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2023

京産大A戦/観戦記

晴天に恵まれた早大菅平ラグビーグラウンドにて、早大は京産大と練習試合を行った。前半の立ち上がりこそは流れをつかめなかったものの、中盤以降からアタックを修正し、19-17で前半を折り返す。後半は、CTB野中健吾(スポ1=東海大大阪仰星)のトライをはじめとして、春から尽力してきたセットプレーを起点に、着実にトライを重ねる。終盤はせめぎ合う展開となるが、リードを守り切り、40-22で京産大から勝利を挙げた。

前半開始早々に京産大にモールで押し込まれ、先制トライを奪われた早大。しかし前半9分、FB小泉怜史(文構4=東京・早実)が敵陣に踏み入り、SH宮尾昌典(スポ2=京都成章)へパスが渡る。その後右サイドでロック池本大喜(文構3=東京・早実)が内に切り込み、ラックからボールを持ち出したプロップ亀山昇太郎(スポ2=茨城・茗渓学園)がインゴールを陥れた。

その後は京産大が優勢となり、連続で2トライを献上。スコアは、12点ビハインドの5-17。迎えた26分、相手のルーズボールに反応した早大は細かくフェーズを重ね、小泉が相手の隙を突きトライを挙げる。

続く33分には、左端からオフロードパスを華麗につなぎ、フランカー村田陣悟(スポ3=京都成章)から小泉に。パワフルな走りを見せた小泉がインゴールへ飛び込み、逆転に成功する。

終盤は敵陣に攻め入ったものの、トライには結べず。19-17の2点リードで試合を折り返した。

今日2トライを挙げたFB小泉のトライシーン

後半は、気合のこもった円陣から始まった。早大はグラウンドを広く使った攻撃で敵陣に攻め入る。後半3分、マイボールスクラムからテンポのよいアタックを継続し、CTB野中健吾(スポ1=東海大大阪仰星)が右中間にフィニッシュ。

続く10分には、右サイドでのマイボールラインアウトから一直線に押し込み、勢いよくトライを挙げた。23分にも、敵陣左深くのラインアウトモールを力強く押し込み、後ろについていたフッカー佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)が相手FWの隙間をくぐり抜け、インゴールをこじ開けた。直後のゴールキック成功で、スコアは40-22に。

これ以降は、互いに一歩も引かない展開の中、スクラムでは早大が優位に立ち、相手の反則を誘う場面も見られた。最後までしぶとく攻撃を仕掛け、点差を守り切り40-22で京産大に勝利した。

積極的なボールキャリーをみせたFL村田

「トランジションの部分でスピードの変化の部分は全員意識できていた」(小泉)。前半序盤に見えたアタックの課題を中盤で修正し、攻勢を崩さなかった早大。「スクラムで押せるようになるとチームは勢いづき、ゲーム運びがよくなった」と村田が振り返るように、FWのセットプレーにも手応えはあったようだ。それだけでなく、今試合では個人個人が声を出し続け、チームを鼓舞していく様子が見受けられた。夏合宿での試合も残すは同志社戦のみ。約2週間後には関東大学対抗戦が迫っている。ひとつひとつのこだわりを体現し、チーム全員で『荒ぶる』へ。秋に向けてさらに自信をつけ、いい形で夏合宿を締めくくりたい。

文=谷口花 写真=山田彩愛(早稲田スポーツ新聞会)