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2024
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【関東大学対抗戦/帝京大学戦観戦記】

帝京大にあと一歩及ばず 今季初黒星

 

雲ひとつない秋晴れの下、東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場で、関東大学対抗戦(対抗戦)第5節となる帝京大戦が行われた。これまでの対抗戦は両校ともに4連勝。全勝対決となったこの試合、主導権を握ったのは帝京大だった。早大は相手の強力なスクラムに苦しみ、9点ビハインドで前半を終える。後半はラスト6分で2トライを挙げ、必死の追い上げを見せたが一歩及ばず。最終スコアは22-29で、早大は対抗戦初黒星となった。

 

強力なフィジカルを持つ帝京大相手には、やはりスクラムが試合のカギを握っていた。前半開始3分、自陣でのノックオンで相手にファーストスクラムを与えると、これを完全に押され、早大はコラプシングの反則を犯してしまう。そこから自陣ゴール前のラインアウトを起点に攻撃を重ねられ、失トライ。先制点を許したのは今季初であった。

 

その後、帝京大に対して粘り強いディフェンスを見せ、何度かアタックの機会をつくるが、自分たちのミスでなかなか敵陣に攻め入ることができない。さらに21分にもスクラムでコラプシングを取られると、24分にはマイボールスクラムを押され、ボールを拾われてトライを献上。その後も早大は攻撃の歯車がかみ合わず、肝心なところでミスを重ねてしまう。

 

点差を縮めることができないまま迎えた39分、ようやくWTB槇瑛人(スポ3=東京・国学院久我山)がハーフウェーラインからゴール前まで独走。一気に敵陣に攻め込みチャンスをつくる。その後23フェーズにも及ぶ攻撃で、相手のノットロールアウェイからPGを獲得。最後にSO吉村紘(スポ3=東福岡)がこれを決め、3-12で前半を折り返した。

 

突破を図るフランカー相良昌彦(社3=東京・早実)

 

9点ビハインドで迎えた後半、ここから立て直しを図りたい早大は反撃に出る。後半7分、CTB岡﨑颯馬(スポ2=長崎北陽台)が相手の隙を突き前進すると、プロップ小林賢太(スポ4=東福岡)、SH宮尾昌典(スポ1=京都成章)にボールがわたり、宮尾が相手を振り切ってインゴールへ飛び込んだ。

 

これまでの流れを断ち切り、勢いに乗るかと思われた早大だったが、帝京大の壁は簡単に打ち破れなかった。またしてもスクラムの反則、自陣での反則が相次ぎ3トライを追加されると、33分の時点で19点差まで開いてしまう。しかし早大は諦めていなかった。34分に敵陣22メートルのラインアウトから右に素早く展開すると、槇がトライ。その直後にはFB河瀬諒介(スポ4=大阪・東海大仰星)がハーフウェーラインからの独走トライを決め、7点差まで追いついた。

 

さらに相手のシンビンで数的優位に立ち、一気に早大のペースに持ち込む。試合終了残り1分、敵陣で相手のボールをターンオーバーし、これで決めれば同点という大きなチャンスをつくり出すと、早大の必死の反撃に会場からは自然と応援の手拍子が沸き起こった。ゴールラインまであと数メートルのところまで攻めたものの、最後に相手にボールを奪われ、22-29でノーサイド。意地の猛追を見せた早大だったが、1トライの差を埋めることはできなかった。

 

後半に独走トライを挙げた河瀬

 

春から『FW8人で押す』という意識を持ち、例年以上に積極的に取り組んできたスクラム。しかし「相手のプレッシャーで自分たちのセットアップができなかった」と小林も話すように、試合を通して思い通りのスクラムを組むことができなかった。さらに、自分たちのミスで好機を生かせなかったことも課題のひとつ。どれだけ相手のプレッシャーを受けてもミスをせず、準備してきたことを発揮できるかが今後の勝利のポイントとなる。ただ、スクラムで終始優位に立たれていたものの、最後に1トライ差まで追いついたことや、粘り強いディフェンスを見せたことは早大の成長の証でもあるだろう。今季初めての黒星となったが、対抗戦は終わったわけではない。20日後には早慶戦、そしてその後には早明戦も控えている。この敗戦をバネにさらなる進化を遂げ、残りの2戦、全勝で対抗戦を締めくくりたい。

 

記事:塩塚梨子 写真:橋口遼太郎(早稲田スポーツ新聞会)