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早稲田スポーツ新体制特集「創造~Plus One~」【第1回】大峯功三主将

ただ一つ見つめるものは
 
第97代早稲田大学ラグビー蹴球部主将に就任したのは、ロック大峯功三主将(スポ4=福岡・東筑)。今季、覇権奪回を託されたこの男。言葉の節々からその決意が伝わってくる。常に一貫して、前を見据えている。今季に懸ける主将としての思いなどを伺った
※この取材は3月11日に行われたものです。
 

「意識が変わりつつある」

――主将に就任された経緯を教えてください
2月の頭に、自分が部屋にいたときに、主務になる池田(良、法4=東京・早大学院)に呼ばれて監督部屋に行ったら、小倉(順平副将、スポ4=神奈川・桐蔭学園)と布巻(峻介副将、スポ4=東福岡)もいました。どうしたのかなと思っていたら、4年生と後藤さん(禎和監督、平2社卒=東京・日比谷)が僕を主将にする意向だと聞きまして、それが最初です。その後、OBの方とお会いして内定をもらいました。
 
――主将にする方向だと聞いたときの心境を聞かせてください
正直、小倉か布巻だと思ってたので驚きましたね。
 
――副将が二人いる体制はいかがですか
二人がいることですぐ相談もできるので安心できます。二人の存在は大きいです。
 
――周囲の反応はどうでしたか
部員の中でもびっくりした人は多いと思います。副将の二人が僕たちの学年ではリーダーだと思いますし、それはこれからも変わることはないと思います。親も驚いていました。
 
――監督にかけられた言葉はありますか
後藤さんからは、僕たちの学年や他の部員の粘り強さを出すために絶対的なリーダーよりも、僕のほうがいいのではないかということを言われました。きついときにでも声を出してほしいとも言われました。
 
――垣永真之介前主将(平26スポ卒=現サントリー)も声を出す主将でしたね
垣永さんのようになりたいという意識をすることはないと思いますが、そういったリーダーを後藤さんは求めているのかと思います。
 
――これまでも声を意識的に出されてきたのですか
どうですかね(笑)。僕は一生懸命やることしかできないので、もしかしたらその時に出しているのかもしれないです。でも雰囲気を良くしようと思って出すことはあります。
 
――新チームが始まって間もないですがいかがですか
試合だけでなくて練習でも、結構周りを見てしまう自分がいます。自分だけじゃなくて、周りがきちんとやっているかなと思って練習しています。
 
――これまでとは違った意識で練習に臨んでいるのですね
それこそ、これまでは話している人に反応したりすることがメインでした。自分から発信するということをあまりやっていなかったので、意識が変わりつつあるのかなと思います。
 
――周りを見たときに感じたことはありますか
うれしかったのは、一度言ったことに対して反応してくれるチームだと思えました。まだ始まったばかりでみんなの意識が高いだけなのかもしれないですけど、きちんと反応がありました。
 
――これまでに主将経験はありますか
ないですね。これまで小学校からラグビーをしてきてリーダー的な存在ではなかったのかなと思います。これまでの自分を変えるのではなくて、自分らしくやっていきたいと思います。
 
――小倉副将の印象はいかがですか
自分の世界がある人ですね。そのマイペースが悪くないというか、周りに合わせてくれますし、プレー面では信頼できる人です。
 
――もう一人の布巻副将についてもお願いします
僕も下に付いているような感じです(笑)。でも、何でそうなるのかというと、誰よりもラグビーのことについて真剣に考えているんです。なのでみんな布巻の意見に耳を傾けますね。
 
――布巻選手がラグビーについて一番考えていると思うエピソードはありますか
主将就任が決まった後に布巻と話す機会があったんですけど、そこで布巻がものすごく早大について考えていて、この考えを実践できたらすごく強くなると思えました。
 
――信頼できる二人ですか
頼り切っています(笑)。引き出しが多くて、僕の意見に対して違う方面からアドバイスしてくれるので信頼できます。
 
――予餞会の時の言葉に「後藤さんについていけば(全国大学選手権)決勝までは連れて行ってくれる」とありました。どういった心境からの言葉でしたか
ほぼというか、後藤さんの全てを信頼しています。なので決勝には必ず連れて行ってもらえると思っています。その先は自分たちも変化しないとたどりつかないのかと思います。
 
――「変わらなくてはいけない」という言葉もありましたが、具体的に教えてください
昨年からのテーマでもある『自律』の部分で、いまは与えられたものをやっているという感じです。でも与えられたメニューを自分たちがしっかり目的意識を持って、どれだけ質の高いものにできるかが強くなるためのカギになると思います。もっと強くなるために『自律』を含めた私生活の面から変わっていかないといけないと感じています。
 

「後藤さんのラグビーが通用したって言いたい」

 

――昨年のチームからFWは大幅にメンバーが変わります。その点についてはどうとらえていますか
 
それこそFWのプロップ、フッカー、ロックの5人が勝負になります。昨年リザーブだった僕も含めて、みんな意識してると思います。ただ、スクラムに関して言えば絶対昨年より強くなる自信があります。
 
