早大Bは今節、慶大Bとの一戦で関東大学ジュニア選手権の第3節を迎える。一方で対する慶大Bは明大Bと帝京大Bに連敗しており、一刻も早く悪い流れを断ち切りたい。早大Bはこの試合で勝利を収め首位の座を守り、ジュニア選手権優勝に大きく前進できるのか。

早大Bは前節、東海大Bと対戦した。前節では東海大B相手に前半苦しむも、後半に巻き返した早大B。開始早々2トライを先取されると、その後は反撃するも得点に繋がらないシーンが多く、立ち上がりに苦しんだ。しかし前半28分にFL野島のスティールが流れを変える。30分にはFB植木が得点を奪うと、38分にはPR平山のゲインからWTB山下の力強いランでインゴールに飛び込み、立て続けにトライを成功させた。キックも成功し、21-17と逆転して前半40分を終えた。
後半が始まると早大Bが流れに乗る。山下のロングゲインからSH川端がゴールラインにグラウンディング。さらにCTB福島がパワーでディフェンスラインを突破すると、オフロードパスを受け取った山下がトライラインを叩き割った。28分には平山が相手ディフェンダーを引きずる豪快なトライを見せ、49-24で勝利を収めた。

早大Bで注目するべき選手はやはり野島。攻守にわたる強度の高いプレーに加えて、試合終了まで衰えない圧倒的な仕事量が目立つ。夏合宿から前節の東海大B戦に至るまでその献身性がチームを影で支え続けた。そんな野島はこれまでのジュニア選手権2戦において先発フル出場。今試合の慶大B戦においてもこれまでの試合同様、チームを勝利に押し上げてくれるであろう。また、関東大学対抗戦で頭角を表そうとしている川端にも注目したい。夏合宿からコツコツと評価を上げていき、ようやく上位カテゴリーのメンバー表に名を連ねた。慶大B戦では野心を持って積極的なプレーを見せてほしい。

対して慶大Bの注目選手は帝京大B戦で圧倒的なスピードで相手を置き去りにし、一矢報いる得点をあげたWTB草薙拓海だ。桐蔭学園時代から得意のランは猛威を振るっており、昨年の花園ではトライゲッターとしてチームを優勝に導いた。加えてWTB安西良太郎などの高校日本代表などが名を連ねる1年生と、それを支える上級生から成るBK陣には注意したい。しかし、慶大Bは帝京大Bに対して12トライを奪われる。さらに前節では明大Bに13トライと大量得点を許している。そのため今節ではディフェンスを修正して挑んでくるに違いない。早大Bが勝利を収めるためには、序盤から果敢に攻め、相手ディフェンスに綻びを生むことができるかがポイントとなる。

これまで強敵である明大Bに快勝、そして東海大Bにも後半に修正して勝利を収めるなど、いい流れが続いている早大B。第3節の相手は背水の陣に追い込まれ1勝が欲しい慶大B。選手たちはジュニア選手権優勝へ向けての勝利を目指し、今節に臨む。
記事:池田健晟 写真:大林祐太、伊藤文音(早稲田スポーツ新聞会)