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特集

コーチ特集第1回 銘苅信吾×中川雄太×堺裕介

コーチ特集

【第1回】銘苅信吾×中川雄太×堺裕介

取材・編集 早稲田スポーツ新聞会 千歩まゆあ、中川隆盛

 今季、BKコーチに3人が就任した。山下昂大前主将(平24スポ卒=現コカ・コーラウエスト)の代で主務としてチームを支えた堺裕介コーチ(スポ4=福岡・筑紫)、早田健二元主将(平22スポ卒=現九州電力)の代で赤黒を追い続けた中川雄太コーチ(平23教卒=大阪・上宮)、そしてNPO法人WASEDA CLUBで後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)の下、コーチとしてのキャリアを積んだ銘苅信吾コーチ(国際武道大卒)。若き3人はどのようなコーチなのだろうか。また春シーズンの開幕を控えた今、それぞれが見るワセダの姿についてお話をうかがった。

 

――まず始めに、コーチになった経緯を教えてください

:僕は教職の単位が一個だけどうしても入れられなくて、もう1年大学に在籍することになったので、そこで後藤さんから声が掛かって、やることになりました。

銘苅:僕は大学を卒業してから、後藤さんが理事長を務めているワセダクラブで勤務しています。そこで2年間後藤さんのもとで小中学生を教えていて、今回後藤さんがワセダの監督になるということで声を掛けてもらい、やらせていただくことになりました。

中川:僕は大学で留年していて5年生の時にコーチを一緒にさせてもらっていて、卒業後は神戸製鋼に入って一年働いていたんですけど辞めることになりました。ちょうど辞めると決まったすぐ後に後藤さんからお話をもらって、会いに行ったらそういうお話だったので。フルタイムコーチということでやらせてもらいました。

――堺コーチは卒部から2カ月半が経ちましたが、新チームの印象はいかがですか

:やることが明確なので、きょねんに比べて一貫指導じゃないですけど、いま下のチームの選手が上がっても同じことができるような環境はできていると思います。あとは4年生が個性強くがんばってくれているなって思います。

――銘苅コーチは早大のOBではないということですが、就任にあたって不安などはありましたか

銘苅:そうですね。OBではないので早大ラグビー蹴球部の例えば練習だったりっていうのは何も分からなかったのでそういう部分では不安もあったんですけど、練習を見ていてもポイントが明確なので、教える方としてもすごく指導しやすいですし学生たちもやることは分かっているので。まあ一番困ったのは名前が覚えられないことですね。なのでいつも家でホームページ見て覚えてます(笑)。もうほぼ覚えたんですけどまた1年生も入ってきたので。

――中川コーチは1年ぶりに見るワセダをどう感じていますか

中川:下級生の頃しか知らなかった今の4年生と3年生が上級生になっていてすごく違和感みたいのはありましたけど、良い意味で変わってるししっかりしてるし良いところはそのまま、悪いところはちょっとなくなったって感じです。

――悪いところというのは

中川:あんまり僕は思っていなかったんですけど、今の4年の学年は、僕らが4年の時なんかは1年生で、甘い学年だってよく上から言われていました。そういうところはそれぞれがすごく自覚持つようになったというか。

――4月21日に行われた新歓試合にはどのような感想を持ちましたか

銘苅:思っていたより1年生はよかったです。

:2年生は(練習で)やってきた形でトライを取ってほしいというか、崩し切っていないというか。個々の能力の部分でトライを取ることが多かったので、ユニットでこの1カ月2カ月やってきたところがブレイクダウンとかは出ていた部分もあるんですけど、一番見たかったところが見られなかった印象なので、これから春シーズンで見せてもらえたらいいなと。

中川:1年生が思ったよりガツガツ行っている子がいてうれしかったですね。その上で力の差を感じたと思うので、最初の一歩を経験して、これから財産になるんじゃないかと思います。

