早稲田大学ラグビー蹴球部WASEDA UNIVERSITY RUGBY FOOTBALL CLUB OFFICIAL WEBSITE

Beat Up

2024
  • SpoLive

歴史的一日!オールブラックスが上井草にやってきた!!

 夢のような1時間! 興奮しっぱなしの1時間! ワセダでラグビーしててよかったぁ~!! 10月26日、土曜にブレディスローカップを控えるオールブラックスメンバー:

Richie McCaw,<主将 バックロー 所属:クルセーダーズ 代表キャップ:76>

Mils Muliaina<FB 所属:チーフス 代表キャップ:77>

Rodney So’oialo<バックロー 所属:ハリケーンズ 代表キャップ:60>

Andrew Hore<フッカー 所属:ハリケーンズ 代表キャップ43>が、我等が聖地・上井草に降臨。嵐の影響で大幅に予定変更、そのトレーニング法を授かるクリニックは残念ながら実現しなかったものの、クラブハウスにて一生忘れえぬ時間を過ごした。

 17時50分、Richie McCawを先頭に、世界最強・オールブラックスが目の前に登場。夢の世界に触れたワセダの第一声、「でけぇ~!!!」。

 まず選手紹介。そして部を代表して「世界の?」、いやっ…ワセダの中竹監督が挨拶。「今日は本当にありがとうございます。こうした機会を得ることができて本当に光栄です。オールブラックスがブレディスローカップを戦う同じ日に、我々もライバル・帝京大との試合があります。今日のこのセッションで色々なことを得て、いいゲームをしたいと思っています」。

 ここからフィジカル、メンタルの強化法、ビッグゲームへの持って行き方を軸に、オールブラックスとの質疑応答が始まった。

 最初の質問者は当然ながら、我等が主将・早田健二。

早田:「主将の早田です。マコウ選手にお聞きします。長いシーズンを戦い抜く上で、どうチームのモチベーションを上げて、どう自身のモチベーションを上げているのでしょうか」

McCaw:「まず、この場に来れたことを嬉しく思います。ニュージーランドではラグビーは非常に人気のあるスポーツで、ファンの層も幅広く、オールブラックスの一員になることは誰しもの夢です。オールブラックスに選ばれたというだけで、モチベーションは上がります。そして、いつでも穴を埋める選手がいることで、常に自分のベストを出すことに集中しますし、満員の観衆の前でペストプレーをすることに集中します。これは他のメンバーについても同じです。オールブラックスという一番優れたチームの一員となることで、モチベーションは自然と上がるものです。誰もがよりいいパフォーマンス、プレーをしようとします。常にオールブラックスとしてベストパフォーマンスをしよう、そのスタンダードを今よりも上げていこうとプレーしているのです」

 そこには世界最強軍団の誇り、意識の高さがひしひしと感じられた。世界のトップに君臨しながら、更なる高みを目指し続ける姿勢。これはワセダも見習いたい。

 続いては、昨年ニュージーランドへ留学した経験を持つプロップ・横谷祐紀。自らの意思で通訳を介さず、流暢な英語で直接質問。

横谷:「ホア選手に伺います。フロントとして、食事、コンディションの管理はどのように行っているのでしょうか」

Hore:「君の体を見ていたら、私が学びたいくらいです(笑)」

横谷:「ステーキを食べるといいと思いますよ(笑)」

Hore:「あとパイを食べるといいですね(笑)。チームには管理士の方がいて、常にコンディションはチェックされています。日本は食事もおいしいですし、コンディショニングはしやすいのではないでしょうか。それとポジション毎に違うと思います。プロップであれば、より食べてもいいですし、BKは少し抑える。そういった違いもラグビーのいいところだと思います。トレーニングに関しては、スーパー14でも代表でもいいトレーナーがいるので、そのとおりにやればフィットします。逆にそれができなければ、オールブラックスには選ばれません。自然とできるということです」

 横谷祐紀のナイスなキャラクターにより、セッションは次第に和やかな雰囲気に…。次に質問に立ったのは、No8大島佐利。

大島:「4選手に質問です。試合期に拘っているトレーニング、プレーがあれば教えてください」

So’oialo:「たくさん走ることです。最近のラグビーはゲームスピードが上がっています。そのなかでコンディションを保つために、たくさん走るようにしています」

Muliaina:「ロドニーと重なりますが、私も走ることです。ゲームスピードが上がっていますから。あとはBKとして、ボールハンドリングスキルとキックに力を入れています」

McCaw:「2人と同じですし、あとはフランカーとしてフィットネス、スキルを重視しています。いつでもトップであり続けたい。そのためにスキルを高め続ける。パス、キャッチの基本から、素早い意思決定、ブレイクダウンにおける判断。ラインに留まるのか、入るのかの判断を磨くことが重要だと思います」

Hore:「フッカーとしてスローイングに時間を掛けています。あとはスクラムを組む際の柔軟性、ヒットの強さ、いい判断で動くことです」

 世界のトップであっても、やはり意識しているのは基本の部分。いかに当たり前のことを当たり前にできるか。改めてその大切さを思い知らされた。オールブラックスの口から聞くと、説得力が違う。この意識があるからこそ、トップに君臨し続けられるのか…。

 ここで、バイスキャプテン・山岸大介がさらに突っ込んだ質問。

山岸:「自分はプロップをしています。フッカーとしてスクラムを組む際に一番意識しているポイントは何ですか。また、柔軟性を具体的に教えて頂けると嬉しいです」

Hore:「しっかりとセットすることがまず重要です。8人がひとつになること。フッカーは一体となっているか感じられるポジションですから。柔軟性とは、主に腰ですね。プロップより低く構えることが大事です。低ければ低いほどいい。相手より低くです」

 一同納得。そして、ここで思いがけない提案が!

