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2024

全早明戦・観戦記

全早明戦・観戦記

「イーチ、ニーイ、サーン、シー、ゴー」。後半27分、秩父宮ラグビー場に、この日一番の大歓声が沸き起こった。キッカーはこの試合が赤黒での最後の試合となる今泉清(平3卒)。決めれば逆転の場面。「今泉ならやってくれる」。会場全体がそんな雰囲気に包まれた。ボールは大きく左にそれゴール失敗。しかし、本人も「僕らしかったでしょ」と笑顔で振り返ったように、常に観衆を沸かせてきた今泉らしいひとこまだった。

早明戦での起死回生の独走トライ、会場全体をひとつにするゴールキック。今泉は誰からも愛され、何よりファンの記憶に残る存在だった。試合後は花束を渡され、照れくさそうな笑顔を見せた。サントリーを引退し、今シーズンからは早大ラグビー蹴球部コーチとして新たな道を突き進む。

<今泉清試合後のコメント>

「今日は体が気持ちについていかなかった。本当は出るつもりはなかったが、周りから出ろ出ろと言われて出た。ゴールキックは得意先の人が来ていて約束していたので、武川に頼んで蹴らせてもらった。全然蹴っていなかったからフォームのバランスもバラバラだった。あんなに声をかけてくれるとは思わなかった。(コーチ就任について)27年間培ってきた物をいろいろな形でリリースしていきたい。自分が卒業してから見ていて歯がゆい気持ちもあった。自分たちの頃に比べて、背負っているものがないなと感じていた。ラグビーの面白さを教えていきたい。やらせるのではなくて、共生していきたい。チーム=家族、チームメイクです」