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2024

新人早慶戦観戦記

前日から降り続いていた猛烈な雨も止み、無事に開催することができた新人早慶戦。試合は25分ハーフで行われた。前半序盤、慶大にペースを奪われた早大。相手に先制点を許した後も、なかなかマイボールを保持することができない。しかし、13分に最初のトライを決めると、徐々に流れを引き戻し得点を重ねる。9点リードの19-10で前半を終えた。その勢いのまま、後半も優位に進めた早大は3連続トライを見せる。終了間際に1トライを許したものの、40-15と点差を広げ新人戦で白星をつかみ取った。

慶大のキックオフで試合は開始。前半1分、慶大のラインアウトモールからディフェンスを崩され、先制点を許す。6分や9分に早大は敵陣深くに攻め入るものの、ペナルティーが重なりチャンスを生かせない。早大最初のトライは13分。敵陣奥深くでのラインアウトからフェーズを重ね、ゴールポスト目前までつなげると、最後はプロップ新井瑛大(教1=大阪桐蔭)が押し込んだ。キックも成功し、7-5で逆転に成功する。

直後の15分にも敵陣に入ると、WTB鈴木寛大(スポ1=岡山・倉敷)がビックゲインし、フランカー荒田明彦(商2=北海道・函館ラサール)からボールがCTB池本晴人(社1=東京・早実)に渡り、ギャップの間を抜け一気に中央へ前進。サポートに入ったCTB森田倫太朗(スポ1=兵庫・報徳学園)にパスをつないで、そのままインゴールへ飛び込んだ。徐々に流れを引き戻していき、前半終了間際の29分にもフランカー玉川皇一(創理2=東京・青山学院)、フランカー松沼寛治(スポ1=東海大大阪仰星)、池本らがつないで左に展開し、新井が今試合2つ目のトライ。19-10で試合を折り返した。

見事なランで相手を引き離し前進する森田

後半の先制トライを決めたのは早大。SO大賀雅仁(スポ1=神奈川・桐蔭学園)がハーフライン付近で蹴ったハイパントキックを鈴木が左ライン際でクリーンにキャッチ。そのまま素早くディフェンスをかわすと一気にトップスピードに乗り、インゴールへ飛び込んだ。流れをつかんだ早大は、続く後半11分にも追加点を挙げる。敵陣10メートルライン付近のマイボールラインアウトから素早く展開してフェーズを重ねると、中央付近でパスがつながり、最後はロック原田恒耀(スポ1=福岡・修猷館)がインゴールを割り込んだ。

終盤にかけて慶大に攻め込まれるも、松沼の鋭いタックルなどにより、ギリギリのところで守りきる。松沼は試合後に「途中からでもしっかりチームに勢いを与えられるようなプレーをすることを心がけていた」と話し、その通りの活躍を見せた。相手の果敢な攻撃に耐えた早大は、慶大のミスも見逃さなかった。後半21分、慶大がキックキャッチを手間取ったところに一気に攻め込み、ターンオーバー。プロップ成戸風太(スポ2=埼玉・川越東)がそのままゴールポスト脇に飛び込み、最終スコア40-15で勝利を収めた。

相手を引きずりながらトライを狙う成戸

序盤はチームで噛み合わない部分も見られたが、後半にかけては修正を見せ、存分に力を発揮する新人が多く目立った。ゲームキャプテンを務めた森田が「今日の試合は新人早慶という一生に一度しかない特別な試合なので、みんな気持ちが入っていていい状態で挑めた」と振り返ったように、新人早慶は早慶それぞれのルーキーにとってお披露目の場。今シーズン加わった新戦力が、どのように「荒ぶる」に貢献してくれるのか。これからの活躍が楽しみだ。

記事:濵嶋彩加 写真:渡辺詩乃(早稲田スポーツ新聞会)