チーム伊藤の追い出し試合を明日に控える今日、大田尾監督が今シーズンを振り返ります。
2023年1月、帝京大学との決勝を終えた後、4年生全員で話し合い、伊藤を主将にした。
4年生が伊藤を選んだのには、軸を持っていて誰に対しても態度を変えないところを持っていたからである。
そして副将には岡﨑と永嶋を、伊藤と話し合って選出した。
主将副将を軸に、常に背中で示し、チームをけん引することを決意し、掲げたスローガンはWASEDA FIRST。早稲田が「日本一」になり、「荒ぶる」を歌うために全員が早稲田というチームを「一番」に考えること、そしてプレーの「最初」に拘り続けることを意識しようという意味を込めた。
決勝で帝京大学に大差で負けたことから出発し、自分たちに足りないものと必要なものを考え、部内競争とコンタクト強度の向上を重点的に取り組むことを、チームの柱とした。
伊藤主将と岡﨑副将、永嶋副将、そしてWASEDA FIRSTのスローガンのもと、1年間本当に率先してトレーニングによく取り組んでくれた。
振り返れば、夏合宿最終試合の同志社大学戦では、強化してきたFWが力を発揮し、BKと一体となって早稲田のアタックを体現することができたし、11月の対抗戦帝京大学戦では、取り組んできたディフェンスの強化が発揮されて一時3点差に詰め寄ることができ、壁の背中を捉えることができた試合となった。
そして12月の大学選手権初戦、法政大学戦では、ブレイクダウンとコンタクトの部分を見直し成果を出すことができた。
このようなチームが勢いに乗れそうなタイミングがあって、伸びる要素があったのにも関わらず、その要素を引き出して伸ばしてやれなかったことには、責任を感じている。
本当にハードなシーズンを戦い抜いてくれた4年生、
早稲田ラグビーで得た収穫をもって、これからの人生の歩み方、
早稲田ラグビーで得た仲間をどう思い合っていくのか、
それぞれで考えて社会で活躍してほしい。
悔しいシーズンとなったが、新4年生のこの悔しさの活かし方、コーチ陣の意識の変革、組織全体の変革、全てを見つめなおしたい。
なにより、監督である自分自身が一番変わらないといけないと感じている。
見つめなおせば必ず、結果が生まれてくると信じている。