Hore:「では、実際に前でてやってみますか」

一同:「オオォ~!」

 オールブラックスによるスクラム指導、何て贅沢な…。ヒットの仕方、足の位置、運び方etc 実際に組みながら、ここはこうして、こうやって~。あまりに深い話のため、ここは中竹監督が間に入り通訳。「なるほど。オールブラックスのスクラムはこうなっていたのかぁ」。

 そして、質疑応答の最後はフランカー渡辺千明がキャプテンに直球勝負。

渡辺:「オールブラックスはジャッカルがものすごくうまいと思いますが、コツ、意識していることを教えてください」

McCaw:「まず、タックルする際しっかりと立つこと。立つことが大事です。それとブレイクダウンには低く入ること。低く入れば強いですし、スイープを受けません。低く構えて、少し前のめり。相手がきたときに、ボールを持ちながら受けるイメージです。相手と同じタイミングで争奪が起きたら、通り過ぎるように取りにいきます。あとは勇気を持つこと。考えたり、一瞬迷ったりすると、時間を失ってしまいます。相手が来る、体を打たれると分かっていながら、そこに体を固くしていくんです」

 世界最高峰の真髄をそこに見た。万国共通、やっぱりフランカーは『狂気』なんだと。

 超々濃密な質疑応答を終えると、4選手からワセダへのメッセージ。常にベストを尽くすこと、努力すること、楽しむこと、そして…土曜日は勝て!

McCaw:「土曜日にビッグゲームがあると聞いています。いいチームのカギは、常にベスト、常にいい状態を一貫させられることです。いつも同じ状態でいることが重要だと私も学びました。土曜日、みなさんの勝利を祈っています」

So’oialo:「ここにいる4人がオールブラックスにいるのは、継続して努力してきたからだと思います。常に努力すること、ベストを尽くすことが重要です。今の自分より更に上を目指してがんばってください」

Hore:「ロドニーと重なりますけど、常にベストを尽くすこと。できる限りのプレーをすること。我々はそれでオールブラックスに選ばれました。そして、重要なのは楽しむことです。この仲間といい時間を過ごす。こんな素敵な仲間たちと過ごせるのはラッキーです。生涯の友人に出会える場です。皆さんが楽しんで過ごせることを願っています」

Muliaina:「最後にチームを代表して、この皆さんの温かい歓迎にお礼を申し上げます。土曜日の大切な試合、是非がんばってください。同じ日の試合、私たちもがんばります。とにかく一生懸命、楽しんでプレーしてください。土曜日の試合での幸運を願っています」

 オールブラックスに勝利を願ってもらえるなんて、光栄なことこの上ない!もう怖いものは何もない? 赤黒にとって最強のサポーター誕生!

 セッションの最後は、両キャプテンによる黒衣と赤黒のジャージー交換。そしてフォトセッション。あのテレビで見ていたオールブラックスの主将が、赤黒を手にして笑ってる。普通では考えられない。世界でこんなに幸運なクラブはない。本当に夢のような体験。モチベーションMAX! ワセダ、もう頂点に立つしかない!

 そしていつの日か…、ひとりも多くオールブラックスと同じ舞台で戦いを―

<ジャージー交換に大興奮! チームづくりのヒントを得た主将・早田健二>
「いやぁ、すごかったです。みんな大興奮でしたね。最高にモチベーションが上がった時間でした。印象に残ったのは、全員が毎回ベストを尽くすことが大事だと言っていたこと。これは今年のチームが始まるときから言ってきたことではありますけど、今日を機に改めて意識していこうと思います。体にも触れさせてもらいましたけど、やばかったです。手のごつさは普通ではないです。週末の帝京戦、そしてこの先のシーズンに向けて、モチベーションが上がりました!」

<歴史的一日! オールブラックスの哲学に感銘を受ける中竹監督>
「もう大興奮だね。まず、タイトなスケジュールのなか、大事な試合の前にわざわざ上井草まで来て頂いたこと、このような貴重な機会をくださったことに感謝しています。印象的だったのは、やはり自分をモチベートすること、試合前に気持ちを高めることは、オールブラックスレベルになると、もう大前提なんだなと。そこを問題にしていては、そもそもオールブラックスではないというスタンダードの高さ、ステータスの高さは、改めて勉強になりました。この仲間とは負けられない、自分自身には負けられないという意地が積み重なって、オールブラックスが形成されているんだと。全員が口を揃えていたのが、この仲間と勝つためにきつい練習をして、喜びを得ようということ。ワセダも同じように厳しいトレーニングをやって、乗り越えていきたい。土曜日はそれをしっかりと体現して、気持ちよくブレディスローカップを見に行こうと思います」