早大・上井草グラウンドではA戦、B戦に先立って早大C対東海大Cの一戦が行われた。
試合は開始早々から早大Cが主導権を握り、4連続トライを奪うなど好調の滑り出しを見せた。前半の終わりにトライを3本返され、33-17と点差を縮められて迎えた後半。
東海大Cのテンポの良いアタックに対応できず、一気に5連続トライを奪われて逆転を許した。しかしスクラムで優位に立った早大Cは焦らず、自分たちの形を守りながらアタックを継続。後半28分にWTB佐々木篤真(法3=福島)が反撃のトライを挙げ、スコアを40-46とすると、ラストプレーでPR蜂谷謙介(基理4=東京・早大学院)のブレイクから最後はFL小林商太郎(教1=東京・早大学院)がグラウンディング。SO池山昂佑(商3=東京・早実)がキックを沈め、ノータイムで早大Cが逆転勝利した。

試合開始早々、東海大Cのラインアウトを奪取した早大Cが速攻を仕掛け、FB北田琢麿(スポ4=埼玉・川越東)がグラウンディングに成功。
8分にはBKの展開力で東海大Cゴール前にボールを持ち込んだ早大CはFWでこだわるアタックを見せ、最後はNo.8粟飯原謙(スポ4=神奈川・桐蔭学園)がインゴールを叩き割った。
続く11分、再開のキックオフをキャッチし、自陣から展開。FWを中心にゲインし続け、最後はCTB若林海翔(社1=東海大大阪仰星)から2人飛ばしてパスを受けたWTB小貫壮太(教3=東京・早大学院)がインゴール左隅にトライ。19-0と序盤から点差を広げる。
さらに21分には両チーム中盤でボールを継続したアタックを見せ、体力的に消耗してきたところで東海大Cがオーバーザトップの反則。我慢勝負を制した早大Cがそのまま流れを掴み、セットプレーの二次攻撃でFB細田悠介(スポ2=福岡・修猷館)がインゴールを駆け抜けた。
早い段階で26-0とリードを広げた早大Cだったが、ここから東海大Cの反撃を受ける。
28分には早大Cのノットロールアウェイの反則を取られてしまうと、ゴール前でFWに押し込まれて失点。31分にトライを取り返したが、続く36分、38分に立て続けにトライを奪われる結果となり、スコアは33-17。16点差で前半の40分を終えた。

後半は立ち上がりから完全に東海大Cペースに。BKに走られる場面が多くみられ、1分、5分、7分、12分そして18分と連続で5トライを奪われてしまうとついに逆転を許し、スコアは33-46となった。
何とか流れを取り戻したい早大Cはメンバーを大幅に変え、反撃に転じる。スクラムで優位に立った早大Cは相手ボールスクラムでもペナルティーを奪うなど逆転に向けて着実に勢いを増していく。
24分、スクラムで獲得したペナルティーからゴール前でラインアウトモールを形成し、ゴールライン目前にまで到達するものの、オフサイドの反則を取られてしまい得点に繋がらない。
しかし28分、またもスクラムでプレッシャーをかけ、アドバンテージを持った状態でBKが仕掛けると最後は佐々木がグラウンディング。難しい角度のキックを池山が決め、試合は最終盤へ。
33分、早大Cは東海大Cにゴール前まで前進を許すものの、決死のディフェンスでターンオーバーに成功。さらに続く36分にはLO宮川侑大(スポ1=富山・砺波)のジャッカルで危機を脱すると、早大Cは最後のアタックへ。39分、マイボールスクラムからアタックを継続した早大Cは狭いサイドに回り込んだ蜂谷がライン際をブレイク。フォローに走っていたSH安岡叶夢(社2=大阪桐蔭)から最後は小林が中央にトライ。勝敗がかかったコンバージョンキックを池山がきっちり沈め、早大Cは逆転での勝利を飾った。

最後の最後で逆転に成功し、勝負強さを見せた早大C。後半の立ち上がりでは連続失点を許してしまったものの、スクラムで立て直し、偶然ではなく実力で逆転を手繰り寄せた。苦しくなった場面でも「完全に流れを渡さないために意思統一をした」(若林)早大Cは試合中に大きな成長を見せた。
ここまで無敗の早大はこれから明大や帝京大など強豪との対戦を控える。全勝を維持し、チームがさらに勢いに乗っていくためにも全カテゴリーで勝負にこだわる姿勢に期待が高まる。
記事:村上結太 写真:大林祐太、池田健晟、澤田啓太(早稲田スポーツ新聞会)