:でもさすがに2年生はいいタックルをしてましたよ。音が違いましたね。そういうところは成果が出ていました。

――この1カ月はどのような練習を

一同:基礎ですね。

中川:アタック、ディフェンス、ブレイクダウン、全部基本の部分で、最近になってチーム練を始めたところです。

――堺コーチと中川コーチはご自身のときの新歓試合を思い出しましたか

中川:ちょっと思い出しましたね。ぐちゃぐちゃにされました。

:僕らはもっとぐちゃぐちゃにされました。

中川:1年生のときボコボコにされて2年生のときは(1年生に)負けそうになってあまり良い思い出はないんですけど。

:僕らも1年生のときボロボロで2年生のときは前日にしぼられて当日もしぼられて(苦笑)。

中川:良い思い出がない谷間の世代やな(笑)。

:前日にしぼられるのは本当にブーイングでした。

――後藤監督から具体的なアドバイスを受けることはありますか

:見て学べ、という感じですよね。

中川&銘苅:吸収だね。

:あのテンポとかなかなか真似できないですね。頭のなかで練習中に組み立てるというか、発する言葉のタイミングであったり指示であったり、練習がだれないようにポンポンポンって一つの練習が全部繋がっていて軸が絶対ブレないです。細かいこともこだわるんですけど、大きな幹の部分を一番大切にしていて分かりやすいです。

――堺コーチと中川コーチは選手時代も後藤監督に指導を受けていたことと思いますが、当時と違う部分はありますか

:最近よくしゃべりますよね。

中川:最初はもう怖くて会うだけで震えてました。

一同:(笑)。

中川:最近は震えないです。

一同:(笑)。

――ワセダクラブでの後藤監督はどのような方ですか

銘苅:全く変わらないですね。2年間見ていて、ラグビーでも練習でも、事務局での仕事もそうなんですけど準備がすごいですね。準備の段階から逆算してパーフェクトにしています。何でも準備が大切だなっていうのは学びましたね。

中川:1年の時は知らんかったけど、優しいですよね。最初は正直、極悪非道な人かと思ったけど、それは違って。愛にあふれた人です。

:色々と気にかけてくれますよね。怒った後とかも。

中川:気遣いというか、人の心を無下にしないというか。

:慕われる人ですよね。

――みなさんは今後もコーチを続けていくご予定ですか

:教員免許をことし取得できるので、教師を目指しています。まだ決まってはいないんですけど。行ける高校があればどこにでも行きたいと思ってます。

銘苅:僕も元々体育の教員を目指していたんですけど、なかなか採用試験が難しくて。もう免許は持っているんですけど。出身が沖縄なので、沖縄でラグビーの普及に携わっていきたいです。東京でワセダという素晴らしい環境でラグビーについて勉強できているので、まだはっきりとは決まってないんですけど、もうちょっと勉強して結婚するぐらいには沖縄に帰りたいですね。

中川:僕もずっと続けていきたいですね。教員免許は持っていないんですけど、今から取ろうかなと思っていて。教育学部出身なので。いつまで続けるとかは分からないですけど、仕事がある限りは飛び付くし、続けていきたいですね。

――コーチというお仕事の魅力を教えてください

:僕は純粋にラグビーが大好きなので、ラグビーに関われていると言うのが大前堤としてあって、あとは「人」対「人」なので、自分がどうするかによって相手のリアクションも変わってくるし、結果なども直結するものなので、そういうところが楽しいです。

銘苅:堺も言ってるようにラグビーが好きなのと、これだけ部員がいて色んな人がいるので、自分がブレない対応をするというのも大事なんですけど、その人に合わせて対応やアドバイスをしていくことが、自分が将来教員になった時にも役に立つのかなと思います。選手もぼくもラグビー好き同士でやっているのでそこは楽しいです。(ワセダクラブで)小学生にも教えているんですけど、ずっと練習をしていると、上手い下手関係なく、ずっとグラウンドでがんばっている奴を見ると「かわいいな」って、その選手に愛情も芽生えてきますね。「じゃあこいつのためだったら」と思えます。選手がそれに応えてくれるかどうかは分からないですけど、そこにやりがいを感じています。

中川:多分僕の方がラグビー好きなんで。

一同:(笑)。

中川:それがまず一番で。自分が選手一人ではできなかったこと、体格やポジションであったり、自分にできることって限られていると思うんですけど、それぞれが可能性を持ってやっているので、色んなアプローチだったり、ステップアップをしていく手助けが結果として表れたときは、たまらんですね。

