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2024

清宮監督2002年を振り返る

清宮監督2002年を振り返る

 東伏見さよならイベント、上井草オープニングゲーム、Jr選手権、大学選手権完全制覇。まさに嵐のように過ぎ去った激動の1年。しばしの静寂に清宮克幸が語るワセダラグビー未来予想図…<編集 HP委員疋田拡>


Q、大学選手権優勝から1ヶ月が経ちました。現在どのような心境ですか
A、気持ち的には突き抜けたっていうイメージだね。モヤモヤのあるところからバーっと飛び出したような開放感がある。

Q、監督2年目で気持ちの部分で余裕ができたのではないですか
A、余裕は前からずっとあるよ(笑)特に変わらない。

Q、選手との接し方、指導法に変化はありましたか
A、1年目はこの部分負けるな、できないな、ワセダは相手よりあきらかにこの部分で劣るなと思ったことを、そのとおりに口に出していいのかなって考えなければいけない面があったけれど、今年に関してはそんなことを考えることはなくなった。思ったとおりに口に出して指導できるようになったのが一番の違いかな。

Q、それは選手がタフになったということですか
A、そうだね。タフになったということもあるだろうし、それを言ったら変わるようになった。

Q、今年はゼロからでなく、5や6からスタートできると言っていましたが、練習内容には何か変化はありましたか
A、それはもちろんある。例えばスクラムは早い段階から組みだしたりとか。特にここに力を入れたというのはないけどね。ディフェンスとかブレイクダウンとか回数的には昨年とそんなに変わらないんだよ。ただその精度が上がったと思う。セットプレーのメニューが増えたり、コンタクトスキルに多少力を入れたりというのはあったけれど、流れは変わってないね。

Q、アタック中心と言いながらも、今年はディフェンス力が飛躍的に上がりました
A、夏合宿でディフェンスを中心にやったからね。その成果が出たんじゃないかな。安心して見てられるレベルだったね。

Q、9月に上井草に移転しました。芝のグラウンドで練習することでどんな効果が得られましたか
A、一番は鼻の穴が汚れないことかな。まあ、それは冗談だけど(笑)。ステップとか色々な場面で効果はあった。砂だったら踏めないステップが踏めたりとか、スクラムが低く組めるとか、セービングで飛びこめるとか、当たり前のことだけどね。やっぱり全然違うと思うよ。

Q、やはり芝のグラウンドは優勝への大きな要因と言えますか
A、まあ、芝になってなくても優勝してたけどね(笑)。やっぱり一番変わるのはスクラムだろうな。

Q、スクラムは劇的に強くなりました。やはりヤング(春シーズンウエールズから招聘した臨時コーチ)の影響ですか
A、影響が大きいんだろうな。みんな異様なほどヤングに反応するから小山とか友重(ともにコーチ)がかわいそうだよ(笑)。

Q、ヤングの植え付けていったものをワセダ流にアレンジして落とし込むことができるかが課題と言っていましたが、しっかりとワセダのものにすることはできましたか
A、やっぱりテクニカルな部分よりも精神的、内面的な強さが一番に残ったんじゃないかな。スクラムは相手の組み方によってかえらければいけないしね。相手がカーブを投げてきたらカーブの打ち返し方があるのと同じだよ。まあ、魂だろうな。『ヤング魂』って大江が馬鹿のひとつ覚えみたいに言ってたしな(笑)

Q、リコー戦も互角以上に組んでました
A、やっぱりあれは大江が強かったね。色々なところで言っているけど、大江はこの1年ですごく伸びた。大江は「監督は僕のことを誉めてくれません」って言ってたけど、そんなことないよな(笑)。いっぱい誉めてるのに。そういうのを読んでない選手はダメだね(笑←やっぱり誉めていないような…)ちゃんと読んでもらわないと。

Q、月に2回サントリーに練習に行きましたが、どんな練習をしていたのですか
A、普段と一緒。行く日はコンタクトとアタック&ディフェンスをやる時を選んでいる。メニューは土田(サントリー監督)さんに任せているね。

