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vs流通経済大B「流通経大Bに完勝、残留を決める!」

11月29日 関東大学ジュニア選手権 対流通経大B 東京・早大上井草グラウンド

 関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)もいよいよ最終戦。カテゴリー1を4連敗で終えた早大Bは、残留を懸けて流通経大Bとの入れ替え戦に臨んだ。日本代表に名を連ねるFB藤田慶和(スポ3=東福岡)がケガからの復帰戦ということもあり、大勢のファンが上井草に集まったこの試合。藤田や長いリハビリを経て復帰したルーキーSO横山陽介(スポ1=神奈川・桐蔭学園)を中心にBKが迫力満点のアタックを披露していく。集中力が途切れることなく戦い続けた早大Bは、終わってみれば45-5と大差で白星を飾った。
 
自慢のBK陣がいきなり見せた。早々にPGで3点を先制すると、追加点が生まれたのは12分。左へ大きく展開し、ボールをもらった藤田がロングゲインを果たす。たまらず相手がペナルティーを犯すと、SH平野航輝(スポ4=長崎南山)が素早く仕掛けてインゴールを陥れた。BKに負けまいとFWも奮闘する。21分、スクラムを押し込んで反則を誘発すると、ゴール前ラインアウトから近場を攻め続ける。最後はプロップ千葉太一(教2=東京・早実)がトライを決め、点差を17点に広げた。終盤は何度かピンチを迎えたもののゴールラインは割らせなかった早大B。前半終了間際にも7点を加え、24-0で折り返す。
 
リードを広げたい後半。だが、いきなり自陣深くまで攻め込まれ、8分には失点を喫してしまった。ここ数試合ならば、一気に崩れてもおかしくない状況。しかし、この日のチームは違った。「気持ちを前面に出すことができた」というフランカー池田良ゲームキャプテン(法4=東京・早大学院)を中心に気迫溢れるタックルを連発し、徐々に流れを引き戻すことに成功する。すると、21分にラインアウトからフッカー菅野卓磨(教4=東京・早実)が飛び込み待望の後半初得点を挙げた。その後もWTB千年原旭(法4=東京・早大学院)が2連続トライを挙げるなど、攻撃の手を緩めなかった早大B。45-5で完勝を収め、無事ジュニア選手権カテゴリー1残留を決めた。
 
一つのタックルミスから大きなピンチを招くなど、すべてが手放しで喜べる結果ではなかったに違いない。それでも、早大Bが約3カ月ぶりに勝利を手にしたこと。これが何よりも大きな収穫だろう。底上げを図ることで、ここ2試合白星から遠ざかっているAチームへの起爆剤となってほしい。また、ジュニア選手権が終わっても、「毎日がアピールチャンス」(池田ゲームキャプテン)というように、Aチーム入り、そして『荒ぶる』を歌うという最大の目標は終わっていない。Bチームの男たちの戦いは、これからも続く。
 
(早稲田スポーツ新聞会 菅原拓人)
 
コメント
フランカー池田良ゲームキャプテン(法4=東京・早大学院)
――カテゴリー1残留を決めましたが、いまのお気持ちを聞かせてください
僕たちの代の恥を翌年に残さずに済んだので、本当によかったです。ほっとしています。来季もカテゴリー1で戦えるということについても、素直にうれしいです。
――久しぶりの白星となりましたね
Bチームの連敗と、Aチームの帝京大戦での敗戦、それに早慶戦の引き分けということは、チーム全体として流れは悪かったです。それでも、ここで1個勝つことによってAチームの早明戦につながれば、やっとワセダのいい流れに持っていけるのではないかと思います。
――気迫のこもったプレーが多いように見えましたがいかがでしょうか
今週のチームテーマも気持ちで前に出るということだったので、気持ちを全面に出すことができたのではないかなと思います。
――ディフェンスも前に出ていましたが、チームの狙い通りでしょうか
流通経大Bの体が大きいので、前で止めないといけなかったのですが、ゲインされるシーンもあったので、そこは反省です。
――45点を挙げた攻撃の評価を教えてください
前半からBKがセットプレーはもちろんですが、それ以外のところからも藤田(FB藤田慶和、スポ3=東福岡)を中心に、両CTBもいい動きを見せてくれて得点できました。その流れが後半につながったかなと感じます。
――SO横山陽介選手(スポ1=神奈川・桐蔭学園)や藤田選手などBチーム初出場の選手もいましたが、連携やコミュニケーションはできましたか
藤田にかんしては日本代表でやっているレベルなので、連携も合わせてくれています(笑)。完ぺきですね。
――ジュニア選手権は終わりとなりますが、Aチーム入りに向けて意気込みを聞かせてください
(全国大学選手権決勝戦まで)残り42日、毎日がアピールチャンスだと思うので、布巻(フランカー布巻峻介副将、スポ4=東福岡)を食ってやるつもりでいきます。
 

