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2024
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東海大学D戦/観戦記

清々しく晴れ渡る秋晴れの中、早大Dと東海大Dの練習試合が行われた。関係者のみで開催された今試合は、WTB高栁壮史(創理1=東京・早大学院)の先制トライから早大Dが流れをつかむ。しかし、前半終盤には東海大に逆転トライを奪われ、10-14で前半終了。後半は互いに得点を取り合う展開が見られたが、早大Dの反撃も及ばず、29-38で悔しい敗戦となった。

前半序盤は、自陣でのディフェンスの時間が続く。しかし9分、攻勢に転じた早大Dは、フランカー山本竜大(教1=東京・早実)のビッグゲインを機に攻撃のチャンスが生まれた。素早いパスの展開から、大外に出された球に高栁が反応し、そのままインゴール右隅にトライ。

続く12分にも、敵陣22メートルでのマイボールラインアウトから大きく展開し、右サイドでCTB田尻遥也(文2=埼玉・早大本庄)からFB仲山倫平(法1=ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ)へとパスがつながる。細かなステップと共に相手ディフェンスを破りながら、仲山がインゴールへ飛び込んだ。得点は10-0に。

その後は、NO8岡村圭悟(スポ2=東京・本郷)のジャッカルから好機を得る場面も見られたが、徐々に東海大Dに形勢が傾く。34分には、相手の連続攻撃から渾身のタックルも刺さらず、トライを奪われてしまう。終盤には逆転トライを許し、10-14で試合を折り返した。

インゴールへ向かうWTB高栁

後半は、早々に素早い展開から右サイドを破られ、トライを献上する。だが直後の3分、ラインアウトモールでゴール前まで押し込み、田尻、仲山、高栁へとボールを回すと、高栁が勢いよく走り込み得点。

続く16分には、東海大ボールをターンオーバー。すると右サイドでパスをつなぎ、その流れで飛び出した高栁をアシストしたSH井上泰志(スポ2=福岡・東筑)が右中間にグラウンディング。ゴールも成功し、24-26へと点差を縮めた。しかし、ディフェンスラインの綻びを突かれ、一気に2トライを追加される展開に。

なんとしても追加点を挙げたい早大D、35分には、敵陣で形成したラックから、ボールを持ち出した井上が相手守備を崩しながらトライを挙げる。それ以降は終盤まで早大Dの意地を見せたが、井上のトライを最後に、29-38でノーサイドとなった。

後半2トライを挙げたSH井上

敗戦とはなったが、個々の技術が光った今試合。特筆すべきは、高栁の活躍だろう。パスの展開からトライを取り切る場面だけでなく、鋭いタックルで相手攻撃を封じる粘り強さが存分に発揮された。一方、多くの選手が口にした『コリジョン』の課題では、「コンタクトのところで引いてしまっていた」(高栁)部分にはさらなる強化が急務だ。また、「やるべきことが明確になった」とフッカー西野直樹(法4=東京・早大学院)が話すように、敗戦という結果をバネに次の修正期間へ。次戦こそは、チーム内での要求と共に、チームが一体化したラグビーを見せつけたいところだ。

文=谷口花 写真=山田彩愛(早稲田スポーツ新聞会)