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2024
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vs帝京大B 『立ちはだかる厚いカベ。帝京大Bに完封負け』

6月7日 練習試合 対帝京大B 早大上井草グラウンド
 
 「これまで帝京大をターゲットにしてやってきた」(フランカー寺川賢太、スポ4=福岡)。並々ならぬ意気込みで早大Bが最大のターゲットとしてきた春シーズンの大一番、帝京大Bとの一戦に臨んだ。序盤は早大がこの春力を入れている接点の部分で互角以上の戦いを見せ、敵陣でのプレーが続く。しかし自らのミスから2本目のトライを許すと、そこからは帝京大Bのワンサイドゲーム。最終スコアは0-80と完敗。またしても帝京大Bの厚く高いカベを崩すことはできなかった。
 

 帝京大Bのキックオフで始まったこの試合。開始3分、自陣でのラインアウトミスから帝京大Bにボールが渡ると、相手FWの強く激しい突進でじわじわと前進されてしまう。ゴール前まで攻め込まれると、最後はラックサイドをこじ開けられ失トライ。その後は、WTB勝浦秋(スポ3=愛知・千種)の力強いランやジャッカルなどで陣地を挽回し、敵陣に攻め込んでいく。しかしあと一歩でトライというところまでアタックを続けるもさすがは学生王者、ゴールラインをそう簡単には割らせてくれない。早大Bが我慢できずペナルティーを犯すと、キックでボールは自陣へ。そこからまたしてもタテへの強い突進とヨコへの正確なパスでボールを前に運ばれ、あっという間にインゴールを陥れられる。その後はラインアウトからのモールなどでさらに4つのトライを献上。0-34で試合を折り返した。
 
 ハーフタイムをはさみ迎えた後半。前半からの悪い流れを断ち切ることが出来ず、自陣での苦しい立ち上がりとなる。ラインアウトモールで早々に失点すると、15分にも連続攻撃でトライを許す。「後半は集中力が切れてからがだめでした」(CTB浅見晋吾、スポ4=神奈川・桐蔭学園)と反省するように、何度か敵陣までボールを運びチャンスを演出するもあと一歩が遠かった。ひとたびターンオーバーを許すと瞬く間にボールはインゴールへ。集中力を欠き、圧倒的なアタックを前になすすべなくトライを重ねられる。終わってみれば合計14のトライを許し0-80。完敗だった。
 
 序盤はたしかに帝京大Bを相手に互角かそれ以上の戦いが出来ていた。新チーム始動後から取り組んできているフィジカル、ブレイクダウンの部分で評価できる点も多くあったはずだ。しかし、「まだ春シーズンで自分たちのラグビーができたと実感できるゲームができていない」と試合後に寺川が語るように、目指すものは決して互角の戦いではない。自分たちのラグビーを貫き、実感し、勝利する。秋に勝つためにも、今は試練の時。厚く高いカベを突き破ることが出来るまで――。敗戦を乗り越え、成長を遂げる選手たちに期待したい。
 
(早稲田スポーツ新聞会 進藤翔太)
 
フランカー寺川賢太(スポ4=福岡)
――この試合を振り返ってみていかがですか
ブレイクダウンこだわったりとか、これまで帝京大をターゲットにしてやってきたんですけど、まだできていない部分のほうが多かったので、またこれから自分たちのラグビーを磨いていこうと思います。
――先週の東海大戦の反省として気持ちの部分を課題に挙げられていましたが、この試合ではどうだったでしょうか
序盤だったり、要所要所は先週よりは戦えていたとは思うのですが、こっちがミスしたり、向こうに点を取られたりし始めてから気持ちが落ちていってしまったので、まだまだ修正はしきれていないと思います。
――序盤は帝京大相手でもブレイクダウンなどで戦えていた印象でしたが、それについてはいかがでしょうか
僕は外から見ていたんですけど、前半のほうがすごく戦えている部分だったり、自分たちのラグビーが通用するというのが要所要所に見られたと思います。
――後半に入ってから点差を開かれてしまった原因は何だったのでしょうか
外から見ているのと自分がグラウンドに入っているのでは違うんですけど、後半入って自分でやっていても走れていないなというのは感じていました。そういうフィットネスの部分が足りていなかったのかなと思います。あとはどうしても試合が経つにつれて体力的なものが落ちていくのは仕方ないと思うんですけど、それにつられて気持ちも落ちていくのが今のワセダの悪いところだと思うので、そういう悪い部分が出てしまったなという感じです。
――春シーズンも残り少なくなってきましたが、残りの試合で何か意識していきたいことなどはありますか
毎回同じ反省になるかもしれないんですけど、まず自分たちのラグビー、ブレイクダウンであったりタックルにこだわったラグビーを磨いていって、まだ春シーズンで自分たちのラグビーができたと実感できるゲームができていないので、勝ちにこだわるのはもちろんですけど、自分たちのラグビーを遂行するということにもっとこだわって練習していきたいと思います。
 