Q、サントリーと練習することの一番の効果はどんな部分ですか
A、体が大きいのに自分たちよりプレーが低いとか、意識が高いとか、決して手を抜かないとかそういう部分だろうね。後は重さ。ずしっとくる重さを体験できるのは何物にも変えられない。

Q、やはりサントリーは日本でダントツのレベルですか
A、ひとりひとりのものを見たら東芝府中やNECとそんなにレベルは変わらないけど、細かい部分のエッセンスが違う、他は効いてないし、ついていない。サントリーはその部分にまでしっかり味付けができている。そこが一番の違い。そういう違いが点数にでる。

Q、ワセダにも同じことが言えますか
A、そうだね。関東学院大や明大と比べて素材では決して勝っていないだろうね。

Q、13年ぶりに『荒ぶる』を歌いましたが、選手で歌うのと監督で歌うのでは何か違いはありましたか
A、選手の時はグラウンドで歌ってないからなあ(笑)。まあ、一生忘れないだろうね。

Q、大学日本一を獲得できた一番の要因、昨年のチームとの違いは何ですか
A、一番の要因は1年目から2年目にかけて力が落ちなかったこと。15人だけでシーズンを勝ち進んだんじゃないというのが大きい。力が落ちないと言うことは上がった分で違うことができるということだから。チーム作りの機能がうまくいった2年分の優勝だろうな。来年のチームでそれが3年分になればもっともっと強くなるだろうし。Jrの優勝がそれを実証しているよね。

Q、Jr選手権の優勝はチームにとって大きいものだったと思います
A、Jrメンバーにとって自分たちで手にすることのできる目標だからね。Jrのメンバーに自分たちが勝ったのと、Aチームが勝ったのどっちがうれしいかを聞けば分かると思うよ…。今度聞いてみて(笑)

Q、岡本雅史と古庄史和はJrチームに欠かせない存在でした
A、岡本はいつもJrまとまるときに「俺達はここじゃないんだ」って言い続けてたね。

Q、大学選手権決勝前日、試合メンバー以外のお守りは岡本が全員に手渡しました
A、もうちょっと盛り上げてくれたら俺の期待通りだったんだけどな(笑)。結構サバサバ渡してたもんな。あれはAチーム以外の学生の代表という感覚でいたから岡本に渡してもらいたかった。後藤(Jrコーチ)でもよかったけどね。

Q、古庄は来年、Jrコーチになりますが、どんなところに期待してますか
A、どういうことをすればいいかをよく理解しているプレーヤーだったから、いいコーチになると思うよ。

Q、早明戦に出場した時の表情が忘れられません
A、んー、いいシーンだったなあ。実を言うと、栄次と古庄あの時点でどっちが上かは分からないというくらいの評価をしていた。ただ、Jr選手権あったし、Jr選手権を栄次で戦うわけにはいかなかったし。これを見て古庄が「何だよ俺、1本目になれる可能性があったのかよ」って思われてもそれもまた違うし(笑)。BKで一番伸びたの誰って言われたら古庄だね。あと、1年間後藤がJrを見てくれたけれど、やっぱりフレッシュさが必要。Jrコーチはこうだなって思って拘っても、拘りすぎるとうまくいかない。この練習で何を得たいということをしっかり頭に入れて、ある程度目をつぶらなくてはいけない部分がある。あれもこれも気になったことを言い出すと切りがない。そういうなか、同じ人がやっていると触れない部分ができてしまう。4つくらいやらなければならないことがあったとして、同じ人間が見ているとひとつのところしか見なくなるかもしれない。本当は全部やらなくてはいけないんだけどね。古庄が入ることで、今まで見ていなかった部分に取り組んでくれると思う。指導者によってバランスを取ることで、選手にはプラスになる。

Q、Cチーム、Dチームも秋には関東学院大に勝ちました
A、部員のほとんどが推薦入学のチームに勝つのは嬉しいんじゃないかな。後藤の功績だね。上のチームだけでなく、下のチームをずっと見て成長させることができる今の指導体制が続く限り、ワセダが弱くなることはあり得ない。下でしっかり養分を蓄えて、チャンスが来た時に活躍ができる。そういう部分は続けていかなければならない。

