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2026
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春季大会 関東学院大学戦/観戦記

昨年の全国大学選手権大会王者・明大を破り、これまで関東大学春季大会(春季大会)を全勝してきた清水組。頂へ向かって、春シーズンをチーム一丸となって、がむしゃらに駆け抜けた。そして、ついに史上初の優勝を懸け、関東学院大との最終戦を迎える。試合序盤にSO服部亮太(スポ3=佐賀工)のナイスタックルが攻撃の起点となり、キックパスを受け取ったWTB西浦岳優(社3=東福岡)が快速を飛ばして、先制得点となるトライをマークした。その後、2度のモールで着実にリードを広げた早大。前半終了間際にも関東学院大のミスに西浦が反応し、追加得点に成功。28-0で試合を折り返した。後半に入るとすぐに、FB髙野恵次郎(スポ1=福岡・小倉)とLO小林光晴(文3=福岡)がグラウンディングに成功。13分に関東学院大に今試合初の失点を許した早大であったが、積極的に攻め続け、西浦はハットトリックを達成した。続くSH渡邊晃樹(スポ3=神奈川・桐蔭学園)のトライにより、54-7となる。22分に関東学院大のBKサインからトライを奪われるも、すぐさまラインアウトモールで得点を返す。最終的には、試合終了まで関東学院大に攻撃の機会を掴ませなかった早大が61-14で試合を終えた。これにより史上初の春季大会優勝が決まった。なお、本試合では稲門体育会会長である河野洋平氏への哀悼の意を込めて喪章を着用した。

仲間に声をかけるHO清水

試合開始直後にファーストスクラムで押し込まれ、いきなりペナルティを奪われてしまう早大。序盤は、関東学院大の激しいアタックに苦戦し、トライライン目前まで迫られてしまう。しかし、安定感のあるモールディフェンスを見せ、その後パスミスを拾った服部がキックでエリアを挽回し、ピンチを脱出した。FWのセットプレーでミスを重ね、危機的状況に陥るも、服部のナイスタックルが再度チームを救う。すると15分に、名取の裏への絶妙なキックが、目にも止まらぬ速さで飛び込んできた西浦の手に渡り、インゴールを駆け抜けた。
待望の先制得点を奪ってから、早大は徐々にペースを掴み始めた。攻め込まれながらも、ラックから溢れたボールを新井が見逃さず、攻撃を開始。島田を中心としたBK陣が華麗なパス回しで、相手ディフェンスを翻弄した。23分に敵陣ラインアウトを獲得すると、モールで押し込み、確実な得点を奪った。
その後も長いアタックを耐え抜き、西浦の完璧なタイミングのタックルでボールを取り返す。そこから服部がタップキックで仕掛けると、外側の山下のゲインで敵陣に再び侵入した。最後は今試合2度目のモールでグラウンディングに成功。
それでも、満足することを知らない早大は、パスミスで攻撃の機会を何度か失ってしまいながらも、チャレンジングな姿勢を維持する。新井のボールキャリーが光るシーンもあった。その努力が実を結び、前半最後のチャンスが巡ってくる。関東学院大が後方に逸らしたボールを、西浦がそのままインゴールまで運び、28-0で試合を折り返す。ここまでコンバージョンキックをパーフェクトとした服部は、チームに大きく貢献した。

トライラインにグラウンディングをするWTB西浦

後半に入ると、BKのサインプレーで綺麗に繋ぎ、走り込んできた髙野がディフェンスラインを突き破る。1分も待たずに、トライに成功した。試合を通して、高野は力強いランで1年生ながら見せ場を作った。止まらない早大は、服部からの内へのパスを受け取った小林が真ん中に追加得点。
しかし、スクラムで優位に立たれ、厳しい状況へと追い込まれる。フィールドプレーにおいても、関東学院大の屈強なFWはトライラインにボールをねじ込んだ。執念を見せた関東学院大に、今試合初の失点を許した。それでも、取られたら取り返すというアグレッシブなスタイルを貫く早大。16分に、服部に代わった田中の素晴らしいキックで、西浦はハットトリックを達成した。続く18分にも、宮川のパワフルなキャリーから、渡邉がラックのサイドを突き、スコアは54-7となる。
一方で関東学院大も、BKのサインプレーでハーフラインからのロングゲインを見せる劇的なトライで反撃。負けじと早大も、ダブルタックルで相手を跳ね返し、ペナルティを奪い取って応戦。そこからのラインアウトモールでグラウンディングに成功した。さらに、城が体を張ってゲインラインを突破するなど、積極的に勝負を仕掛ける。間一髪のミスでなかなか決定機を掴めない早大であったが、リスクを負ってキックやパスで挑戦し続ける勇姿は『早稲田スタンダード』を象徴した。最終的には、試合終了まで関東学院大に攻める隙を与えず、リードを保ち続けた早大が、61-14で勝利と同時に優勝を手にした。

コンバージョンキックを決めるSO服部

今試合で西浦の活躍は特に際立ち、並外れたボールへの嗅覚と圧倒的なランスキルでトライを量産し、チームの優勝を決定づけた。春季大会優勝、かつて『赤黒』を背負って戦った名だたる先輩達もまだ見ていない未知の景色。間違いなく早稲田ラグビーの歴史に残る瞬間を刻んだ。しかし、全勝の道のりは決して簡単なものではない。特に東海大戦や明大戦での激闘は記憶に新しく、いつだって困難な局面から勝利への活路を切り開いてきた。苦労して獲得した栄光は、王者としての風格を高める。そして、春シーズンを好成績で終えた早大が目指すのは、その先にある大学選手権優勝。この期間で得た大きな自信は、夏や秋へと繋がる確かな一歩となる。歴史的快挙はまだまだ終わらない。そんな新時代が幕を開けた。

記事:池田健晟 写真:大林祐太、飯塚咲(早稲田スポーツ新聞会)