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2024

対帝京大B 「帝京大Bに快勝し夏を締めくくる」

 夏の厳しい暑さが残る長野・菅平の牧歌的なグラウンドに多くの人を集め、ことしもワセダの夏の成果を見せる季節がやってきた。今回早大Bが対戦するのは昨季から苦しめられている帝京大Bだ。前半は一進一退の攻防が続き、2点ビハインドで折り返す。後半に入り、開始直後に逆転のトライを決めると、その後一度はリードを奪われるものの半ばから一気に突き放し帝京大Bを圧倒。結果、45-21で完勝した。

 前半序盤はいきなり劣勢に立たされる。2分、ゴール直前で細かく回されFWが耐えきれず失点。苦しむかと思われたが直後の5分、ボールを奪ってからWTB山崎智朗(スポ4=東京・国学院久我山)が突破し、CTB水野健人(人3=大阪・東海大仰星)のフォローからのトライで食らいつく。しかし7分、帝京大BのBKのゲインからゴール前に侵入され、そのままFWに押し込まれ再び突き放されてしまう。その後は試合が拮抗し、早大Bもモールにおいて夏の成果が見られる一方、BKのミスが目立つ場面も散見する。迎えた32分、NO・中野裕太(スポ4=福岡・東筑)の自陣22メートルライン付近から敵陣22メートルライン付近までのビックゲインから山崎にパス。その後相手オフサイドからプレーが止まるも早いリスタートからBKで細かくつなぎ、ロック古賀壮一郎(教3=福岡・筑紫)へ。それを中央で倒されながらゴールに迫り、最後はフッカー伊藤平一郎(スポ4=大分舞鶴)がフォローしトライ。早大Bが反撃をみせ12-14で前半を終える。
 そして後半、早大Bの勢いはいきなり形となって表れる。1分、SO吉井耕平(スポ4=奈良・御所工)が右サイドを突破し、FB片山大輔(基理4=愛知・明和)のフォローで逆転のトライを奪取。その後相手に動揺が見られリズムは一気に早大Bに傾いたかと思われたが、帝京大Bも粘りを見せる。片山がキック処理で痛恨のミスをしてしまい、ゴール前5メートルからの突破を許す。そのままインゴールを割られてしまい、19-21と逆転を許す。後半の失速が課題である早大B。それでもこの試合では成長したワセダを見せる。16分、ワセダの得意とするテンポの良いアタックでゴール前に迫る。そしてラインアウトモールから押し込み、最後は伊藤平が突破してトライ。見事再び逆転に成功する。次はどちらへ転がるか、お互い全力をぶつけ合うが遂に早大Bが22分にフランカー小谷田祐紀(文構2=東京・早実)、26分に中野のトライで38-21と大差をつける。それにより帝京大Bはペースを崩し、40分にはモールから押し込んでダメ押しのトライ。コンバージョンキックも決め、それを最後にノーサイドのホイッスルが鳴り響く。終わってみれば45-21と大勝。この上ない夏の締めくくりとなった。

 早大Bにとってこの夏のひとつのポイントであった、モールやスクラムなどのセットプレーで強みを出すなど非常に内容の濃い試合であった。一方のAチームは帝京大に0-43と大敗を喫した。これに対して伊藤平が「B以下の人間に関してはチャンスだと思う」と語ったように、さらに上を目指すワセダにとって、Bチームあるいはそれ以下の選手がAチームに上がる隙は大いにある。来月から始まる関東大学対抗戦に、きょう戦ったメンバーがどれだけ入れるか。チーム力の底上げが試される。
(早稲田スポーツ新聞会 下村龍史)

◆コメント
フッカー伊藤平一郎(スポ4=大分舞鶴)
――きょうの試合への位置付けや意気込みは
僕が入ってから帝京大にはあまり良いイメージが無いので、絶対完膚(かんぷ)なきまでに叩きのめして勝ちたいと思っていました。
――それを踏まえてこの夏ポイントとして考えていたことはどのようなところでしたか
FWとしてはモールとスクラムなどセットプレーで勝ちたいなと思っていて、そこが顕著に出た試合じゃないかなと思います。
――結果この試合は圧勝となりましたが、振り返って
ちょっと入りでミスが立て続いてしまって、自分たちのリズムに乗るまで時間がかかってしまったので、それが今回の反省だと思います。
――試合を通して帝京大相手にブレイクダウンのところでの課題があったように見えましたがいかがですか
帝京大の強いブレイクダウンで結構ターンオーバーされてしまったので、そこが対抗戦とかでの課題だと思います。
――Bチームは完勝でしたが、Aチームは完敗となりました。観ていていかがでしたか
チームとしては良い形で終わりたかったのですが、Bチーム以下の人間に関してはこれがチャンスだと思うので、しっかりこのチャンスでBチームの奴らが上がれるようにアピールして差を埋めていきたいです。
――ワセダとしてこの夏までを踏まえた上で秋に向けて
帝京大は絶対に越えなければいけない壁だと思うので、帝京大だけが全てではないですが、その頂点にいるのが帝京大ですから、それをここから一皮も二皮もそれ以上むけていってより良いチームにしていきたいなと思います。

フランカー岩丸和弘(基理4=東京・本郷)
――きょうはどのような気持ちで試合に臨みましたか
今シーズン始まって、帝京戦にターゲットを置いていて、前日にCチームが良い試合をしてくれたので、熱い気持ちで臨みました。
――試合を振り返っていかがですか
入りが帝京大の勢いで攻めあぐねてしまったのですが、後半に逆転できたので良かったです。
――反省点はありますか
チームとしては、ブレイクダウンの部分で勝てればもっと楽な試合展開になったと思います。
――夏のトレーニングは順調ですか
そうですね。やってきたことをシンプルに出せたと思います。

SO吉井耕平(スポ4=奈良・御所工)
――本日は帝京大に快勝しましたが、試合の感想はいかがですか
ワセダがいい形で攻めることができていたので、それが勝因になったのだと思います。あとは試合前にしっかりと気持ちを作って試合に臨めたので。
――後半に引き離した印象を受けましたが、その要因はなんだと思いますか
しっかり走れていたので、こういう形になったのだと思います。
――前半終了間際にタックルを受けて倒れる場面がありましたが、大丈夫でしたか
ちょっと高めのタックルだったんですけど、特に問題はありませんでした。
――この夏合宿の出来はいかがでしたか
Aチームは負けて終わったんですけど、僕たちBチームは勝てて終われたので、そこは成果だと思います。
――対抗戦が9月から始まりますが、目標などはありますか
やはり現状はBチームなので這いつくばって、Aチームで出られるようにしていきたいです。

CTB森田慶良(教4=大阪・常翔啓光学園)
――きょうの感想をお願いします
自分が周りを引っ張る立場にあるにもかかわらず、ミスを多くしてしまったのでそこは反省しています。
――後半の逆転についてどう思われますか
チームとして前半の相手の攻撃を把握して、そこから弱点を突いていこうという風に修正を行ったので、その修正が勝利につながったのかなと思います。
――ご自身の後半のプレーを振り返っての感想をお願いします
アタックでミスをしてしまっていたのでディフェンスを第一に、ディフェンスのことだけを考えてプレーしました。
――夏合宿の感想をお願いします
今までSOをやってきた中で今回CTBをやらせてもらって、上に一試合でも早く戻るための良い経験をさせてもらったな、と思います。

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