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2025
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トレーニングマッチ 新潟食農大/観戦記

菅平合宿もいよいよ大詰め。週末に控えた天理大との戦いに向けて調子を上げていきたい早大DEは新潟食農大との練習試合に臨んだ。
試合の立ち上がりはお互いにミスが重なり、スコアボードは動かない。しかし前半17分にゲームキャプテンを務めたWTB小澤ジョージィ(スポ4=千葉・流経大柏)のキックカウンターからチャンスを生み出した早大DEはSO寺田結(スポ2=広島・尾道)のトライで先制点を生み出した。その後は終始早大DEペースとなり、前半を42-7という大差で折り返した。
後半は交代した選手たちの躍動もあり、さらに攻撃に拍車をかけると計8トライで新潟食農大を圧倒。96-14と大差をつけて白星を飾った。

ラインブレイクするCTB松本

試合開始早々3分にスクラムでペナルティーを犯した早大DEはいきなり自陣に押し込まれる展開となるが、CTB松本桂太(スポ1=神奈川・桐蔭学園)やNo.8荒木鷲摩(法1=北海道・函館ラサール)のナイスタックルでピンチを脱する。13分には小澤(ジョージィ)のゲインから波状攻撃を仕掛け、CTB足立慎太郎(人3=大分舞鶴)、FB細田悠介(スポ2=福岡・修猷館)が続けてゲイン。しかしブレイクダウンでボールが乱れ、先制点を生み出すことは叶わなかった。
続く17分にも松本のラインブレイクからFL小林商太郎(教1=東京・早大学院)がゴール目前に迫るものの、後ろから追いかけていた相手にパスカットを許してしまう。チャンスをこぼした早大DEだったが、18分に待望のトライを挙げた。

小澤(ジョージィ)のキックカウンターから好機を作り出し、早いテンポでアタックを継続すると最後は寺田がラック際でディフェンスを引き裂くとそのままグラウンディング。早大DEはこのプレーをきっかけに思い切ったアタックで次々とトライを量産していく。24分、モールから展開したボールをキャッチした足立がトライ。
27分にインターセプトによる失点を許したものの、30分には細田のナイスキックから新潟食農大を押し込み、カウンターアタックから寺田がインゴールに飛び込んだ。35分には小澤(ジョージィ)が自らラックサイドに仕掛けて得点を挙げると、37分に松本、39分に細田がさらに追加点を見せ、42-7と圧倒して40分を終えた。

インゴールへ走るNo.8荒木

続く後半は選手を大きく変えた早大DEだったが、前半の勢いはそのまま。3分、SH中川空河(人1=福岡・修猷館)のキックをWTB小貫壮太(教3=東京・早大学院)が右ライン際で再獲得に成功すると左に大きく展開。CTB能町光(スポ2=神奈川・日大藤沢)がインゴールを駆け抜けた。
10分にはセットプレーで優位に立たれ、ピンチを迎えたがここも中川のナイスキックで一気に攻撃に転じた早大DE。ブレイクダウンで一気に越えきると、細田がグラウンディング。14分、17分には荒木が立て続けにトライを奪う。高校時代はSOをしていた荒木だが、大学に入ってからはNo.8にコンバート。「自分の強みを生かせるポジションなのかなと思う」と自身でも評価するように、今試合はFWの中核として存在感を発揮し続けた。

25分にはセットプレーでの苦戦から1トライを奪われたが、30分にまたも荒木がゲインを奪う。HO野村怜央(商1=兵庫・報徳学園)、PR谷本幹太(スポ1=神奈川・桐蔭学園)へと1年生がボールを繋いでトライ。スコアは75-14となった。
再開のキックオフからキックを蹴らずにSO古瀬莊(スポ1=静岡聖光学院)が自陣でのラインブレイクに成功すると、LO小松輝也(スポ3=大阪・常翔啓光学園)が長いストライドを生かしたランでインゴールまで走り切り、さらに点差を広げる。
35分にも小松がトライを挙げると、ノータイムにCTB佐々木篤真(法3=福島)が軽快なステップでダメ押しの追加点。96-14と圧倒的なスコアで新潟食農大を下し、週末に控える天理大との一戦に向けて勢いをつけた。

コンバージョンキックをするSO古瀬

合宿も終盤を迎え、疲労が蓄積しているはずの選手たち。しかし試合中は攻撃の手を緩めず、結果にこだわる『早稲田ラグビー』を体現してみせた。セットプレーで苦戦した場面はあったものの、自分たちの強みを最大限に生かしたラグビーで見事に勝利した。
「自分の強みを発揮してアピールをし、1つでも上のチームに上がって『荒ぶる』に貢献する」(松本)。早大ラグビー部の全員が持つこの熱い思いがチームのスタンダードをどんどんと引き上げていくに違いない。

記事:村上結太(早稲田スポーツ新聞会) 写真:早大ラグビー蹴球部提供