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2024
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【部員紹介/第50回】淺沼黎(4年・FL・青山学院)

早稲田大学ラグビー蹴球部に所属する2~4年生の選手・スタッフが相互インタビューで
理解を深める連載企画、第50回は淺沼黎(4年・FL・青山学院)。


取材:長田智希 構成:早稲田大学ラグビー蹴球部広報 写真:鳥越裕貴

赤黒を着る、ここだけは譲れない。

桑野詠真主将の代の早明戦を観て、タレント集団の明治に勝つ早稲田の姿に感動した。プレーを通して感じる泥臭さや勝利への執念。自分自身も才能があるわけではない、そんな自分の立場とアカクロのラグビーが重なり、早稲田でラグビーがしたいと志した。

現役では合格できなかったものの一浪で合格。自分の努力が報われたことに安心した。模試の判定はよくて50%、ほとんどは20~30%の合格率だったが、自分がしてきたことを信じて早稲田を受けることをやめなかった。ここまで勉強したのだから落ちないだろうとも考えていた。

ネットでの合格発表はひとりで見た。一番最初に母親に伝えた。両親は泣いていた。あの時もし落ちていたら、ラグビーはやめていたと思う。早稲田のラグビー部へのこだわりがあった。ラグビーがしたいというよりも、早稲田でラグビーがしたいという気持ちが強かった。実際早稲田に入って、思った以上に泥臭いチームで自分のようなたたき上げがた
くさんいると感じた。

新人練の最終日、コーチに「今日から早稲田の一員だ」と言われた時の喜びが忘れられない。早稲田に入ったのは、ラグビー部に入りたかったから。だからこの瞬間がうれしかった。実は新人練の3日目に肋骨を骨折していた。しかし、ここで怪我のことを言えば入部できないと思い、怪我を隠して最後までやり遂げた。それほどまでに、早稲田でラグビーがやりたかった。

この3年間を振り返って満足はできてない。赤黒を着る、ここだけは譲れない。早稲田のラグビーを目指したことは、赤黒を着ることを目指したということ。だから、とにかく着たい。今の実力では無理。だけど着るためにできることをやる。

日本一を目指すチームで赤黒を着ることに意味がある。もちろん荒ぶるへの思いもある。日々ラグビーを頑張れているのは、赤黒を着るという目標があるから。チームのためには、下にも必死にやっている奴がいると行動で示し、Aチームに脅威を与えたい。それによって、チームの成長につながればと思う。早稲田のラグビーが、このチームが、そして仲間が大好きだ。

学生生活のすべてを注いだラグビー部でのラストイヤー。最後までハングリーに戦い抜く。