――ご自身が考える理想のコーチ像や指導方針を教えてください

:僕は高校の恩師の西村先生が一つの目標になってます。「ラグビーでラグビーを教えない」。ラグビーを通して、人間性、それぞれの価値観を形成して、芯のある人間になってほしいという思いは常にあります。あとは、準備の段階で負けないようにしたいですね。準備というのはラグビーだったら練習だと思うので、練習のときから試合と同じように、厳しく隙ができないように、自分にできることはすべてするという風にしていきたいです。

――堺コーチは4年時、主務をされていましたが、その頃から選手には厳しく接していたのですか

:自分で言うのもあれなんですけど、グラウンドでは一礼した瞬間に別の自分になる感じで。それ以外の主務の仕事では、なまけている人がいたりすると、そういうことに対してはアプローチするんですけど。自分のなかで分けているというか。グラウンド上の自分と、主務の自分がいたという感じで別個でしたね。

銘苅:僕の理想のコーチ像はもちろん後藤さんがそうです。今指導しているのが大学生で、プロではないのでラグビーだけ上手ければ良いというわけではないですし、やっぱり大学生や高校生に教えている以上はラグビーを通して人間形成、人間育成、教育ができればいいなと思っています。挨拶であったり、道具を大切にすることは徹底しています。あとはファーストミーティングでも後藤さんが言われたんですけど、ラグビーだけじゃなくて卒業後、どんな会社、どんなところに出しても良いリーダーになれるような、人間性の部分を大事にしていきたいです。寮生だと学校とグラウンドの往復だけになってしまうので、せっかく地方から出てきているので、ラグビーに関係のない方でも色んな大人と関わってほしいと思います。僕がワセダクラブ今小学生にも教えているので、今は伊藤平一郎(スポ4=大分舞鶴)がグラウンドによく顔を出してくれて、色んな大人と接しています。それだけでも全然違うと思うので、ラグビーやグラウンド以外のところからもアプローチしていければなと思っています。

中川:理想のコーチで言ったら後藤さんだったり、ラグビーをしてきたなかで出会ったコーチの方々になると思うんですけど、実際のグラウンドでは後藤さんと堺が厳しいことを言ってくれて厳しい空気を作ってくれています。僕は厳しくするのはキャラ違いなので、自分にしかできないことをすることでチームにプラスにならないと、自分がコーチをする意味はないと思っているので。すごいコーチで言ったら後藤さんとかエディー・ジョーンズ日本代表HCとか清宮さん(克幸、平2教卒=現ヤマハ発動機監督)とか、いくらでもいると思うんですけど、僕は同じようなことできなくても自分にできるようなことをしていきたいです。自分にできるようなことは何かというと、僕は負けしか知らないので。ポジション争いにおいても、僕らの代においても。強いて言うなら1年働いたことにおいても。その絶望感だったり味わって、どうしても下を向いてしまうことがあると思うんですよね。だから下を向いている子がいたら上を向ける。僕は常に上を向いて、それに付いてきてもらうというのが理想です。

――堺コーチと中川コーチはジュニアチーム(C、D)、銘苅コーチはコルツ(Eチーム)を指導されるということですが、各チームの到達目標を教えてください

銘苅:コルツのチーム自体での到達目標というか、シニア(A、B)、ジュニア、コルツでチームは分かれているんですけど僕はコルツにいる選手を一刻も早くジュニア、シニアに上げるのが仕事だと思っています。AからDチームの選手がケガしても、Eチームの選手が出ても問題ないくらい底上げが必要です。コルツを任された以上は底上げをして、いまEチームにいる選手が秋には赤黒を着て試合に出られるように、そういったことを選手たちにもどんどん言っていきたいと思います。

:ジュニアも同じですね。

中川:あとはもう個人的な感情もありますけど、どこにも負けたくないということですね、結果で。負けても勝っても自分らが満足していい輪だったら、ここでやる意味はないと思うので。みんなが『勝ち』にこだわっていけるように、チームの雰囲気を作っていきたいです。

