18日間に及ぶ夏合宿もついに最終局面。菅平での厳しい日々でどのように成長したのか証明するべく、選手たちは天理大との練習試合に臨んだ。
試合は立ち上がりで反則を奪われ、早大Dは思うように流れを掴むことができない。先制点を許し、苦しい展開となった今試合だったがSO寺田結(スポ2=広島・尾道)の安定感のあるアタックを軸にゲームを組み立てなおすと、前半は21-5とリードして折り返した。
続く後半も先制点を奪われるなど、天理大に反撃の隙を与えてしまい、一時は2点差にまで詰め寄られる展開に。しかし後半から出場した選手たちがチームに勢いをもたらすと試合終盤でリードを広げ、40-24で見事に白星を飾った。

試合開始3分、早大Dは相手ボールスクラムでアーリーエンゲージの反則を取られると、速攻で一気に自陣へと侵入を許す。ゴール前で天理大にラインアウトモールを組まれるというピンチを迎えるが、相手のノックフォワードで何とか失点を免れた。
しかし早大Dはその後もスクラムでペナルティーを奪われるなど劣勢な試合展開となり、10分に先制のトライを許した。
立ち上がりでの立て続けの反則で試合の流れを握られた早大Dだったが、13分に相手ボールスクラムでペナルティーを獲得すると、その後は敵陣でのプレータイムが続く。16分、敵陣22メートルライン付近から寺田がゴール左隅を狙ったグラバーキックを蹴ると、WTB小澤ジョージィ(スポ4=千葉・流経大柏)が反応。しかし惜しくもグラウンディングすることができず、得点には結びつかなかった。
それでも攻撃を継続した早大Dは26分についに得点を挙げる。キックカウンターから中盤でフェーズを重ねた早大D。寺田の真後ろから回ってきたCTB藤井雄士(社2=北海道・札幌山の手)がディフェンスのギャップを突く巧みなランを見せると、一気にゴール前へ。早いテンポでFWがボールを押し込み、LO惟村詠甫(基理3=神奈川・桐蔭中等教育)がインゴールをこじ開けた。キックも成功し、スコアは7-5。
続く34分には9シェイプでNo.8荒木鷲摩(法1=北海道・函館ラサール)がラインブレイクすると、フォローに走っていた寺田がゴール目前までボールを持ち込むことに成功。最後はFB小野晏瑚(スポ1=徳島・城東)がインゴール左隅に飛び込んだ。
さらに38分、マイボールスクラムで天理大の2度目のアーリーエンゲージの反則を獲得すると、長い笛が吹かれる。敵陣深い位置でラインアウトモールを形成した早大Dはじわじわと前進。BKラインへとボールを展開し、小野が連続トライを挙げて前半が終了。立ち上がりで苦戦を強いられたが、21-5とリードして試合を折り返した。

後半開始すぐのスクラムでペナルティーを取られた早大Dは5分に失点。点差を縮められたが、11分に寺田がすぐに取り返した。15分、20分に天理大に追加点を許すとスコアは26-24。2点差にまで詰め寄られる展開に。
天理大を突き放したい早大Dはブレイクダウンで圧力をかけてペナルティーを誘発すると試合の流れを引き寄せる。25分、天理大の反則から敵陣22メートルライン上でラインアウトを獲得した早大Dはモールを形成。ボールを回すことなくじわじわと前進を続け、ついにトライラインを叩き割った。
その後は中盤での攻防が続いた今試合。早大Dの選手たちは試合終盤になっても足を止めることはなく、最後まで勝利のために戦い続ける姿勢が印象的であった。試合を決定づけたのは37分。SH中川空河(人1=福岡・修猷館)がブレイクダウンでボール奪取に成功すると、FWで着実に前進を図る。CTB山口滉太郎(教1=東京・早実)からパスを受け取ったFL小林商太郎(教1=東京・早大学院)がラインブレイクに成功すると、最後はCTB能町光(スポ2=神奈川・日大藤沢)がゴール中央にグラウンディング。40-24と16点差で天理大に勝利した。

試合の立ち上がりやスクラムに課題が残る早大Dだが、苦しい展開に持ち込まれても自分たちのかたちを貫き通し、16点差での勝利を掴んだ。
「とにかく悔いの残らない夏合宿にしようと思っていた」(PR荒田明彦、商4=北海道・函館ラサール)。早大Dとしては帝京大にも勝利し、天理大にも勝利してこの夏合宿を終えた。
ジュニアカテゴリーから勝負に対するこだわりを見せることは、『強い早稲田』を体現するためには不可欠であろう。夏合宿を終え、シーズンはいよいよ佳境を迎える。全員が本気で『赤黒』を、『荒ぶる』を目指す姿勢でチームを押し上げて欲しい。
記事:村上結太(早稲田スポーツ新聞会) 写真:早大ラグビー蹴球部提供