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2024

第十七回週刊ワセダラグビー 「トレーナー特集前編 S&C・グラウンド部門」

みなさんこんにちは!
今回の週刊ワセダラグビーは、「トレーナー特集第1弾 S&C・グラウンド部門」です!
 
ラグビー蹴球部には、S&C、グラウンド、リハビリの3部門のトレーナーが所属しています。
 
ウエイトトレーニング、リカバリー、グラウンドマネジメントから怪我の応急処置、病院の手配、リハビリまで、トレーナーの役割は多岐にわたっており、そのすべてが日本一を目指してハードなトレーニングをしていくうえで必要不可欠なものとなっています。
 
そこで今回は、そのトレーナーの「魅力」と「熱さ」を、ファンの皆さま、また現在トレーナー活動に興味をもっている方、トレーナーの存在を初めて知るという方に向けて、今週来週と二回連続で紹介させていただきたいと思います!
 
前編では、S&C部門とグラウンド部門を紹介していきます。
S&C部門を担当している望月太智(スポ4 静岡聖光)と、グラウンド部門を担当している松田美夏(スポ4 小石川)に、トレーナーになったきっかけや具体的な仕事内容、今後の目標などをインタビューしてみました。
 
(このインタビューは2016年9月13日に行われました)
 
――それでは、2人の自己紹介、担当部門の説明をお願いします。
 
松田:4年の松田です。グラウンドトレーナーを担当しています。グラウンドトレーナーは主に練習準備、練習時のグラウンドでのサポート(救急対応や水出し、テーピングなど)を行っています。
 
望月:4年の望月です。S&Cを担当しています。S&Cとはストレングス&コンディショニングの略で、主に選手の身体づくりやスピードやフィットネスなどの体力要素の向上担当する分野です。その中で学生S&Cトレーナーはコーチの指導のサポートや、体重や各測定などのデータの管理をしています。
 
 
→ウエイトトレーニングの記録等の管理から、グラウンド練習でのタイムキーパーまで、S&Cの仕事は多岐にわたります。
 
――トレーナーになろうと思ったきっかけを教えてください。
 
松田:私はもともと競泳をやっていたのですが、怪我が原因で競技を辞めて高校でマネージャーをやらせてもらったことから、サポートする側や怪我に対する勉強などに興味を持つようになりました。
 
望月:私は中高とラグビーをしておりましたが、そこではチームをサポートしてくださるトレーナーの方がいらっしゃいました。そのトレーナーの方の活動している姿がとてもかっこよく、安易な考えですが自分も同じようにトレーナーとしてかっこよく活動したいと思いました。ラグビーが好きだったことと何かに打ち込みたいという思いでラグビー部に入部しました。
 
――2人とも、それぞれのバックグラウンドがもとになっているのですね。トレーナーの一日は、どのようなスケジュールになっているのでしょうか。
 
松田:簡単に説明すると、大学の授業が終わり次第練習準備→テーピング→グラウンドサポート→片付け(選手の怪我の調子などを聞きながら)→ミーティング(その日起こった怪我などの共有をします)といった流れになっています。
 
望月:S&Cの場合は、朝6時から実施しているストレングスセッションの前にジムに行き、水・サプリメントなどの準備をします。それから選手のトレーニングを見たり、データの処理などをしてセッション終了後、学校に行きます。授業が終わるとそのまま部活に戻り、午後の練習の準備をします。そこでは、ウォームアップの道具の準備や、選手が装着するGPSなどの準備をします。練習中はS&Cコーチのサポートやリカバリーの準備をします。リカバリーにはプロテインやアイスバスを用意し、選手がしっかりリカバリーを出来るよう準備します。練習後には選手のリカバリーを見ながらストレッチなどの指導をし、その後その日に測定した体重、フィットネスの記録をまとめて一日が終了します。
 
――トレーナーとして、どのような時にやりがいを感じますか?
 
松田:直接的に選手のサポートをすることになるので、トレーナーの小さなミスがそのまま選手に関わることもありますし、その反対も然りなので、一つ一つのことに対してグラウンドトレーナーみんなで日々試行錯誤の繰り返しですが、それがチームに還元できたと感じる瞬間がやりがいです。個人的には、テーピングが上手く巻けて選手から言われたりとか自分が勉強したことが活かせたりすると嬉しいですね。
 
望月:選手の成長を間近で見られることがやりがいです。ストレングスやフィットネスの数値が伸びたり、小さかった選手の体重がどんどん増え、強くなっていく姿を見られるのはトレーナーにとって最もうれしいことの一つだと思います。
 

→グラウンドでの練習を見守る松田
 
――早稲田大学という環境について、トレーナーの視点から感じることを教えてください。
 
松田:私はスポーツ科学部に所属しているのですが、やはり様々な形でスポーツに携わる人がいるのでとても刺激になりますね。特に学生トレーナー同士は授業がよく被ることもあって、部の垣根を越えて仲が良いです。お互いの部活の話をしたり、一緒に勉強することが励みにもなります。授業も自分の取り方次第で一般教養のものから専門的なものまであって、特にトレーナーコースの授業はそういった勉強が好きな人にとってはとても為になりますし、すごく楽しいものだと思います。
 
望月:早稲田には何といってもトレーナーに関する知識を専門に学べるスポーツ科学部があるため、トレーナーを目指す人にとっては最高の環境だと思います。また、早稲田にはいろいろな体育各部があるため授業で学んだ知識、技術を活かすことのできる場があります。さらには日本中からトップレベルを選手が集うため、学生時代からそういった世界を知ることが出来ることはとても恵まれていると感じます。
 
――最後に、今後の抱負に加えて、これからトレーナーを目指そうとしている方にも向けて、メッセージをお願いします。
 
松田:4年生としては残りわずかですが、日々チームの為には何をすべきかを考えて、全力で選手をサポートし日本一に貢献したいと思います。
早稲田は学校としてもトレーナーの勉強をするのに最適な場所ですし、
ラグビー部は本気で日本一を目指す人が集まっていて、そういったチームに携われることは貴重な経験で、四年間本気で打ち込むことで必ず何かを得られると思います。
是非一度試合を見て、早稲田ラグビーを肌で感じてみてください。
 
望月:4年間自分が学んできたことを出し切り、後輩に託します。今年日本一になり、その先も勝ち続ける早稲田になるように全力で頑張りたいと思います。
早稲田には多くのことを学べる場があり、それを活かす場もあります。高いレベルでこうした経験を積めることは皆さんにとって大きな財産になります。早稲田で学んだことに絶対に後悔はしないと思います。それぞれの目標に向かって頑張ってください。
 
――ありがとうございました!
 

→グラウンド部門とS&C部門のトレーナー達
 
いかがでしたでしょうか。
 
S&Cトレーナーとグラウンドトレーナーが、どのような役割を果たしているか、また何より、二人のトレーナーとしての熱い気持ちを知っていただくことができたのではないでしょうか。
 
また、大学の授業内容が実際のトレーナー活動に活きていくということは、トレーナーならでは面白さなのではないかとインタビューをしていて感じました。
 
勿論、トレーナーだからといってスポーツ科学部に在籍していなければならないという決まりはありません。
望月と共にS&C部門を担当している藤井遼(商1 久我山)のように、当然学部に関係なくバリバリ活躍することができます!
 
選手だけではなく、マネージャー、分析、そしてこのトレーナーといった、部の全ての人間が一丸となることで、我々は日本一にむけて日々精進していくことができるのです。
 
次回トレーナー特集後編では、怪我人の復帰までの流れを担当するリハビリ部門を紹介していきたいと思います!
 
以上、第17回週刊ワセダラグビーでした!