澄んだ青色の空が広がり、涼しい風が吹きつける秩父宮ラグビー場。早大が7人で戦う唯一の公式戦である東日本大学セブンズラグビーフットボール大会が行われた。CHAMPIONSHIPへの出場権をかけた第一試合は流経大との一戦。快調に思われたが試合終盤に逆転を許し、無念の黒星で幕を開けた。準々決勝は八戸学院大相手に圧勝を収めたものの、続く東洋大には苦戦。しかし⼭下恵⼠朗(スポ3=早稲⽥佐賀)を筆頭に細かなステップを得意とする選手の活躍もあり僅差で試合を制した。迎えた決勝、東海大の固いディフェンスに足を止められるものの、再び僅差で勝り、CONSOLATIONSHIP優勝という結果で清水組初の公式戦に白星を飾ることとなった。

初戦は流経大と対戦。
試合開始早々に早大は小気味いいパスを繋ぎ、右へと展開。走りこんできた島⽥隼成(スポ3=福岡・修猷館)に⼭下のポップパスが繋がり、勢いをつける先制トライを決めた。
しかしその後は流経大にフィジカル面で圧倒され、逆転を許す。流れが変わったのは前半6分、流経大のノックフォワードを拾い上げた山下が、誰も寄せ付けずに約50メートルを駆け抜け中央に独走トライを決め、同点に追いつくことに成功。山下の俊足が光り勢いづいた早大だが、後半はシーソーゲームを許してしまう。
1トライ1ゴール差で迎えた試合終盤、痛恨のノット10メートルを犯し流経大へとボールを渡す。勢いそのままにトライラインを割られ、3年ぶりにCHAMPIONSHIPの切符を逃す悔しい結果となった。

続くCONSOLATIONSHIP準々決勝は八戸学院大を相手に見事な快勝だったといえるだろう。
自陣でのマイボールスクラムから右へと展開されたボールは寺⽥結(スポ3=広島・尾道)の手の中へと収まり、早速独走トライを決める。
その後も平塚英⼀朗(法4=東京・早実) 、島田が立て続けにインゴールにボールを置き、24-0で試合を折り返す。後半もその勢いは留まることはなく、肥後直希(スポ2=早稲⽥佐賀)を筆頭に華麗なステップで八戸学院大を次々にかわしスコアの差を広げ続ける。
ラストプレーはゲームキャプテンである⼤賀雅仁(スポ4=神奈川・桐蔭学園)がギャップを見つけて走り込み、ダメ押しのトライ。八戸学院大に得点を許すことなく、準決勝へと駒を進めた。

迎えた準決勝はノンメンバーの部員も駆けつけ、ユーモアあふれるボードで応援にも熱気が帯びる。
試合開始直後こそ隙を見せ東洋大に先制点を許したが、前半2分には東洋大のノットリリースザボールを誘い、大賀から渡ったボールを⼩野晏瑚(スポ2=徳島・城東) が華麗なステップで敵陣まで運ぶと、山下が大外を駆け上がり、⼩貫壮太(教4=東京・早⼤学院)が得点。
その後も東洋大にプレッシャーをかけ続けた結果、ペナルティーを起点にトライを積み重ねスコアは17-7。しかしセカンドハーフ、フィジカル面で東洋大に劣る早大は後半2分、ラックサイドに持ち出されたボールを止めることができずに再び先制点を奪われる。
流れを変えたのは山下だった。東海大のオフフィートの反則でチャンスを掴み、勢いそのままにグラウンドを走りインゴール中央にボールを置いた。
試合終了間際には東洋大に得点を許したものの、29-26と逃げ切る形でノーサイドを告げるホーンが鳴り響いた。「思うようなプレーができなかった」と平塚が語るように、体格差や疲労に悩まされた試合だったといえるが、山下を筆頭に、早大のステップスキルの高さを見せつける一戦となった。

熱戦を制した早大は、CONSOLATIONSHIPの頂をかけた戦いに挑む。
開始早々島田がゲインし圧力をかけると、東海大のインテンショナルノックオンを誘う。数的優位の状況を活かして山下が左にトライし先制点を挙げた。早大、東海大ともに声援が響く中同点に追いつかれてしまったものの、続く東海大のキックオフを寺田が胸に収め好機をつかむ。佐々⽊豪正(⽂4=東京・早実)がカットインし、ポップパスで島田へと渡ったボールはそのままインゴールに置かれた。
1トライ差で迎えた後半だったが、早大のノットリリースザボールから早速追いつかれてしまう。空中戦に苦戦する早大だが、ゴール前の危機を島田と平塚のダブルタックルで脱出。再び勢いを手にした早大はディフェンダーに掴まれながらも陣地を広げ、東海大のオフフィートを誘った。
宮下羚(⽂構3=東京・早実)から平塚へと渡ったボールはグラウンディングに成功。その後も東海大のタックルが早大に突き刺さるものの、⼩野がトライしスコアは28-14に。2トライで逆転できる戦況で、向かい風は東海大に吹いていた。疲労が溜まる早大は、ディフェンスの隙を突いたアタックに翻弄され、立て続けに2トライを許したものの、楕円球はゴールポストに阻まれた。

華麗で、俊敏。テンポよく変わる展開が魅力の7人制ラグビーでは、普段の早大とは一味違う戦い方を魅せ、観客を大いに沸かせた。見事に「優勝」という結果で締めくくられた東日本セブンズだったが、あくまでもCONSOLATIONSHIPでの優勝であり、早大が求めていた「優勝」とは異なるものだろう。第一試合での黒星は、どのような意味を持っているのだろうか。大いなる期待と緊張感を背負いながら、春季大会を迎える。
記事:伊藤文音 写真:大林祐太、髙木颯人、飯塚咲、吉田さとみ(早稲田スポーツ新聞会)
