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2024

対流通経済大学B『ディフェンスの甘さから完敗』

練習試合 対流通経大B 5月24日 早大上井草グラウンド
 
2週間前の試合ではディフェンス網が崩壊し明大Bに敗れた早大B。この日は「セットする部分や1対1」(NO・8大塚拓郎、人4=埼玉・早大本庄)を意識して流通経大Bと対戦した。試合は課題であった立ち上がりで上々の出来を見せ、リードして前半を折り返す。しかし後半に入ると相手の強い選手に突破を許し大量失点。好材料と課題の両方を残す敗戦となった。

 前半は早大Bがゲームを支配した。初めてBチームとして出場したSH杉本頼亮(スポ1=京都・桂)の素早い球さばきでリズムをつかむと何度も敵陣に攻め込み、ここ2試合と異なり序盤から優位に立つ。得点が動いたのは前半19分のことだった。SO浅見普吾(スポ3=神奈川・桐蔭学園)のパスを受けたFB門田成朗(法3=埼玉・早大本庄)がハーフウエーライン付近から相手を抜き去り先制トライ。さらに同点に追いつかれた後の35分にはゴール前ラインアウトからモールを形成し、最後はフッカー周藤直也(社2=東京・早大学院)が飛び込んだ。前半終了間際に訪れたピンチでは激しいタックルでゴールラインを割らせず、14―7とリードして前半を終える。

 だが後半に入ると一変して主導権は相手に渡ってしまった。1分足らずで5点を返されると、「悪い流れをそのまま引きずってしまった」(大塚)。外国人選手を中心に強い選手がそろう流通経大Bのアタックを止めきれず、14分までに3トライを奪われてしまう。26分には後半の悪い流れを象徴するかのように、インターセプトから失点してしまった。早大Bの反撃はこの直後のこと。マイボールキックオフを途中出場のフランカー市瀬奨一郎(基理2=東京・早実)が好捕すると、そこからボールを展開。最後はCTB秋吉孝一(文構4=埼玉・早大本庄)がインゴールを陥れた。しかし反撃もこれだけ。最終的に21-36で敗れた早大Bは、春シーズン2連敗を喫した。

 この試合で出た課題もタックルの精度だった。より上位のレベルで戦うためにはディフェンススキルの向上が求められるだろう。とはいうものの、悲観ばかりする試合内容でもない。相手ボールスクラムでは何度も押し込むことに成功。反則を誘発することもできた。また、立ち上がりの悪さを克服したことや、ルーキーの活躍が光ったことも明るい材料だろう。まずは赤黒奪取に向けて、毎週行われる試合の中でさらなる成長を期待したい。
(早稲田スポーツ新聞会 菅原拓人)
 
 
コメント
ロック千葉巧也ゲームキャプテン(スポ4=宮城・仙台三)
――試合を振り返っていかがでしたか
相手の強い選手を一発で仕留められなくて、相手の勢いに乗せてしまったのが一番の敗因かなと思います。
――前回の明大B戦以降どのようなところにフォーカスして練習しましたか
いつもと変わらずな一方、流通経大は外国人選手も多いチームなので、そういう選手もしっかり止められるような練習をしていたのですが、なかなかうまく止められませんでした。
――前半はリードして折り返し、後半は逆転されてしまった要因は何でしょうか
先ほどチーム全員で話し合ったのですが、後半の入りに集中力が保てなかったのが一番の敗因かなと思います。前半は比較的相手のキーとなる選手を止められましたし、BKがゲインなどもできていたのでリードにつながったのですが、後半はできなかったという印象ですね。
――セットプレーを振り返っていかがでしたか
ラインアウトリーダー、サイン出しを河野(ロック河野秀明、創理3=東京・早実)に任せていたのですが、頼りすぎていて、周りがもっとサポートしてあげられなかったことがミスにつながりました。
――今後の意気込みをお願いします
当然流通経大より強い相手、帝京大を目標にしているので、より強い相手、より強い外国人選手を相手に1対1で負けず、走り勝つということを目標にしていきたいです。
 
