明大Bとの熱戦から2週間。早大Bは関東大学ジュニア選手権の第2節となる東海大B戦に臨んだ。東海大キャンパス内のグラウンドで行われた試合は敵地の雰囲気でのキックオフとなり、立ち上がりに苦しんだ早大B。しかし、FL野島信太郎(教3=東海大大阪仰星)のスティールをきっかけに勢いに乗った早大Bは前半を21-17と4点のリードで折り返した。
続く後半はすぐに早大Bが主導権を握ると、敵陣でのプレータイムを伸ばし、リードを着実に広げていく。最終スコアは49-24と東海大Bを突き放してジュニア選手権2連勝に成功した。

試合は早々に動く。早大Bは自陣スクラムからBKが飛ばしパスでアタックを仕掛けると、タッチライン際でラックを形成。しかし、ブレイクダウンで圧力を受けてターンオーバーを許すと、東海大Bは大きく逆サイドに展開。インゴール左隅にキックを転がし、3分に先制トライを奪われた。続く8分には東海大Bにモールを押し込まれ、早くも0-12とリードを広げられた。反撃に転じたい早大Bは10分、空中での接触プレーの反則から陣地を拡大。敵陣22メートルライン付近でラインアウトを得ると、ファンブルしたボールをSO田中大斗(教2=東京・早実)がキープ。PR平山風希(スポ1=大分東明)のゲインからテンポにのった早大はBKに展開し、最後はFB植木太一(人2=神奈川・関東学院六浦)がインゴールを駆け抜けた。
得点を挙げ、流れに乗り始めた早大Bは東海大Bのペナルティーを何度も誘発しながら敵陣に入り込む。CTB島田隼成(スポ2=福岡・修猷館)のキックパスやゴール前のモールなど惜しいシーンが続くものの、スコアに繋げることは叶わなかった。すると24分、東海大Bはフィジカルを活かしたアタックでラインブレイクに成功すると、早大Bはたまらずペナルティー。またもモールを押し込まれ、7-17と再びリードを広げられてしまう。つかみかけた流れを逃してしまった早大だったが、28分の野島のスティールをきっかけに再起を図る。30分に植木がステップでこの日2本目となるトライを記録し、キックも成功。
さらに38分には相手ボールのラインアウトをLO龍康之助(文構2=東京・早大学院)が奪い取ると、パスを受けた平山が前進。左ライン際のWTB山下恵士朗(スポ2=早稲田佐賀)が力強いレッグドライブでタックラーを外し、自らインゴールに飛び込んだ。キックも成功し、21-17で前半の40分を終えた。

続く後半は完全に早大ペース。開始早々にスクラムでペナルティーを獲得すると、ラインアウトのアタックで一気に大外に展開。山下がゴール前までボールを運ぶ。最後はSH川端隆馬(スポ1=大阪桐蔭)がラックサイドの隙をついてトライ。
早くもリードを広げた。続く10分には50:22からチャンスを得た早大Bは途中出場のCTB福島秀法(スポ4=福岡・修猷館)が躍動。豪快なオフロードパスで東海大Bディフェンスを崩すと、最後は山下がインゴールに飛び込んだ。
17分にラインアウト一次攻撃で東海大Bに得点を許したが、18分にWTB西浦岳優(社2=東福岡)が空中戦を制し、ラインブレイク。フォローに走っていた植木からSH大賀雅仁(スポ3=神奈川・桐蔭学園)へとパスが繋がり、ゴール中央にグラウンディングした。42-24とリードを広げた。
さらに23分、WTB鈴木寛大(スポ3=岡山・倉敷)がライン際を駆け上がると平山がゴール前で相手ディフェンスを弾き飛ばし、中央にトライ。
その後も早大は敵陣でのプレーを続けたが、インゴールにボールを抑える事はできず、49-24でノーサイドの笛がなった。

早大Bが前半で苦戦を強いられたのは「受けに回ってしまった」(金子礼人、法4=福岡・西南学院)こと。試合が進むに連れて早大らしいラグビーを取り戻し、逆転勝利してみせた早大Bだったが、課題が明らかになった一戦となった。
Bチームの選手たちが目指すのは、目の前の一戦一戦で勝利すること、そして『赤黒』のジャージを着ること。決して満足することのない彼らの貪欲な姿勢は必ずやチーム野中に波及していくことだろう。
記事:村上結太 写真:大林祐太、伊藤文音(早稲田スポーツ新聞会)