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2024

トレーニングマッチ/タマリバ戦観戦記

早大Cは神奈川タマリバクラブ(タマリバ)と練習試合を行った。幸いにも雨はあがり、満を持してキックオフ。序盤、早大は果敢に攻撃を続けて2トライを奪い、点差を広げる。その後も早大ボールの時間は続いていたが、なかなか得点につながらない。前半終了間際には、早大が得点を奪った直後にトライを許し、流れをつかみきれないまま2点差リードで試合を折り返す。後半に入るとディフェンスがうまく機能せず、シーソーゲームに。終盤にかけてはボールを支配される時間が続いた。最後は後半30分過ぎから3連続トライを喫し、38-57で逆転負けとなった。

序盤からお互いに何度もターンオーバーし、ボールを奪い合う展開となった今試合。前半4分、先制点を挙げたのは早大だった。敵陣深いところのラインアウトでターンオーバーすると、クイックスタートで右に展開。そのままフェーズを重ねて敵陣10メートルライン付近からキックパスでつなぎ、最後はCTB池本晴人(社1=東京・早実)がインゴールを駆け抜けた。続く前半8分にもディフェンスをかわして縦に抜けていった早大は追加点を挙げ、幸先のよいスタートを切る。

その後なかなかチャンスを生かしきれない時間が続くが、前半36分、敵陣左サイドにいたSO大賀雅仁(スポ1=神奈川・桐蔭学園)が右サイドへ相手ディフェンダーの意表を突くキックパスを決める。最後はそのパスに応えたWTB溝井颯太朗(スポ3=北海道・函館ラサール)が得点した。「元々外にスペースがあることがわかっていた」(大賀)と、狙い通りのプレーでトライを取り切り、勢いづいたと思われたが、前半終了間際にディフェンスの間を抜かれて相手に得点を許してしまう。19-17の僅差で試合を折り返した。

大賀からキックパスを受け取り、トライに走る溝井

後半、またも先制トライを奪ったのは早大だった。4分、敵陣22メートルライン付近で、大外に待っていたWTB鈴木寛大(スポ1=岡山・倉敷)にボールが渡ると、スピードに乗ってディフェンスをかわしていき、左サイドにフィニッシュ。勢いに乗り点差を広げたい早大だったが、ここから終盤にかけてはボールを支配しきれず、11分に初めてリードを奪われてしまう。しかし16分、早大が右サイドで展開していたボールを、NO8宮本大生(文構4=埼玉・早大本庄)から池本、FB鳥海雄図(教4=東京・早実)へと中央のギャップにうまくつなぎ、再び早大が逆転。

その後、ディフェンスがうまく機能しない場面が増えると攻守の入れ替わりは激しくなり、試合はますます接戦となった。早大最後のトライは24分。敵陣深くでインターセプトすると、速攻で左に展開し、最後は池本がインゴールへ。ここまで粘り強く戦った早大だが、最終局面で3連続トライを奪われ、38-57で逆転負けを喫した。

インゴールへ飛び込む鳥海

巧みなキックパスで相手を翻弄する攻撃も見られたが、終盤にかけてのディフェンス面では多くの課題が残った。ゲームキャプテンの鳥海はチームの動きについて「足りない部分が多かった」と話し、「自分たちにフォーカスを置いてプレーすることが改善点」だと振り返った。春シーズンも中盤に差し掛かった今、残された試合を意味あるものにするために、チーム一丸となって改善を図らなければならない。

文:濵嶋彩加 写真:宇野結子(早稲田スポーツ新聞会)