9月に開幕した関東大学対抗戦(対抗戦)も、瞬く間に折り返し地点となる4戦目を迎える。前半に行われた熱戦を振り返ると、早大の失点はたったの3点。未だ無傷、順風満帆とも見られる快進撃だが、更に弾みをつけ後半戦を迎え撃つためには、粒ぞろいの筑波大にも輝く白星を飾ることは必須条件だろう。

群馬県・桐生市で満員御礼の中行われた前節・青学大戦。HO堂薗尚悟(スポ1=神奈川・桐蔭学園) がラインアウトモールでインゴールを割り先制トライを奪い、続けてWTB⻄浦岳優(社3=東福岡) も得点。
開始早々に流れを掴んだもののその後は激しく攻守が入れ替わり、チャンスをうかがい合う両校。均衡を破ったのは早大だった。持ち前のアタッキングラグビーを披露し、最後はSH⼤賀雅仁(スポ4=神奈川・桐蔭学園) がグラウンディング。これを皮切りにテンポの良いアタックが続きスコアを35-0とし試合を折り返した。
後半も早大のアタックは留まるところを知らない。No.8城央祐(スポ3=神奈川・桐蔭学園) が後半初得点を奪うと、その後は青学大を一切寄せ付けず大量得点を挙げた。今シーズン復帰戦となったNo.8松沼寛治(スポ4=東海⼤⼤阪仰星) 、WTB池本晴⼈(社4=東京・早実) の副将コンビも衝撃的な存在感を見せ、振り返ると失点を0に抑える完封勝利。対抗戦3連勝を飾った。

仙台の地で『赤黒』ジャージに対するは、爽やかな水色が目にまぶしい筑波大。栃木県・足利市で行われた明大戦では、前半22分、明大のキックをキャッチしたSO杉山祐太朗がライン際を駆け抜け明大を寄せ付けない。そのままインゴールに飛び込むと、続く28分にもWTB内田慎之甫が大きくラインブレイクしSH廣瀬研太朗がトライ。
後半にかけて加速した明大アタックに翻弄されるも、機敏なステップを見せた杉山が再び得点した。健闘むなしく21-39と敗戦するも、ゴール前の推進力、そして俊足が光る一戦となった。

筑波大の魅力は、なんといってもタレントぞろいのBK。まず、試合を掌握するためにはSO杉山には注意が必要だ。ルーキーながらもチームを統率するゲームメイク力の高さ、ボールを持った時のスピード、さらにはアタックの機会・ギャップを見逃さない観察力。早大の10番であるSO⽵⼭史⼈(スポ1=神奈川・桐蔭学園)との1年生同士の司令塔対決は注目必至だ。
さらにワールドラグビージュニアワールドチャンピオンシップ2026で桜を背負った内田、SH深田衣咲が。快足はもちろん、ライン際を駆け抜ける選手の行く手を阻む強烈なタックルは最大の武器といえるだろう。さらには戦線離脱していたWTB飯岡建人も今試合からグラウンドに復帰し、筑波大のアタックがさらに加速することは間違いない。タレント揃いのBK陣の足を止めることができるか注目だ。
もちろんFWの存在感も忘れてはいけない。PR茨木海斗は今夏復帰したタイトヘッドだが、そのインパクトは絶大。スクラムの要として早大に大きなプレッシャーを与え、ゴール前では堅固な鉄壁となるだろう。

今試合の早大の注目選手はWTB松本桂太(スポ2=神奈川・桐蔭学園)。対抗戦は初出場となる松本だが、関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)では出場した試合で必ず存在感を放っており、とうとうAチームでの熾烈なメンバー争いにも名乗りをあげた。1対1の場面でのディフェンス、ライン際のアタックどちらでも発揮されるコンタクト強度の高さは彼にしかないもの。精鋭が揃う筑波大に対しても、変わらない強さを発揮できることは間違いない。
同じくWTBではリザーブとして⼭下恵⼠朗(スポ3=早稲⽥佐賀)が控える。細かなステップとライン際のスピード感に定評がある彼は、停滞する後半にも動きをもたらしてくれることだろう。
FWの注目選手はLO笹部隆毅(スポ1=神奈川・東海⼤相模)だ。189センチメートルという長身を生かしたラインアウトはセットプレーに安定感をもたらしてくれることだろう。笹部は1年生ながらもこれまでの対抗戦過去3試合はフル出場しており、チームからの信頼も垣間見えるプレイヤーだ。
さらにHO清⽔健伸主将(スポ4=東京・國學院久我⼭)が満を持してメンバーイン。言わずと知れた脅威的なワークレートの高さ、正確無比なセットプレーはもちろんのこと、チームを俯瞰することが得意だという清水が途中出場することによって、荒れた戦場も整うだろう。

強豪校との連戦を経て、日に日に勢いを増している筑波大に勝利を収めることは早大にとって白星以上の意味があるだろう。後半戦の動向を占う注目の今試合はユアテックスタジアム仙台にて13:00キックオフだ。
記事:伊藤文音 写真:伊藤文音、髙木颯人(早稲田スポーツ新聞会)