プロップ千葉太一(教2=東京・早実)
――カテゴリー1残留を決めましたが、率直な気持ちを聞かせてください
後藤さん(禎和監督、平2社卒=東京・日比谷)からも、勝つということが大事だと言われていたので、実際に勝てたことが大きな収穫でした。
――試合全体を振り返ってみてどのように感じますか
結局は失点にならなくても、付け入る隙を与え、ゲインされるシーンもありました。上のチームならもっと攻め込まれてしまうのではないかなと思います。
――スクラムは優勢でしたが、反則を取られることもありました。どのようなことが原因でしょうか
僕としては、春も一度対戦した相手に対して優位に立っているように感じたのですが、お互いの組み方で合っていない部分はありました。最終的に合わせられるようになったとはいえ、ペナルティーを取られたということがこの試合の反省です。
――チームとしてアタックは好調のように見えました
もっと取れたかなと思います。攻守の切り替えができていない部分があったのですが、夏合宿でそこに時間を割いてやってきたので、その成果を出したいです。
――個人としてアタックはいかがでしょうか
深さにためがなかったです。あと、パスミスが1本あったので、そこが残念でした。
――この試合で得た課題があれば教えてください
ディフェンスでセットまではよくなっているのですが、タックルに入るスピードが上がり切っていないと思います。
――最後に、早明戦に向けて抱負を教えてください
メンバーは決まっていませんが、ここからが本当の戦いだと思います。次の早明戦は、今後のワセダを占う重要な一戦だと思うので、大事にしていきたいです。
 

SO横山陽介(スポ1=神奈川・桐蔭学園)
――試合を終えて全体の感想をお願いします
この試合が初めての公式戦だったのですが、チームが絶対勝たなければいけない状況で勝てたことが一番良かったなと思います。
――負ければカテゴリー2へ降格という中での試合でしたが、チームの雰囲気はいかがでしたか
平野さん(SH平野航輝、スポ4=長崎南山)とかを中心に4年生が盛り上げてくれましたし、藤田さん(FB藤田慶和、スポ3=東福岡)もBチームで今週一週間いろいろと教えてくれたり、引っ張ったりしてくれたので、1年生でもやりやすかったです。
――ケガからの復帰となる試合でしたが手応えを聞かせてください
公式戦は初めてだったとはいえ、先週の早慶戦もあったので、緊張とかはあまりなかったです。
――試合中周囲の人とコミュニケーションを取っているのが印象的でしたが何か意識されたのでしょうか
まあSOはコミュニケーション取らないといけないと思っていますし、そこに関しては高校の時からずっと意識してきたことなのでいつも通りです。
――攻撃の組み立てについて何を意識されましたか
藤田さんもいるし、両CTBのも強いのでそこをうまく使いながらバランスを取っていこうかなと意識しました。片方を使いすぎるのではなく、バランス良く使うのを意識しました。
――藤田選手とのプレーはいかがでしたか
やっぱり藤田さんはさすがだと思います。プレーもそうですけれど、言うこともしっかりしています。あと、僕も藤田さんと結構ケガが一緒でいろいろと教わったので、大きい存在だなと思います。
――先日の関東大学対抗戦でベンチ入りしながら試合に出られなかったことに関してお気持ちを聞かせてください
やっぱり出たかったというのが本音です。次の試合は出られるように頑張ります。
――試合中は笑顔が見られました。プレーできるのが嬉しかったといったところなのでしょうか
そうですね、40分できたのが初めてでしたし、ちゃんと試合に出てスタメンも初めてだったので楽しいなと思いました。
――今後に向けて抱負をお願いします
試合もまだ残っていますし、できるだけAチームに絡んでいけるように頑張っていきたいと思います。
 

FB藤田慶和(スポ3=東福岡)
――試合を振り返っていかがでしたか
チームとしてやりたいことが達成できたので、いい試合だったのではないかと思います。
――やりたかったことというのはどのようなことですか
精度を高くして、ボールをキープして、相手を崩してトライを取りたいということを目標としてやってきたのでよかったのではないかと思います。
――出場に至った経緯はどのようなものですか
監督の指示ですね。特に言われたことはないですかBチームとしてまとまっていい準備ができたので結果が出たと思います。やはりいい準備をする習慣をワセダに身につけていきたいなと思っていて、今までは準備せず試合前の気合でなんとかなるという選手も多かったのですが、そうはならないので、しっかり準備をやっていきたいなと思っています。
――ご自身のプレーの調子はいかがですか
パスを放った後にボールをもらえたことがよかったのではないかと思います。
――調子は100パーセントに近い状態ですか
そうですね。肩の負傷をしたので、どういうプレーが危ないか、どういうプレーをすべきか学んでいかないといけないと思います。この試合については、今週の練習がハードだったので、完全とはいかなかったのですが、そうでなくともしっかりと準備してやれたことがよかったのではないかと思います。 
――チームへのフィットという面ではいかがですか
フィットし過ぎるということもよくないので、自分らしさも出しながら、いい形でフィットしていければいいと思います。
――早明戦への意気込みをお願いします
出られるかどうか定かではないので、しっかりとレギュラー争いをして、勝ち取って出られればいいかなと思います。