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2024
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対関東学院大 どこよりも熱い夏!


 「口にしてきたプライドという点ではまだまだですけど…、今年のワセダのイメージ、カラーというものは、しっかり出せたと思います。まぁ、よかったのではないでしょうか」(主将・有田隆平)。強くなる、己に克つ、何よりワセダらしくなる。変革を誓い臨んだ夏合宿ファーストゲーム。時に未熟さを見せながら、自らの首を締めながら、『有田組』は随所にその進化の跡を披露した。一筋縄ではいかないカントー、定点観測としては…ひとまず合格!
 「ワセダらしさ」、「今年の形」がこれでもかと発揮されたのは、後半ラスト5分の猛ラッシュ。主導権を握り続けながらイージーミス、関東の勢いに屈し(反転速攻の鋭さ、ここぞでの結束はさすがの一言)逆転を許したのも束の間、36分FB井口、WTB中濱のカウンタービッグゲイン、湧き出るサポートで瞬時に逆転。39分、迫力満点のチェイスからターンオーバー → 一気の切り返し。42分、フロント陣渾身の近場ディフェンス&セービングにトドメのペネトレイト。1番も2番も3番も関係なく(例外なく)走って、走って、体を張る。チーム一丸、トータルフットボールで前に出る。これぞまさに辻監督が春先から仕込んできた『有田組』スタンダード。「今日は選手たちががんばって、これがワセダだというものを見せてくれた。最後のところは取り組んできたことの大きな成果。ワセダはこれからも走りまくりますよ」(辻監督)。指揮官の笑顔の横で…、「きつい」とは言いながら、やるべきことを体現した選手たちも爽快感、充実感に満ちていた。
 それでも…、常に先手を打ち流れを掴みながら、ふとしたことでひっくり返される甘さ、清宮練で植え付けられたグッドイメージを随所に見せるも、気持ちが先走り?ペナルティを繰り返したブレイクダウン、淡泊さを見せたモールディフェンスetcと、まだまだまだまだ課題は山積み。もっと根本のところ、リーダーたちで誓い合ったミスに対する本当の厳しさを、より強く持たなくてはいけない。自分たちのアイデンティティ、存在意義をより深く胸に刻まなくてはいけない。「ワセダのイメージ」、「カラ―」の段階を、『ワセダのプライド』と胸を張って言える域にまで昇華させられたとき、頂点が見える。「新しいことどうこうより、今取り組んでいることの精度、確度を上げていくこと。まずはそこだと思ってます」(主将・有田隆平)。まだまだこれから。ワセダの夏は、どこよりも熱い―


<初試合にド緊張? 成長の跡に安堵の表情を浮かべる主将・有田隆平>
「まぁ、いい試合だったと思います。先週清宮さんに教わったブレイクダウンの成果はあまり見せられませんでしたが…。2人目が寝込んでしまったり、倒れてしまったり、ペナルティが多くなってしまったのが、満足できないところです。ただ、最後まで攻め続けて、突き放すことができたのはよかったと思います。序盤から中盤にかけては、ミスが多かったり、何か簡単に取られてしまったり、まだまだ自分たちには厳しさが足りないなと。まぁ、でも勝てたのでよかったかなと。試合を終えた感覚としては、決してネガティブではないです。実は今日初めての試合だったんですけど、みんなすごく走っていて、意識高いですね。自分のプレーは…、2点くらいです…(笑)。ここぞというとき、取られて逆転されたときなどに、僕が流れを変えなくてはいけないんですけど、まったくそういう仕事ができず…。ラインが浅くなってミスしてしまうところだったり、練習で出る課題は試合にもそのまま出るんだと、今日で僕自身改めて実感しました。次の法政戦に向けて、もっともっと厳しさを持って取り組まなくてはいけません。何か新たしいことをやるというよりは、まずは今やっていることの精度を高めることだと思います。今日は締めるべきところはしっかり締めて、山中はすごく冷静にプレーしていると感じました。自分は一杯一杯なんですけど…(笑)。合宿が始まったとき口にしたワセダのプライドに関しては、今日は今年のワセダのイメージ、カラーが出た試合だったと思います。激しさ、低さなど、まだまだ全然ですが」

