早稲田大学ラグビー蹴球部WASEDA UNIVERSITY RUGBY FOOTBALL CLUB OFFICIAL WEBSITE

Beat Up

2024

「笑顔とともに引退」

追い出し試合 2月8日 早大上井草グラウンド
 

 雨が降りしきるなか行われた4年生の追い出し試合。ホームである早大上井草グラウンドには悪天候にも関わらず4年生の最後の雄姿を見ようと、数多くの観客が集まった。全員が赤黒をまとい下級生と対戦。「すごく楽しめた」とSO小倉順平副将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)が語るように全員が早大最後のプレーを楽しんだ。
 
 グラウンドコンディションが悪く両チームともハンドリングエラーを連発。4年生が敵陣でプレーする時間が続くも決定的チャンスをなかなか生み出せない。そこで小倉がDGを狙うも大きく枠を外れてしまう。中盤に現役時代さながらの輝きを見せたのはWTB荻野岳志(先理4=神奈川・柏陽)だった。得意のステップで左サイドを駆け上がりインゴールに迫ったが、フィニッシュの精度を欠き、得点には結びつかず。このままスコアレスドローに迎えると思われた終盤、試合を動かしたのは4年生だった。敵陣で下級生ボールを奪い取り、そのままNO・8小谷田祐紀(文構4=東京・早実)が飛び込み中央にトライ。その後は下級生チームの反撃にあうも培ったディフェンスで失点を許さず7-0で前半終了。次期主将のSH岡田一平(スポ3=大阪・常翔学園)を中心として下級生チームも健闘したが、4年生の結束力が上回る結果となった。
 
 後半はメンバーを入れ替えながら終始和やかな雰囲気で試合が進む。普段グラウンドに立つことのないマネージャーやトレーナーも赤黒を着て試合に参加。女子マネージャーの前田紗彩(社4=京都・同志社国際)がボールを持ち下級生のタックルを受けるという毎年恒例のシーンも見られ、会場は盛り上がりを見せた。試合終了後には客席に向かって深く一礼。これまで支えてきてくれた家族や友人、そしてファンに感謝の意を示し試合を締めくくった。
 
 全国大学選手権では東海大に黒星を喫し、まさかのセカンドステージ敗退。帝京大への挑戦権も手にすることがかなわず涙の引退だった。その悔しさを胸に秘め4年生は春から新たなステージに各自挑むことになる。4年間ともに戦ってきた仲間はいなくとも、ともに戦ってきた記憶は全員の支えになるはずだ。ラグビー蹴球部での夢は後輩に託し、次の夢へと向かってここからまたスタートを切る。
(早稲田スポーツ新聞会 藤巻晴帆)
 

ロック大峯功三主将(スポ4=福岡・東筑)
――今まで主将として心がけていたことを教えてください
前の主将の垣永さん(真之介前主将、平26スポ卒=現サントリー)はチームをまとめる上で大きい存在だったので頼っていた部分ももちろんあったし、そのくらい魅せられるキャプテンだったと思うのですが、僕はどちらかというとその時そんなに魅せたり、ガンガン引っ張れるプレーができたりしません。そのようなプレーをもちろんやらなくてはいけないけれど、ムードメーカーとして声出しをしっかりやるというところを心がけました。尊敬しているところと自分がしっかりやらなくてはいけないことを分けなくてはいけないと思いました。
――後輩に伝えたいことはどのようなことでしょうか
一日一日、しっかり出し切って、やり残しがあると後悔が残るので後悔が残らないように頑張ってほしいなと思っています。
 
フランカー布巻峻介副将(スポ4=東福岡)
――きょうが早大としての最後の試合となりましたが、振り返ってみていかがだったでしょうか
寂しい気持ちと、楽しくやれましたし、これからやらなきゃいけないなと薄々感じました。
――全国大学選手権最終戦となってしまった東海大戦について、試合直後と現在で心境の変化はありますか
結果が大事だとか,やっぱり考え方自体は変わらないです。でも結果だけ求めても結果は出ないとか、周りから知識を得ようじゃないですけれども、よく周りを見るようになりましたね。
――高校でも全国大会で二連覇し、高校時代から注目されている中、なぜ早大を選ばれたのですか
単純にかっこいいからとか、漠然としたイメージで選びました。
――CTBからフランカーにポジションチェンジをされましたが、どのようなきっかけがあったのでしょうか?
もう一回ラグビーを一からしたいというか、初心者になったつもりでやり直したかった。だからこそ、ポジションを変えようと思いました。
――気持ち的にはどうだったのでしょうか
リフレッシュできて、とても楽しめました。
――苦労された点などありましたか
覚えることは多かったですけど、ラグビー自体の本質は何も変わらないので特になかったです。
――早大に入られてラグビーをした4年間で特に印象に残った試合はありましたか
全部覚えています。ただやっぱり最後の東海大戦ですかね。最後になってしまったので
――チームメイト、監督、コーチのことなど、エピソードや思い出に残っていることがあれば、教えていただきますか
普段の寮生活からグランドまですべてですね。僕からしたらなんでもない日常的なものが全てです。
――チームを引っ張る副将として、苦労した点や大変だったことはありますか
 これだけの大人数の組織ですから、一つの方向に向かうことなどが難しく感じられました。
――卒業後、日本でも強豪のパナソニックに入られますが、今後の目標などがあれば教えてもらえますか?
まずはこのチームで試合に出ること、その後日本代表になるっていうのがありますね。
――2019年にはラグビーワールドカップが日本で開かれますが、それについてはどのようにお考えですか?
開かれるというだけの思いから、出たいという気持ちに変わってきました。これから頑張っていきたいと思います。
 