――プレー以外の精神的な部分で4年生が抜けたことはどう感じますか
僕だけが思っていることかもしれないですが、同期は意外とリーダーシップがある人間が多いです。でもそれを出せていないという感じです。一人一人がものすごく深く考えていて、もしそれを言い合える場をつくったらものすごく強くなるのではないかと思います。
 
――昨年を振り返ってチーム全体としてはどうだったと思いますか
4年生が引っ張ってまとまっていいチームだったと思います。実際すごかったという言葉が一番ですね。
 
――そう感じるところはどういったところから見受けられましたか
春から足りないところを全部挙げていって、全部のベースを上げていってくれたと思います。これまでできていなかった部分を変えようとしていましたね。それこそ残してくれた遺産ではないですが、変わるための土台を残してくれました。
 
――今季も意識するのは帝京大となると思います、帝京大に感じていることを教ええください
日本一のチームです。私生活の面からあいさつもしっかりとやっていますし、強いです。やり抜いている帝京大はすごいと思います。
 
――早大が帝京大に届いていない点を教えてください
やはり荻野(岳志、先理4=神奈川・柏陽)がトライを取るまでの時間に集約されていると思います。あの時間だけディフェンスは前に出られていなかったですし、オフェンスもスイープができていなくてターンオーバーされました。(出ていなかったので)ピッチの上で何が起きているのかは分からないですけど、本当にあのシーンだけ何かが切れてしまったのではないかと思います。
 
――逆に届いていた点はありますか
一昨年の時よりも確実に戦えていたと思います。その点ですね。
 
――『数で勝つ』という点について理解度、浸透度はいかがですか
みんな理解は深くなってきていると思います。でも理解していても一番強い相手と戦ってできなかったら理解していないことになりますし、難しいとは思いますが、今年は最後に勝って後藤さんのラグビーが通用したって言いたいんですよね。後藤さんを日本一にしてこそ、あのラグビーを100パーセント理解したと言えると思います。
 
――個人的に伸ばしていきたいところはありますか
精神的にはなってしまいますが、自分が一番練習しないといけないですし、厳しい選択もしなくてはいけないと思います。精神的に関して自分が一番にならないといけないという思いがあります。
 

「常に厳しい選択を」


――ファーストミーティングではどのようなお話をされたのですか
後藤さんからのお話があった後に、コンディションに関してコーチがお話をしてくれて、ウエイトトレーニングを担当する清水(新也、スポ4=宮城・仙台育英)にも話してもらいました。そこで学生だけになって布巻からラグビーに関してどう強くなっていくのかということを話してもらいました。少し長くなったんですけど、良いミーティングになったと思います。
 
――テーマやスローガンの発表はありましたか
後藤さんから、『創造』という言葉をもらいました。僕も納得しましたし、今季のチームに合っている言葉だと思います。
 
――合っているというのはどのような点から思いましたか
垣永さんたちが変わるための土台をつくってくれたので、僕たちは土台を大きくしていってその上に自分たちらしさを積み重ねたり、さらに変わらないといけないところを上に乗せていければと思っていました。後藤さんからそういう言葉が頂けたので納得しました。
 
――改めて後輩に求めることがあれば教えてください
下級生に関しては4年生が与えられている環境の中で最高の環境をつくるので、伸び伸びプレーしてほしい。ついてきてくれたら僕たちが、そのような環境をつくっているので。
 
――同期についても同様にお願いします
同期についてはそれをつくるために、僕だけじゃなくて全員の力が必要なので、最高の環境をつくるために常に厳しい選択をしてほしいです。
 
――今季注目してほしい選手はいますか
誰ですかね(笑)。ごまかすような言い方ですけど、4年生に注目してほしいです。プレーでも引っ張ってほしいので、4年生全員に注目してほしいです。
 
――春はチームとしてどう過ごしていきたいというのはありますか
春は毎週末に試合があって準備期間が少なくなると思います。なので試合をしながら強くなっていかなきゃいけないです。試合が始まってからは、練習でも常に質の高いことをやっていきます。秋よりは体をつくりながらなのできついとは思いますが、それがあってこその秋なので成長していきたいです。
 
――年間を通しての目標を聞かせてください
愛されるチームになるために常に厳しい選択をしていきます。
 
――最後に、ファンの皆様にメッセージをお願いします
1年間ファンの皆様に応援していただけるような、愛されて強いチームになるになるために、一生懸命頑張っていくので応援よろしくお願いします
 
――ありがとうございました!

◆大峯功三(おおみね・こうぞう)
1992(平4)年10月3日生まれ。182センチ、94キロ。福岡・東筑高出身。スポーツ科学部4年。ポジションはロック。色紙には『自律』の2文字を書いて頂きました。自らがチームで一番『自律』するのと同時に、私生活からラグビーまで、『自律』を他の部員にも求めていきます。