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2024

トレーニングマッチ/上智大学戦観戦記

日差しの入らない曇天の中、早大上井草グラウンドにて早大Dと上智大の試合が行われた。4月下旬の白鷗大戦以降、白星を挙げられていない早大Dの勝利に期待が寄せられた。前半は序盤に3トライを獲得し、26-0で折り返す。後半も集中力を切らさず、上智大の攻撃を阻止し、終盤にトライを重ねた。最終スコアは57-0とし、上智大を無失点に抑えた。

前半は、序盤に早大が得点を獲得していくが、その後は両者アタックのミスが目立ち、試合展開はスローペースとなった。前半4分、フェーズを重ねてゲインしたところで、上智大にオフサイドのペナルティー。すかさず、SH糸瀬真周(スポ2=福岡・修猷館)が、敵陣22メートル付近からクイックスタートでディフェンスの間をブレイクし、そのままトライ。13分には、ハーフライン付近でCTB森田倫太朗(スポ1=兵庫・報徳)がギャップを突き、敵陣22メートル内まで大きくゲインする。その後、フッカー佐々木柊(スポ3=東京・本郷)からパスを受け取ったWTB福島秀法(スポ2=福岡・修猷館)がインゴールへ飛び込み、ここまでで19-0となった。

ディフェンス面では、相手をダブルタックルで仕留め、NO8岡村圭悟(スポ3=東京・本郷)のジャッカルによるターンオーバーなど、FWを筆頭にプレッシャーをかけ続けた早大。しかし、アタック面では、パスミスやノックオンなどで継続ができない場面が何度かあり、肝心なところでトライを取り切れない。待望の35分、プロップ清水健伸(スポ1=東京・国学院久我山)がピックゴーでインゴールへ押し込み、26-0で前半を折り返した。

ボールキャリーするフランカー山下広一朗(創理2=東京・早大学院)

後半もディフェンス面でプレッシャーをかけ続ける。「きつい時間のディフェンスで前に出れなかった」とロック原田恒耀(スポ1=福岡・修猷館)が反省点を挙げていたものの、失点は許さなかった。後半7分、フランカー野島信太郎(教1=東海大大阪仰星)の勢いあるタックルで上智大のノックオンを誘う。11分にも、佐々木柊と清水健のダブルタックルからターンオーバーをするなど、上智大のアタックの機会を奪う。だが、度重なるミスで好機を生かせず、得点を挙げられない。

後半30分まで1トライに留まっていたが、続く33分、敵陣22メートルラインアウトからモールで押し切って獲得したトライを皮切りに早大が追い込みをかける。37分には、FWがオフロードパスでつなぎ、最後はフランカー国谷赳斗(スポ1=東京・國學院久我山)がインゴールを割って追加得点。その後も立て続けに2トライを獲得し、57-0で上智大を破った。

インゴールへ向かうロック原田

早大Dにとってはカテゴリーが上の相手に対して、無失点に抑えることができたのは大きな収穫であろう。また、強度が上がった練習の成果が随所で垣間見えている。今回見えた課題のキックオフレシーブやアタックの精度を修正し、早大Dのさらなる勝利、選手の躍動に期待したい。

記事:長野恵冶 写真:川上璃々(早稲田スポーツ新聞会)