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早稲田ラグビー side story

≪憧れの早慶戦、選手人生全てを懸ける≫

11月23日、100回目の早慶戦が開催される。
早稲田と慶應の意地がぶつかり合う、伝統の一戦。
多くの早稲田大学ラグビー蹴球部員が、幼い頃に現地やテレビで観戦した早慶戦をきっかけに早稲田への進学を志すほどだ。

いよいよ来週に迫った11月23日(木・祝)。
この今年の早慶戦が、ある部員にとっては、ラグビー選手人生おそらく最後の試合となる。

3年FL、小野史裕。
小野も、伝統の早慶戦に心奪われ、他の3年部員とは少し違った形で、早稲田ラグビーへの挑戦を決めた。

小野は、岡本(4年/CTB)の同期として、中高6年間を本郷で過ごした。高校3年時には、高校ラグビーの聖地花園で行われた、全国高校ラグビーフットボール大会への出場を掴む。
花園の地には、主将の伊藤、副将の岡﨑、永嶋をはじめ、後に同じグラウンドで青春を共にすることとなる現2〜4年の部員も数多くいた。しかし残念ながら、本郷高校は初戦敗退。悔し涙を飲む結果となった。

ラグビーに必死に取り組み、仲間と苦楽を共にした高校生活。
本郷高校を卒業後、早稲田大学への進学の切符を手にした。
しかし小野は当初、早稲田大学ラグビー蹴球部ではなく、ラグビーサークルに所属した。

そんな小野が一観客として足を運んだ、2020年11月23日の早慶戦。

慶應義塾大学のリザーブとして、本郷高校時代の同期が1年生ながら出場。
小野は、ついこの間まで一緒にラグビーしていた同期が黒黄のジャージを身に纏い、果敢に戦い抜くその姿に心を打たれた。

「ラグビーサークルでラグビーを楽しもう」
そう考え、大学生活を過ごしてきた小野の心は、彼のプレーを見たことで大きく揺らいだ。

一緒に花園出場に向けて頑張ってきた高校の同期が、秩父宮ラグビー場を観客で埋め尽くす、憧れの早慶戦に出場している。自分もこの舞台に立ち、同期を擁する宿敵慶應に勝ちたい、と強く思った。

この早慶戦をきっかけに、小野の第二のラグビー人生は幕を開けた。
1年下の学年として新人練習に参加し、入部を果たした。

そんな小野は、今年の早慶戦で大学ラグビーの選手人生にピリオドを打つ。

小野は昨年冬、副務に選出された。
副務は次年度の主務となるチームの要となる存在で、3年時の学年から選出される。現4年主務の鈴木は昨年副務に選出された際、選手人生には終止符を打ち、学生スタッフの立場に変わった。

早慶戦出場を最大の目標としてきた小野にとって、選手を続けることを諦めきれなかった。

「早慶戦でアカクロジャージを着て、フィールドに立つ」

大学1年、秩父宮で心動かされ入部を決意した。自分のターニングポイントとなった早慶戦までは、選手としても副務としても、全力でやり抜きたい。
この早慶戦に懸ける強い想いは、入部後何度も設けられた監督コーチ陣との面談の時にも度々伝えていた。しかし副務という立場で選手を続けることは難しい。

選手と副務の両立に悩み葛藤していた小野に、大田尾監督の方から提案があった。

「小野が入部以来ずっと出場を目標にしてきた早慶戦までは、選手としても副務としても、最後までやってみたらどうか」

この大田尾監督からの言葉に背中を押され、早慶戦まで選手としてプレーを続けることを決意した。

そして小野は今、選手として日々の練習や試合に取り組みながら、練習後は副務としての業務を全うしている。しかし、その選手としての生活も、11月23日まで。早慶戦後は、選手を引退し、副務そして次年度の主務の立場として、早稲田ラグビーの顔となる。

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コロナ禍を言い訳にして何もできず、ただ虚しく時間が過ぎていくだけだった大学1年生。
その時に見た早慶戦が、大袈裟じゃなく、人生を変えてくれました。

満員の秩父宮で躍動する同期の姿。脳裏に強く焼きついたその勇姿が、入部してからこれまで、どんなに辛いことがあっても、自分が前を向く原動力となりました。

早慶戦後は選手ではなくスタッフとして、チームを支える立場になります。
チームを代表してともに戦うことはもう出来ないけれど、本当なら同期だった4年生の先輩方、1年遠回りしたからこそ出会えた3年生の同期、なんだかんだ慕ってくれる後輩たちとともに、来年1月、満員の国立競技場で荒ぶるを歌うために、全力でチームを支えます。
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小野の早慶戦までの熱い挑戦。
最後まで、自身を信じて、やり遂げる。

憧れの早慶戦で、アカクロを掴むために。