SO小倉順平副将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)
――4年生として迎えた追い出し試合はいかがでしたか
全部終わって特になにも背負うものがないので、すごく楽しめました。
――この4年間を振り返ってみていかがですか
結局優勝はできなかったのですが、得るものはいろいろとあったのではないかなという風に思います。
――4年間で印象に残っている試合などはありますか
特にないですね(笑)。
――副将として迎えた最終学年でしたが振り返ってみていかがでしたか
いままでの3年間と気持ちは変わることなく、チームのために何ができるかということを考えながらやってきました。
――試合をしてみて来季のチームの印象はどうでしたか
まだまだ甘いですね(笑)。でもその分伸びしろはあるのではないかなと思います(笑)。
――特に期待している選手はいますか
キャプテン、バイスキャプテンがいろいろ大変だと思うので、頑張って欲しいですね。
――卒業後はトップリーグのNTTコミュニケーションズでのプレーが決まっていますが、それに向けていまはどのように過ごしていますか
いまはとりあえず免許を取るために頑張っています(笑)。
――トップリーグでプレーすることに対しての意気込みを教えてください
本気でまた始まるので、それまでにしっかりウエイトとかして万全な準備をして臨みたいですね。頑張ります。
――NTTコミュニケーションズでは昨年のフッカー須藤拓輝選手(平26スポ卒)やフランカー金正奎前副将(平26教卒)といった多くの早大OBがプレーしていると思いますがその点に関してはいかがですか
近い先輩がいるというのはすごく心強いので、頼るところでは頼ってやっていきたいと思います。
 
プロップ高橋俊太郎(社4=東京・早実)
――追い出し試合の感想をお願いします
体が動きませんでしたね。スクラムも押されてしまって恥ずかしいです。
――楽しめましたか
楽しみましたが、きつかったです。
――同期の皆さんに向けてメッセージをお願いします
これからもよろしくお願いしますということですね。
――後輩の皆さんに向けてはいかがですか
きついこともあるかもしれないけど、頑張ってほしいです。フロントは4年生が結構多く、今後メンバーが新しくなると若くなると思うので、頑張ってほしいです。
――ラグビー蹴球部で過ごした4年間はどのような時間でしたか
思い返してみるとつらいこともたくさんありましたが、それ以上に楽しい日々でした。充実して楽しい時間でした。
――今後もラグビーと関わっていきますか
トップリーグなどのレベルではありませんが、続けるつもりです。そのレベルで頑張りたいと思います。
 

フッカー清水新也(スポ4=宮城・仙台育英)
――追い出し試合はいかがでしたか
久しぶりに体を動かせたのでうれしかったです。
――今季1年を振り返っていかがでしたか
ずっとうまくいかないことが多かったのですが、得るものもたくさんあったので、もう早大ではできないですが次のステージで頑張っていきたいです。
――ラグビー蹴球部での4年間を振り返っていかがでしたか
ポジションを変えたりいろいろなことがあったりしたのですが、いい同期に恵まれて、思い出作りのために入ったわけではないですが、いい思い出になりました。
――一番印象的な試合はどの試合ですか
やはり4年の早明戦ですね。1年早明戦のときに負けて、絶対取り返そうと誓っていたので印象に残っています。
――来季はキヤノンでプレーされますが、意気込みを聞かせてください
もっと厳しい世界だと思うので、自分に厳しくやっていきたいです。
――後輩にメッセージをお願いします
チームが一つになって必ず帝京大に勝って優勝して欲しいです。
――同期にメッセージをお願いします
これからも長く付き合って、みんなで飲んだりできればいいと思います。
 
プロップ佐藤勇人(スポ4=秋田中央)
――雨の中での試合となりましたが、いかがでしたか
ラグビーってやはり良いものだなって思いましたし、最高の同期と試合できて楽しかったです。
――卒業後もNTTコミュニケーションズでラグビーを続けられるということですが、意気込みをお聞かせください
 トップリーグというレベルの高いところでやるので、常に自分にベクトルを向けて、きつい練習にも耐えていきたいと思います。
――早大での4年間はいかがでしたか
 ケガが多かったので、一つ言ったら諦めない心が身に付いたかなと。3年生の時も上に垣永さん(垣永真之介前主将、平26スポ卒=現サントリー)がいたけれど、そこで腐らずにやってこられたのは、1年の時にケガして諦めない心を身に付けられたからだと思います。
――同期の方に何か伝えたいことはありますか
 ただ一言、『楽しかった』ということです。
 
