早稲田大学ラグビー蹴球部WASEDA UNIVERSITY RUGBY FOOTBALL CLUB OFFICIAL WEBSITE

Beat Up

2024

新人早明戦 忘れるな、ワセダの誇り


 失われたワセダの誇り。守れなかったワセダの誇り。初体験・0-96。ウソでしょ、これ? どこの試合? 2009年6月3日、新人たちが入部以来初めてそのアイデンティティを発揮、ワセダの血が流れ始めるはずのビッグゲームは、辛く、悲しく、心痛むものだった。ワセダの歴史上、何本かの指に入る衝撃…。まさに、『暗黒の水曜日』―
 ワセダに入って1番はじめに言われること=「慶應と明治には絶対に負けてはならない」。過去何人もの主将たちが口にし、いざグラウンドでその掟を究極的に体現してきた。しかし、この日のワセダは、開始から無抵抗になされるがまま。キックオフから雪崩れ込まれ、いきなりPGで先制を許すと、その後もまったくいいところなく、ひたすらトライを奪われ続けた。攻めても数秒、数十秒後にはターンオーバー、ミスのオンパレード、その都度豪快に切り返される(いつだかの関東戦のよう…)。守ってもほぼすべてのタックルを外され、たとえ決めても、立ってポンポン繫がれる。3分、7分、15分、23分…。すべてを書き記すことはとてもできないような展開で、上井草には明治の雄叫びばかりが木霊した。まるで大人と子供、こんなワセダ見たことない…。
 まずタックルから、とにかくタックルからを強調して臨んだ後半も、早々の1分にターンオーバーからトライを奪われると、ゲームはさらに崩壊。立て直すどころの騒ぎでない。フィールドを駆け回っているのは、ずーっと明治。たとえ力の差があったとしても、意地とプライドで、死ぬ気で狂って体を張って、勝負に持ち込んできたのがワセダの歴史。0-96なんて、どう考えてもあり得ない。それがこの日は…。勝ち負け以前のお話。ワセダにハートが感じられなかったのが、何よりも大きかった。
 試合後、すぐさま反省練を行い、その想いをぶつけ合った1年生たち。今日は確かに最悪のスタートでも、どこにも負けない鍛錬と、高い意識で、この差を跳ね返してきたのがワセダの伝統。過去は変えられなくても、未来は何とでも変えられる。この日感じた想いに偽りがなければ、この先も忘れなければ、絶対に変えられる。そして…、ワセダと名のつくチームが、0-96を演じてしまうのは、イコール・組織全体の問題。このままでいいはずがない。忘れるな、ワセダの誇り―

<ワセダの誇り、ここからの逆転を誓う中竹監督>
「今日はもう1対1のフィジカルに差があって、ラグビー以前の問題。個のミスマッチがそのまま点差に出てしまった。けど、ワセダの伝統はそうだった。この力の差を原点として、1日も早く、この差を詰められるようにがんばっていく。今日はそのためのいい気づきにしなければいけない。フィジカルはもちろん、ラグビー経験にも差があった。持っているポテンシャルであったり、視野であったり、状況判断であったり。フィジカル以外のところでも、1対1のラグビー選手としての差が大きく出てしまった。こうして反省練をして、この悔しさを体に沁み込ませて、またがんばっていくのがワセダのアイデンティティ。この96点差を年を追う毎に詰めていって、結局上のチームはワセダが勝つというようになりたい。それがワセダの誇り。1年生はとにかく体をしっかり作って、個を対等にすること。それがないと、セオリーも戦術もなくなってしまう。1年生たちには、今日をスタートラインとして、この力の差をひっくり返してやろうと言いました」

<悔しさをあらわにし危機感を口にするゲームキャプテン・原田季郎>
「今までやってきたワセダのラグビーができなかったことが1番悔しかったですし、中竹さんにも言われていた、ワセダの誇りを守ることができなかったことが悔しいです。周りのみんなも同じだと思います。明治は大きくて、最初の20分にガンガンくることは分かっていたんですけど、そのまま流れを切ることができずに、もっていかれてしまいました。大きい相手にしっかりタックルすることができず、流れを変えることができませんでした。外を抜かれることがあったとしても、1人1人が対面に刺さる。それだけはやりきろうと言って臨んだにも関わらず、みんなが甘かったですし、疲れたのか前に出ることもできず、相手にゲインされ続けたことが、何より悔しいです。やるべきことができていませんでした。今年のチームが危機感を持ってやっているのと同様に、自分たちも危機感を持って、ひとりひとりの意識を変えていかないとダメだと思います。それができないとこの差は縮まらない。96点は簡単に埋まらないと思うので、1日1日の積み重ねです。明治以上に、今までの2倍3倍練習する。ケガ人の奴らも、みんな悔しいと言っていたので、強くなって帰ってきて欲しいですし、自分たちがここからいかに危機感を持ってやれるかだと思います」