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One Shot

2025
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【Otao’s Reflection 2025】

上井草グラウンドでの追い出し試合を終えて、大田尾監督がチーム野中の一年を振り返ります。

<大田尾監督コメント>

チーム野中の代は、大学のスポーツ推薦(総合型選抜Ⅱ群・アスリート選抜入学試験)の方式での入学者がゼロという、近年では例のない状況でスタートした学年だった。

入学当初は、彼らが最終学年になった時の戦力面だけでなくチームの軸づくりという点でも、正直なところ一抹の不安を抱えていた。

しかしながら、入部後の彼らは日々の練習や競争の中で着実に力を伸ばし、一歩ずつ前進していった。気がつけば、チームを牽引する存在へと成長しており、その歩みには他の代にはない感慨深さがある。

主将の健吾の存在は特に大きかった。

さまざまな困難やプレッシャーがある中でも、常に自分自身と向き合いながらリーダーシップを磨き続け、言葉と姿勢の両面でチームを引っ張り続けた。また、副将の田中勇成を筆頭に委員会メンバー、さらに委員会に所属していない4年生たちも、それぞれの立場で責任を果たした。役職の有無にかかわらず、全員が主体的にチームづくりに関わっていた点は、この代の強みだった。

4年生全員でチームをつくり上げるという姿勢が一貫しており、自分たちで掲げたプランやミッションを体現する集団だったと評価している。

対抗戦では非常に良い状態で戦えていたが、帝京戦で敗れ、その後の明治戦でも悔しい結果に終わった。敗戦後、チームとして一度立ち止まって現状を見つめ直して、不足しているものを考えることで、自分たちのラグビーを取り戻せたと思う。その結果、大学選手権での関東学院、天理、そして再び帝京との試合では、内容・姿勢ともに素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。今年のチームでなければ実現できなかった試合だったと感じている。

その土台を支えていたのがジュニア選手権での優勝だった。

萩原を中心に、下級生を含めたメンバーが高い結束力で戦い抜いた経験は、チーム全体に確かな自信と前向きな勢いをもたらした。各カテゴリーそれぞれが日々の練習や試合を通じて刺激を与え合い、チーム全体として底上げされていく良い流れが生まれていた。

決勝については、「内容問わず、一点でも上回れば勝ち」という覚悟で臨んだゲームだった。ただ同時に、あと一歩届かなかった事実も重い。どこかにまだ足りないものがあったのだと思う。この差をどう埋めるかは、来年以降の大きな課題としてチームに引き継いでいく所存である。

それでも、この一年を通して、学生がどれほど大きく成長するのかを改めて実感させてもらったシーズンだった。入学時の不安を自分たちの努力と結束で乗り越え、チームを牽引する学年へと変わっていった。

その歩みを間近で見て、ともにチームをつくる過程を共有できたことは、非常に誇らしい経験だったと感じる。