<自信を持って冷静に!合宿での変化をしっかり見せた副将・山中亮平>
「前半はみんな硬くてよくなったですけど、後半は走り勝って、いい形でトライを取れたと思います。逆転されてしまったところでも、チーム全体、焦らず冷静にプレーすることができました。個人的にはボス練の効果もあったと思いますし、フィットネスもついてきて走れるようになったかなと。でも、試合を通してミスが多かったですし、もっともっと点数を取れた試合です。それに今日はペナルティのところ。これだけペナルティをしていては、今後きつくなってしまいますから。今日は全員でしっかりチェイスできていましたし、しんどいところでも走って、FWが反応して、BKがしっかり繋いでいい形だったと思います。FWが最後までランナーに立ってくれて、コールも途切れることなく、よくなってきているなと。減ってきているとはいえ、まだまだミスへの厳しさが足りないですし、今日出た課題をこの一週間で修正して、次の法政戦に臨みたいと思います。清宮さん、また是非来てください!(笑)。もっともっと色々なことを教わりたいです」

<更なる精進を! FWの核として奮闘したロック中田英里>
「今日はモールで取られてしまったり、SHの持ち出しにゲインを許してしまったり、FWとしては課題が残りました。そこにしっかりと対応できていれば、もっと違う試合になっていた思います。あとはペナルティ。そこは明確な課題です。ブレイクダウンに関しては、意識付けはかなりよかったと思いますけど、ゲートだったり、ペナルティをかなり取られてしまったので、ルールの解釈を含め、しっかりと取り組んでいきたいです。清宮さんに教わったことの成果はそれほど出せなかったので、精度としてはまだまだですけど、意識としてはよかったと思います。最後のところは、もうみんなで出し切ろうって。みんな走れていましたし、そこは練習の成果です。アタックブレイクダウンについては、寄りが早いときはいい形で攻められましたけど、少しでも遅れるとその後が苦しくなっていたので、関東のような強いチームとやるときには、寄りの早さが勝負だと今日改めて思いました。FWとしては、モールディフェンスとショートサイドをもっともっと練習して、次の法政戦ではノートライに抑えたいです。スクラムに関しては、マイボールはしっかり出せていましたけど、まだまだ効果的なアタックには繋げられていなかったので、疲れてきたときにいかに組むかを含め、もっともっと高めていかなくてはいけません。ただ、確実によくなっていると思います」

<欠かせぬ男! 豊富な仕事量で勝利をもたらしたフランカー中村拓樹>
「やっぱり関東はすごく強いチームでした。春もそうでしたけど、接点は強いですし、ブレイクダウンは激しいですし、ゲインはできても最後のところで取らせてくれない。ワセダとしては、いいアタックをしているときこそ、集中してミスをしないようにする。でないと勝てないです。ブレイクダウンに関しては、意識してやってきたことは出せていたと思いますけど、ルールの解釈でどこまでいっていいのかのコミュニケーション、自分たちではいいと思っていてもオフサイドだったり、倒れ込みだったりが多かったので、しっかりやっていきたいと思います。関東や帝京といった相手にペナルティを重ねると、どうしても苦しくなりますし、今日もほとんどはブレイクダウン周りのものだったので。課題はブレイクダウンの強度、アタックの精度、動き出しの3歩を高めること。この夏でしっかり取り組みます。FW全体としては、よくもなく、悪くもなくという感じでした。SHへの意識が足りなかったのは、甘かったというか、もったいなかったです。次の法政もHB団がいいチームなので、しっかりチェックして、FWが前に出る。そして、清宮さんに教わったことを体現できれば、ターンオーバーもトライもたくさん取れると思うので、みんなで拘っていきたいです」

<ロック井村達朗を中心に…Bチームも春のリベンジ!>


前半

31分 早大 カウンターで中靍が二人を交わしキック→自ら抑えトライ G山中成功7-0

34分 関東 22mLOからモールを押し込みトライ   G失敗 7-5

40分 関東 Pから速攻→ブラインドサイド突破→オフロードで繋ぎトライ G成功7-12

後半

 5分 早大 TOから坂井がブレイク→Pから速攻で村田がトライ G山中成功 14-12

16分 早大 ハイパントのこぼれ球を拾い6→田邊がトライ G山中成功 21-12

28分 関東 LOスチールから9がブレイク→11トライ G成功 21-19

33分 関東 5mLOからモールを押し込みトライ  G失敗 21-24

36分 早大 カウンターからビッグゲイン→継続して坂井トライ G山中成功 28-24

39分 早大 カウンターをTO→フェーズを重ね15→中靍トライ G山中成功35-24

42分 早大 G前近場のDFでTO→2セービング→10→山下トライ G山中成功 42-24