プロップ高橋俊太郎(社4=東京・早実)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
4年生のFWからあまり引っ張っていけなかったので、そこで相手をどんどん受けてしまい、後半の入りが悪くてそこから主導権を握られてしまった感じですね。
――前半のスクラムに関しての手応えを教えてください
1番から結構押していて、相手ボールのときは好きなようにできたのですが、逆にマイボールのときにはコントロールをうまくできなくて取られてしまったというのが反省点です。
――後半のスクラムに関してはいかがでしょうか
メンバーチェンジもあったので合わないところもあったのですが、相手のスクラムに対応できていませんでした。
――後半のディフェンスは振り返っていかがですか
全体的にFWが受けてしまいそこから相手にリズムを作られてしまって、FWにやられてしまったという感じですね。
――この試合の敗因として挙げられるものは何でしょうか
後半最初のキックオフでノックオンしてしまい、そこから勢いを相手に与えてしまって、それが全部受けにまわってしまった原因だと思います。
――ポジション争いが激しいですがその点に関してはいかがですか
やはりAチームの光川くん(プロップ光川広之、スポ4=神奈川・公文国際学園)がディフェンスもアタックもハンドリングもいいので、泥くさく頑張っていきたいなと思います。
 
NO・8大塚拓郎(人4=埼玉・早大本庄)
――この試合を振り返って感想をお願いします
こちらがやりたいことがうまくいかなかったなということと、特にFWを中心に悪い流れをそのまま引きずってしまい、流れを変えきれなかったことが課題かなと思っています。
――明大Bとの試合以降、力を入れてきたのはどのような部分ですか
ディフェンスのセットする部分や1対1を意識しようということでやってきました。
――この試合のディフェンス全般の手応えを教えてください
相手の個々が強いということは分かっていたのですが、そこで受けてしまいました。アタックが得意な相手チームに対してこちらがディフェンスできず、相手の流れになってしまう悪循環になって、ああいうゲームになってしまったかなと思います。
――次戦への意気込みを聞かせてください
やはりどんな試合でも勝たないといけないとこの試合の負けで思いました。なので目の前の一試合一試合をどれだけいいパフォーマンスできるのかというところが大事だと思うので、頑張っていきたいと思います。
 
SH杉本頼亮(スポ1=京都・桂)
――試合の振り返りをお願いします

前半は流れが良くてFWとBKが一体となって攻められていたと思います。SHとしては攻めやすかったと思います。
――ラック横を抜けていくプレーを連発していましたが狙っていたのですか
いつもそうですね。狙っています。前が見えているという感じですかね。
――前半流れが良くなった要因は何ですか
SHとSOでうまくゲームをつくることができたということが大きいと思います。FWとBKをうまく外で使ったり、近めで使ったりというバリエーションを増やせてできたことが良かったです。
――外から見ていた後半はどうでしたか
やっぱりディフェンスで受け始めてしまって、そこでゲインされてしまっていました。一つ一つのゲインがトライにつながっていて、ディフェンスラインも下げられていたので、タックルが甘かったということがあったと思います。
――初めてBチームでの試合でしたがどのような意気込みでしたか
いち早くAチームに上がれるように活躍しようと思っていました。
――実際試合をしてみて個人的にはいかがでしたか
アタックは良かったと思います。ディフェンス面でまだまだ走ることができなかったことがあったので、そこを改善していきたいです。一年生の間にでもAチーム上がれるように頑張っていきます。
 
WTB山本龍平(商4=東京・都武蔵)
――この試合を振り返って一言お願いします
風上というディスアドバンテージがあったのにもかかわらず拮抗(きっこう)した展開で、よく耐えた前半だったのですが、後半の入りのところで自分も含めタックルを外してトライを奪われ、そこの雰囲気が悪くて(主導権を)持っていかれたという印象ですね。
――明大Bとの試合以降どのようなところに力を入れてきましたか
あの試合もタックルが課題になっていて、2人目のタックラーの入りが悪く上でボールをつながれてしまい、ゲインされディフェンスのセットも遅れるという後手に回ってしまったディフェンスでした。ですが、ずっとそれが課題だったのにもかかわらず、この試合も1対1のタックルが課題になったので、まだまだ反省しなければならないところが多いと思います。
――山本選手の好タックルが随所にありましたね
後半初め、ミスしてはいけないところでタックルミスしてトライを取られたシーンがあって、それがマイナス100点くらいなので、どうにかその後のタックルで取り返せたかなという感じです。
――アタック面はいかがでしょうか
いい流れができているのにもかかわらず、そこでミスをしてしまったりして、流れを断ち切ってしまうようなプレーが対外試合でずっと課題になっていたのですが、この試合もそれが出てしまいました。一言で片づけていいのか分からないですが、集中力というところで欠けているかなと思います。
――Aチーム入りに向けての意気込みを教えてください
昨年からずっとタックルを売りにしていて、この試合で久しぶりに自分の納得いくタックルが何本か出せたので、それをコンスタントに出していって、自分のタックルを起点にチームの勝ちに貢献できたらなと思います。