SO杉本頼亮(スポ2=京都・桂)
――この試合を振り返ってみていかがでしたか
前半の前半は戦えてたと思うんですけど、後半に入って集中も切れて、FWのところからいかれてしまったという感じですかね。
――帝京大戦に向けてチームとしてどのような戦い方をしようとしていたのでしょうか
帝京大は体が強いので、そこで引かないようにという戦い方をしようとしていました。
――先ほどおっしゃられたように、前半の前半は互角以上の戦いだったと思いますがその点に関してはいかがだったでしょうか
そうですね。それは本当に練習でやってきたことが出せて、個々のディフェンスも良かったんじゃないかなと思います。
――ここのところSOとしての出場が続いていますがそれについてはいかがですか
アタックのフォーメーションなど、攻め方が変わって、ぼくはSHよりもSOのほうが(その戦い方に)合うんじゃないかということを監督(後藤禎和監督、平2社卒=東京・日比谷)から言ってもらって。それでSOに移行したという感じです。
――SOとしてプレーしてみて違和感などはなかったのでしょうか
違和感とかはないですね。高校の時にSOをやっていたので。
――次の試合に向けて出た課題などはありましたでしょうか
きょう出た課題は、アタックにしろディフェンスにしろ、BKのコミュニケーションが足りてないなと。コミュニケーションがとれていればトライ取られたところとかも防げたと思うので。
――シーズン序盤にはケガなどもあったと思いますが、どのような一年にしていきたいですか
今もリハビリを続けているんですけど、春は肩が万全の状態ではなかったので、まずはそこを万全にして、夏合宿で勝負かけたいなと思います。
 

CTB浅見晋吾(スポ4=神奈川・桐蔭学園)
――今日の試合を振り返ってみていかがでしたか
監督(後藤禎和監督、平2社卒=東京・日比谷)にも言われていたぶつかり合いの部分で、前半はよくできていたと思うんですけど、後半は集中力が切れてからがだめでしたね。練習からA相手に結構受けていたんですけどね。帝京さんの方が、一つ二つ上でした。
――日本一の帝京大相手にどういうところで勝負しようと思いましたか
相手どうこうというよりも、体のぶつけ合いの部分にこだわっていたので、そこを体感できただけでも良かったかなと思います。
――普段はSOですが、きょうはCTBでプレーしてみていかがでしたか
嫌でしたね(笑)。チーム事情で仕方ないので。SOやりたいんですけどね(笑)。後藤監督からやれっていわれたらもちろんやりますけど、今後はセンターをやることはたぶんないと思いますね。
――きょうの試合で見つかった課題はありますか
15人中、できている人もいるんですけど、できてない人が結構(相手に)行かれている部分があると思うので、15人のうちの一人でも多くの人ができるようになれば、すごい良いチームになると思います。それを4年生からどんどん引っ張っていくという形にしたいと思います。
――相手との差はどのような点だったと思いますか
やっぱりフィジカル面ですかね。僕自身、2年からBに出ていて、その時よりはできていると思うんですけど、全体的にはフィジカル面で劣っていますかね。
――次の試合に向けて準備していることは
明日から3週間教育実習なんです。なので僕の春シーズンはもう終わるかもしれないです(笑)。教師としてしっかり頑張りたいと思います(笑)。
――春シーズンの後半になってきましたが、やりたいことは決まってきましたか
自分自身は全く(だめ)なんで。Bに出てる時点でだめだと思うので。夏にしっかりやるしかないと思います。チームとしては固まってきたと思うんですけど、一人一人の意識次第だと思うので、やっぱり4年生がブレずに、しっかりしないと、と思います。
 

WTB勝浦秋(スポ3=愛知・千種)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
前半はボールタッチの回数も多くて、自分でもいい感じに抜けたかなと思ったんですけど、後半はチームの体力がなくなってきてディフェンスだけの時間が続いたので、今後は後半も戦えるように修正していきたいです。
――帝京大を相手にどんなことを意識して試合に臨みましたか
とにかく前に出ることと体を当てることをチームで掲げていました。
――勝浦選手はボールを持ってゲインする場面も多かったですが、それを振り返っていかがですか
うまくボールをもらえたかなと思います。ボールのもらい方がよかったから、うまく抜けたんだと思います。
――新しいポジションには慣れましたか
まだ慣れてないところも多くて、試合が終わった後もコーチに指導していただいたので、まだまだ学んでいきたいと思います。
――この試合で見えた課題は何でしょうか
ディフェンスですかね。ディフェンスの時に引かないで前に出て、体を当てて相手を止めるのがいまのチームの課題ですね。
――高麗大戦に向けて意気込みをお願いします
うまいかたちでボールをもらって、今度こそトライをしっかり取り切りたいと思います。