言い流れを何度も壊してしまいました。ディフェンスに関しても、しっかりと我慢をして、よく守れていたんですけど、スクラムで取られたり…。そこはこれから修正しなくてはいけないところです。今日も技術的には問題はなかったと思います。足りなかったのは、精神的なところです。取るべきところでの集中力があれば、絶対にモノにできた試合でした。この負けを糧にして、しっかりと集中して、この先日々精進していきます。今日は全体的に消極的だったので、もっと強気なチーム作りをしていきたいです」

<『北風祭』大盛況! 多数のご来場ありがとうございました>


前半
40分 明大 自陣スクラムから11が抜け出しそのままトライ G成功 0-7

後半
  6分 明大 相手LOを奪うもボールがこぼれ9・10トライ G成功0-14

12分 明大 キックカウンターからFWサイドを破られトライ G成功0-21

24分 明大 スクラムの球出しを潰されたところから継続されトライG失敗0-26

27分 早大 Pから速攻→ラック→9→黒木が抜け出しトライ G廣野成功7-26

35分 早大 継続を重ねラック→9→垣永が抜け出しトライ G廣野成功14-26

40分 早大 G前ラックからサイド攻撃→大外で坪郷トライ G廣野失敗19-26

44分 明大 5mスクラム→FWサイドアタック→14トライ  G成功19-33