――春シーズンがいよいよ本番を迎えますが

:その前にまずBからEまでの部内マッチがあります(4月29日実施)。全チーム試合をするので、盛りだくさんというか。C、Dチームが今上り調子というか、締まりのある雰囲気でできているので、B対Cが一つのターゲットになると思います。

中川:部内マッチはぶつけ合うことでホンマに競争していいスタートを切れたらなと思いますし、カントー戦(4月30日)は対外試合では春のファーストゲームなので。今までやった基本の部分を全部ぶつけて結果を出してほしいです。

――コーチの目から見て、期待する選手はどなたですか

中川:もちろん全員ですね。期待してない選手はおらんからな。

:4年生がすごく良い雰囲気を作り上げてくれているので、その成果が結果として出て、どんどん上がっていってくれたらいいなと思いますね。

中川:あ、分かった。みんな期待しているのは前堤で、中野(裕太、スポ4=福岡・東筑)、森田(慶良、教4=大阪・常翔啓光学園)。自分が現役のときに一緒にやってきて、めちゃくちゃ力があるのに、結局公式戦自体にはあまり出ていないので。

:中野はケガもありましたしね

中川:もっと爆発してほしいし、あの二人が爆発すればチームはめちゃめちゃ変わると思うので。ほかのみんなに比べてちょこっと上乗せしておきます。

:中西(康、教4=東京・国学院久我山)とかも出てないですよね。

中川:今の4年生は力がめちゃめちゃあるのに、もう一歩というところで今までこう悔しい思いをしてきた人が多いと思うので、ここからみんな突き抜けていってくれたら上田組は強いですよ。

――みなさんから見た上田竜太郎主将(スポ4=東福岡)はどのような選手ですか

:個人的になんですけど、先輩後輩の関係で、パッと見はイカついんですけど、かわいいというか。挨拶とかもまめにしたりとか、要所要所抑えてますよね、あいつ(笑)。

一同:(笑)。

:先頭になって戦えるタイプですよね。熱くなったら。(有田)隆平(元主将、平23スポ卒=現コカ・コーラウエスト)のもっと口下手バージョンみたいな感じですね(笑)。

一同:(笑)。

:もっとプレーで引っ張りますね。

銘苅:まだそんなに絡んでいないので、謎ですね(笑)。探り探りです。

――みなさんのお互いの印象を教えてください

中川:銘苅は同い年なんですけど、何があったのかは知らないですけど僕よりはるかに人間が完成しています。

一同:(笑)。

中川:堺は年下、一個下ですけど、先に生まれていたと思うくらい怖いです。

一同:(笑)。

銘苅:堺はワセダクラブの仕事できょねんから知っているんですけど、まあ熱いですね。何に対してもすごく熱くて面倒見が良いというか、絞りが大好きというか。

一同:(笑)。

銘苅:中川は同じ学年で、2年前から知っています。最初の何カ月かは同級生と知りながらもお互い敬語でしゃべってたんですけど(笑)。印象としてはそのときはお互い無口だと思ったんですけど、コーチになってよくしゃべるようになってからはすごい考えているので、僕とは違った視点から物事を捉えているので、一緒にいてすごく勉強になりますね。

中川:光栄です!

:中川さんはもうムードメーカーというか、いつも輪の中心にいて、いなかったらすぐ分かります(笑)。象徴というかチームに元気というか、お二人ともそうなんですけど、ものすごくラグビーに対して熱くて。銘苅さんは見たまんましっかりしていて、あとやっぱりコーチングでもブレないのでグラウンドでも色々と相談させてもらってます。

――それでは最後に『荒ぶる』へ向けて、意気込みをお願いします

中川:『荒ぶる』のために、自分ができることをやり切る。結局コーチの力って貢献できたかできていないかというのは分かりにくいと思うんですけど、やり切るっていうことだけですね。

銘苅:学生と一緒で、日本一を取り切る、ただそれだけです。

:日本一を目指していくなかで、自分に厳しく、人に厳しくがんばっていきます。




次回のコーチ特集は森島、前田コーチを取材予定!

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