Q、今シーズンはケガ人が出ても代わりのプレーヤーが遜色のない働きを見せました
A、やっぱりこういうのは大きいと思うよ。例えば豊山とポジション争っていた菊地とか吉田とか栄次はみんなレギュラーが手に届くところにあったのに負けた。下のチームからポンと上に上がってきた選手がすぐに活躍できるというのも30人で戦えるチームであった証じゃないかな。こういう状態が続くと、将来安泰、黄金時代になるだろうな。これが「選手層が薄くて」とか「下と開きがある」と言うようになると安定した力がだせない。

Q、年間を通してのターニングポイント、優勝を確信した瞬間はありましたか
A、春の数試合じゃないかな。もう圧倒的に手が届かない位の差があの時点であった。いくらすごいトレーニングしても絶対に詰まらない差だったからねあれは。ワセダだってずっとそのまま停滞しているわけではないし。ちょっとあのハンデは大きすぎたよね

Q、春の時点で敵は関東学院大だけだと
A、そうだね。春やってみて関東学院大だけだなと思ったね。

Q、大学選手権決勝、対関東学院大戦だけがプラン通りにいかなかった試合ですが、あの試合はどのように映っていましたか
A、前半3本トライ取った時点で、この1年のトライだと思ったね。あの3本すべて。勝利を分けた分岐点もあの3本だし、後半詰まったのはあの3本で点差が付いたから。

Q、関東学院大の強さ、王者としての風格は感じましたか
A、一発で倒れないとか5メートル入ったらトライを取ってくるとかそういう部分で感じた。

Q、あれほど点差が詰まるとは思っていなかったのでは
A、いや、そんなことはないけど。とにかくあの3本で勝負は決まっていたよね。

Q、2つ目の仲山のトライはサインではもう一度外に振ることになっていましたが、選手の判断でショートサイドを突きました。前週のミーティングで「外に振ったときにショートサイドが空く場面がある」と示していたとはいえ、判断力の向上が生んだ会心のトライだったと思います。やはり自信がそうさせるのでしょうか
A、そうだろうな。さっき1年間のトライだというのは自信という部分だね。選択しているプレーもそうだし、実際にフィールドで出したプレーもそう。

Q、ハーフタイムでの修正能力もかなりのレベルでした
A、それも自信だろうな。

Q、13年ぶりの大学日本一でしたが、清宮さんがキャプテンだった13年前のチームと似ている部分はありましたか
A、俺たちのときは対抗戦で一度日体大に負けてそこからチームがまとまったからね。あの代は敗戦で強くなったチームだった。比較は分からないけれど、13年前と今のチームだったら今のチームの方が強いだろうね。

Q、就任してから関東学院大との対戦成績が5分になりました。来年本当の勝負だという気持ちはありますか
A、そんなものはないよ(笑)。ただ、節目節目ではやりたい相手だね。春の終わりに試合をするよ(日程は現在のところ未定です)

Q、宿敵・明大が大学選手権1回戦で負けてしまいました。やはり寂しい気持ちはありましたか
A、そうだね。可能性があったチームだしね。でも来年は小村(神戸製鋼)がフルタイムでコーチやるっていうし、期待できるんじゃないかな明治は。慶應も力入れるみたいだし。楽しみだね。

Q、主将・山下大悟のキャプテンシーが発揮されたシーズンでもありました
A、彼は彼なりの責任感の下、試合前に人目をはばからずに涙を見せた姿勢を見て、そういう部分を出せるようになったんだなあって思ったね。やっぱりキャプテンになると人が変わる。人間的な成長はすごいものだと思うよ。

Q、プレーヤーとしての山下大悟の評価は
A、こうなれば自分は抜けるんだというプレーが少し陰を潜めたかな。それはシーズン終盤にずっと修正をかける努力はしたんだけど…。夏合宿にはそういうイメージがあったんだけどね。ただ、本人の動きが悪くなったというよりも相手が対応してきた部分がかなりあると思う。

Q、最後のリコー戦は顔面蒼白でした
A、あれは慣れない試験勉強で疲れていたんでしょう(笑)