SH平野航輝(スポ4=長崎南山)
――追い出し試合の感想をお願いします
楽しかったですね。もう4年間の最後なので。ラグビーができてよかったです。
――後輩のプレーの姿を見ていかがでしたか
一人一人個々が強くなっていたので、昨季の反省を踏まえて自分たちでやっていたのかなというのを感じました。
――4年間改めて振り返ってみていかがでしょうか
僕が人間的にも成長できたのではないかなと思うくらい同期にも恵まれて、楽しさと厳しさを味わえたし、とにかく本当にこの同期でよかったです。
――4年間の中で特に印象に残っている出来事などはありますか
俊太郎(プロップ高橋俊太郎、社4=東京・早実)に彼女ができたことですかね(笑)。
――これからもラグビーを続けられるそうですが、意気込みをお願いします
僕らの代で『荒ぶる』を獲れず最終的に優勝できなかったのですが、その悔しさは絶対忘れることができないと思うので、その悔しさをバネに上でも自分らしくやっていこうと思います。
――最後に後輩へ向けて一言お願いします
楽しいことや好きなことだけでなく、苦しいこともして辛いこともあって、だからこその楽しいラグビーだと思うので、頑張ってもらえたらなと思います。
 
WTB深津健吾(スポ4=東京・国学院久我山)
――この試合の感想はいかがですか
4年は練習してなかったので何とも言えないです。下級生は、組織としてはまとまっていなかったのですが、個人個人はなかなか強くなってきていると思いますし、しっかり練習してチームとして動けるようになったら大学選手権の優勝も狙えると思うので、鍛錬を積んでいってほしいと思いました。
――ご自身は久しぶりに仲間とプレーされてみていかがでしたか
同期とラグビーができるのも最後だったので、感慨深いものがありました。やっぱり、このメンツでできなくなると思うと寂しいです。
――この4年間で、一番うれしかったことをあげるとしたら何ですか
2年生の時に上井草グラウンドで帝京大のCチームを相手にNO・8で出た試合で、自陣の22メートルラインから8単をしてそのままトライした時に、そのあとのミーティングで、後藤さん(後藤禎和監督、平2社卒=東京・日比谷)は「狂う」っていう言葉をよく使うのですが、「深津が一番狂っていた」って言われたことです。直接的に褒められたっていう訳でもないのですが、それが一番うれしかったです。
――これからは活躍の場をトップリーグに移されますが、意気込みはありますか
1日でも早くスタメンのジャージを着てトップリーグで戦って、またワセダに還元できるものがあれば還元していきたいと思います。
 
CTB飯野恭史(商4=東京・早実)
――追い出し試合を振り返っていかがですか
1ヶ月間なにも動いてなくて、アップとかでも全然体が動かない感じがしたのですが、やってみたら楽しくて普通に動けました。
――4年間を振り返っていかがですか
最初はラグビーをやるか迷ったのですけれども、本当にやって良かったなと思っています。4年間早いって言われていましたが、本当にあっという間で、もう終わってしまったのだなという感じですね。
――印象に残ったことや試合はありますか
Aチームで出られた試合は全部印象に残っていますし、引退試合はすごく(印象に)残っています。
――同期に向けて一言お願いします
ありきたりですけどこの代で本当に良かったなと思いますし、全員バラバラの道を行きますけど、信頼できると思っているのでこれからも大切にしていきたいなと思います。
――同じ早実高出身の後輩も多いと思うのですが、後輩に向けても一言お願いします
僕も早実で後輩も早実の選手がたくさんいて、いまワセダは強かった時代とは環境が違ってスター選手も少ないですし、その中でどれだけできるかっていうのが付属校や係属校にかかっていると思うので、その自覚を持って物怖じせずに頑張って欲しいなと思います。
――今後ラグビーにはどのように関わられるご予定ですか
予餞会でも言ったのですが、1人のOBとしてずっとワセダを応援していきますし、ワセダラグビー部に自分ができる限りのことをしていきたいなと思います。
 
 

WTB荻野岳志(先理4=神奈川・柏陽)
――最後の試合を振り返ってみていかがですか
4年生だけで試合をするのは新歓試合以来となったので、すごく楽しかったです。
――ラインブレイクもありましたが、ご自身の活躍についていかがですか
最後トライまであと少しで取り切れなかったのが悔しかったです(笑)。
――WTB本田宗詩選手(スポ2=福岡)など同じポジションの後輩とマッチアップした印象はいかがですか
来季はBKが引っ張っていくようなチームになってくれたらと思います。
――早大での4年間を振り返っていかがですか
日本一を目標にやってきて、結局なれなかったのですが、非常に濃い4年間を過ごせたかなと思います。
――先日はセブンズで合宿にも参加されていましたがいかがでしたか
やっぱりラグビーは楽しいものなので、これからもそのような機会を見つけてやっていきたいと思います。