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2025
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トレーニングマッチ 帝京大学D戦/観戦記

関東大学ジュニア選手権の全勝をかけた一戦を前に、帝京大・百草グラウンドにて早大D対帝京大Dの試合が行われた。「先週、Aチームが負けた仇をとるのはもちろん、今日の帝京大との3連戦に向け、チームに勢いをつけようと挑んだ」とNo.8山下広一朗(創理4=東京・早大学院)が語った今試合。開始早々から早大Dが陣取り合戦で優位に立つも、帝京大Dの脅威的なフィジカルに押され、連続で4トライを奪われてしまう。終了間際に反撃のトライをあげ、7-28で試合を折り返す。続く後半、お互いに1トライを追加したものの、両者ミスが多く、なかなかスコアが動かない。そのままチャンスを生かすことはできず、12-35で敗戦となった。

アタックラインをコントロールするSO寺田

早大Dのキックオフで幕が開けた今試合。立ち上がりから終始敵陣に入り込み、SO寺田結(スポ2=広島・尾道)のキックを折り混ぜたエリアゲームは早大Dに軍配が上がった。しかし、帝京大Dにディフェンスで圧力をかけられるとたまらずペナルティーを犯してしまう。一度は押し返す展開も見られたが、帝京大Dに一気にゴール前まで攻め込まれ、11分に痛恨の先制点を許してしまった。16分、ハイボールの競り合いで帝京大Dにボールが収まると、ブレイクダウンでの反則からゴール前まで陣地を進められてしまう。ラインアウトモールを組まれ、インゴールを叩き割られた。コンバージョンキックも決まり、スコアは0-14に。

19分、帝京大Dの反則から敵陣ゴール前まで攻め込むも、チャンスを生かしきれず得点に結びつけることができない。27分にはハイパントからパスを帝京大Dにつながれ、早大Dの背後に蹴られたキックに追いつくことができず、再び失点。33分、スクラムで反則を誘われ、大きく陣地を進められる。立て続けに反則を取られてゴール前まで攻め込まれた。BKが展開し、数的優位を作られゴール左隅へ。点差を28点に広げられてしまう。38分、敵陣22メートルのラインアウトからCTB鈴木彪馬(スポ2=東京・國學院久我山)がゴール前でゲイン。SH宮下羚(文構2=東京・早実)が自ら持ち出し、ディフェンスのギャップをついてグラウンディングに成功した。寺田のキックも決まり、7-28でハーフタイムへ。

力強くキャリーするHO野口

迎えた後半、最初に得点をあげたい早大Dだったが、8分に帝京大Dに右隅へトライされ点差を広げられてしまう。反撃に転じたい早大Dは14分、敵陣ラインアウトからFWがフェーズを重ねてゴール前まで前進。CTB藤井雄士(社2=北海道・札幌山の手)のオフロードパスを受けたWTB早乙女遼(人3=東京・國學院久我山)がゴール右へ飛び込んだ。スコアを12-35とする。このトライを起点に早大らしいアタックが続くようになり、流れをつかんだかと思われた。

しかし、帝京大Dにプレッシャーをかけられ、自陣深くまで攻め込まれる時間が続く。早大Dはゴール前で反則を多発すると、ラインアウトモールを組まれ窮地に追い込まれる。しかし、早大Dフィフティーンの身体を張ったディフェンスにより相手のノックフォワードを誘発。ピンチを脱出した。しかし、その後はお互いにミスを連発しゲームは停滞した。そのままノーサイドの笛を迎え、12-35。ジュニア選手権に向けていい滑り出しを切ることはできなかった。

スペースを駆け抜けるWTB早乙女

コンタクトバトルで劣勢になり、点差以上の力を痛感させられた今試合。特に前半は、スクラムやモールで押し込まれ、連続失点を許した。しかし「後半出たメンバーのアグレッシブなプレーもあり、粘り強く強度の高いディフェンスができた」とHO野口大雅(文構3=東京・早実)が振り返るように、早大らしさを体現するようなディフェンスも見られた。今シーズンも残りあと少し。「少しでも早く赤黒を着て、チームの優勝に貢献する」(藤井)ため、今試合の課題を修正し、『荒ぶる』まで走り抜ける。

記事:安藤香穂 写真:清水浬央(早稲田スポーツ新聞会)