Q、昨年はもっと左京主将に任せてもよかったと言っていましたが、今シーズン主将との役割分担はうまくいきましたか
A、昨年より大悟に委ねる部分は多かったね。

Q、アディダスとパートナーシップを結びました。全員が同じウェアを着て練習することで一体感はでましたか
A、あれは俺の意向だからね(笑)。効率はよくなったと思うよ。指導していて分かりやすいし。

Q、誰もがうらやむ存在になりたいと言っていましたが
A、そういう存在になったんじゃないかな。今回の優勝がそうさせたでしょう。

Q、上井草元年という部分でのモチベーションもかなりあったのではないでしょうか
A、それはあったね。移転してきたその年に勝つのと勝たないのとでは全然違うし。(オープニングの)オックスフォード戦でその意識を植え付けようとしたけど、勝てなかったね。あの試合に勝てなかったのは心残りだね。

Q、東伏見の四季の移り変わりが好きで、心落ち着く場所だと言っていましたが、上井草はどうですか
A、まだ2季しか経験してないから分からないね(笑)。東伏見が懐かしく感じる時はあるけどね。

Q、餅つきや優勝記念パレードなど地域との交流もうまくいっています
A,やっぱり地元の協力あっての優勝だからね。来年はもっともっと新しいことを提携してやっていこうと思ってるよ。

Q、ラグビータウンにしたいと言っていますが、どのようなイメージですか
A、小学校や中学校に部員が教えにいったりとかだね。クラブ化の構想にも関わる部分だね。

Q、昨年オフからS組(詳細は清宮監督著書・『荒ぶる復活』を参照)を始めましたが、成果を感じることはありましたか
A、内橋なんかは体が大きくなったね。強くもなったし。ああいうことをやるのは精神的に変わって欲しいから。今回のメンバーに関しては、社会人とやるとああなっちゃうんだということを頭に置いて、目指すレベル高く持って取り組んで欲しいかな。

Q、来シーズンはウェイトのシステムも完備します
A、色んなことやるのはきっかけでしかない。ハード作ったら、戦略を作ったら強くなるのかと言ったらそれはNOだから。ミーティングやったりデータで示したりアンケート取ったり施設充実させるのは意識改革の部分が大きい。やろうと思った人間に対して、やれる環境を与えて挙げられるのが理想の形だね。例えば猛勉強しようと思ったら机も電気もないというのでは困るし。やろうと思ったら参考書にパソコンがあって、後ろ見たら家庭教師が5人くらいついているような環境を作ってあげるのが監督の仕事だから。ただそれはやろうと思ってそこに座る人間にしか必要じゃないし、資格はない。

Q、佐々木隆道もS組メンバーに入っています。春から我慢して使い続けてきましたが、期待通りのプレーヤーになってきましたか
A、なってきたね。試合中でも周りから信頼されるプレーヤーになってきた。そこが進歩の証だろうね。これからはリーダーシップも出てくると思うよ。

Q、同じ大阪出身ということで清宮さんとダブる部分もありますが
A、ちょっと違うな(笑)あいつの大阪は違う。しゃべり方も少し変だし。俺が知っている大阪人ぽくない(笑)

Q、清宮さんは大阪弁がでませんが
A、いや、出せって言われたら出せるよ(笑←試合後のインタビューは大阪弁でしてください)。会社に入ってからだね。

Q、4年生の羽生憲久、田原耕太郎はチームの生命線でした。特に羽生はワセダが一番声援をもらっている部分でもあったと思います
A、羽生が一番声援をもらっていたのは、気持ちの部分だよね。勇気とか激しさとか。そういうところにファンがついたんだと思うし、プレーヤーとしてもそういう部分を求めていた。来年のチームも勇気、激しさで遜色のない人間何人も居るし、別に穴になるとは思わない。耕太郎に関しても、翔太(後藤)は耕太郎にないものを持っているし、その部分を生かしていきたい。

Q、常々優勝して卒業するのは違うと言うことを教えてあげたいと言っていました
A、今年の予餞会はよかったよね。みんな達成感があった。やっぱり優勝すると全然違うね。

Q、変化、進化と来ました。来年は…
A、どうしようかね。そろそろ来年のチームの方向性を決めようと思うんだけどね。まだ未定だね。(このあとイメージを話してくれましたが、今後のお楽しみということで)

Q、連覇にチャレンジすることになります。連覇はやはり1回勝つのより難しいのでしょうか
A、俺も3年生の時、連覇にチャレンジして同大に1回戦で負けたんだよね。何で負けたんだろうなあ。実力も全然負けてなかったし。エアポケットに入っちゃった感じだな。最初に20点くらい取ってこれは50点くらい取るなあって思っていたら逆転された。連覇が難しいとは思わないけどね。

Q、相手に戦い方を研究されている、対応されていると感じることはありますか
A、そういうのはないね。試合毎に攻めていくポイント変えていたし。昨年よりすごく懐の深いチームだったね今年は。

Q、日本選手権後、もう少しBKで何とかできるチームにしたいと言っていましたが、どのようなイメージですか
A、今はまだ言えないね(笑)。FWに比べて少し物足りない部分はあった。

Q、新チームの主将が大田尾竜彦に決まりました。どんなところに期待しますか
A、ワセダのラグビーを一番理解しているものとしての責任も出てくるだろうし、キャプテンとしての責任も出てくると思う。プレーヤーとしてももう一皮むけて欲しい。本人もそれは自覚していると思う。

Q、大田尾はチームとしてファーストタックルを強くしたいと言っていました
A、リコーだけじゃなく、関東学院大との試合でもBKにはそういうイメージがあったんじゃないかな。強いプレーヤーに走られた時、一人目は必ず外されていたからね。

Q、近年、自己推薦等で有力校からの入学者が増え、恵まれない素材で耐えて勝つというイメージから少しずつ離れていっているようにも感じます。一般受験を経て入学してきた苦労人が活躍する姿がファンの心に響く部分でもあると思いますが
A、足が速いから、体が大きいから試合に出るというのではない。全員が推薦で固めて、そういう選手を集めたところで勝てるかというとそうではない。色々なタイプの人間が集まって、切磋琢磨して、勝負して、刺激を受けてその結果として推薦で入ってきたような選手が試合に出るというならまだ話しは落ちるよね。部員にはラグビーはもちろん勝つためにやっているのだけれど、その中で色々なものを受け取って、成長して欲しいし、そこがワセダの良さだと思う。そういう姿がビジョンで言うところの『創造』と『鍛錬』の部分だよね。そういうものはワセダが失ってはいけない思想。それがワセダラグビーの理想のあり方。30人戦えるメンバーを揃えることが安定した力の継続には欠かせないということ考えると、30人も推薦者いない訳だから。来年以降も引き続きいいバランスで戦えると思う。

Q、来シーズンは大学選手権の方式も変わります
A、試合数が増えることはいいことだと思うけど、1月2日の準決勝をなくしてただのベスト8の試合にしてしまうことは残念だね。正月を越えたチームという見方でそのチームを判断していた部分も否定できないし、それが大学ラグビーの文化であったわけだから。正月にラグビーをしていない寂しさとかはラグビーをやっていた者であれば誰もが理解できる感覚だと思う。ベスト4はどういうスポーツでも一番盛り上がって面白いところ。高校野球でもラグビーワールドカップでも一日に2度おいしい一番楽しみなところでしょう。決勝戦とは違ういい文化があるのに変更してしまうのは悲しい。

Q、12月第1週の早明戦と1月2日の準決勝を計りにかけるとしたら
A、1月2日の準決勝だろうね

Q、応援してくださったファンの方々にメッセージをお願いします
A、1年間、いや1年間だけではないね、勝てなかった長い間応援ありがとうございました。勝ったことで1年間の目標は達成したけれど、この先はまた新しいステージがあって、ワセダのラグビー部は勝ち続けなければならないとか、進化し続ける、成長し続ける、新しく挑戦する、そういうことはこの先もどんどんやっていくし、今まで以上にファンとワセダラグビーの距離を縮めるようなことをやっていこうと思っているから力を貸して欲しい。俺達はワセダが優勝したということだけで満足してはダメで、ラグビー界、スポーツ界を変えていくような動きをできる範囲でチャレンジしていかなければいけないと思っている。それが俺からのメッセージかな。