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2023

対明大戦(Jr選手権)・観戦記

対明大戦(Jr選手権)・観戦記

ジュニア選手権第3戦の相手は永遠のライバル明大。相手のホームグラウンド八幡山に乗り込んでの試合となった。ジュニア選手権とはいえ一足早い『早明戦』を見ようと八幡山グラウンドには多くの観客が訪れた。早大ももちろん全員観戦。大きな声援が飛び、対抗戦さながらの熱気に包まれた。<HP委員疋>


予想に違わず開始直後から互いの意地がぶつかり合う激しい攻防が繰り広げられた。早大は自陣からも積極的にBKに展開。何度か相手ゴール前に攻め込むが、決め手を欠き一進一退の攻防が続く。そんな展開のなか何と明大の選手が密集でプロップ椛沢保男(3年)に対して膝蹴り。これには清宮監督以下、観戦していた部員たちも大激怒。試合は一気にヒートアップした。
16分に自らのミスからカウンターで失点するも、早大も負けてはいない。25分、ゴール前のペナルティーから素早く展開し、最後はFB内藤慎平(1年)が相手を振り切りトライ。すぐさま同点に追いつく。この後双方持ち味を発揮し、試合は再び拮抗。同点のまま折り返すかと思われた。しかしロスタイムに5mスクラムからのサインプレーでトライを奪われ、7-12とリードを許してしまう。
後半開始早々の2分、SO安藤栄治(1年)のスーパープレーが飛び出す。敵陣22mライン上でのラックからボールを受け取ると巧みなステップでディフェンスを翻弄。華麗な個人技で相手のギャップを見事に突いて見せた。ゴールキックも難なく沈め、逆転。流れを一気に引き寄せた。17分にロック梅原祥平(4年)の身長を生かしたトライでリードを広げると、とどめは再びFB内藤。28分に相手のタックルを強引に振り払って40mを独走。宿敵の息の根を止めた。このプレーで勝利を決定的なものにした部員たちのボルテージは最高潮。「まるでホームグラウンドのようだな」(清宮監督)と言うほどの盛り上がりを見せた。守ってもCTBを中心に激しいタックルを連発。最後まで集中力を切らすことなく、後半は相手を0点に抑えた。序盤こそ苦戦したものの終わってみれば26-12で勝利。「今日はいい試合だったんじゃない。帝京戦(10月14日)に向けて弾みがつく」と清宮監督も納得の表情を浮かべた。
これで予選リーグ3戦全勝。すべて10点以上の差をつけての勝ち点15で文句なしの1位通過を果たした。ジュニア選手権の目標はもちろん優勝。早大ジュニアチームの勢いはまだまだ止まりそうにもない。

<1年生が大活躍!ケガ人も続々復帰!ワセダ上昇ムードだ!>
この日もスタメンに8人が名を連ねるなどジュニア選手権予選リーグでは1年生の活躍が目立った。3戦通して際立ったのがSH後藤翔太とSO安藤のHB団。後藤は先輩辻(平12卒、現NEC)、田原(4年)直伝のパスと素早いサイドアタックで、安藤は冷静なゲームメイクでチームを引っ張った。その他にも1戦目の内橋、2、3戦目の内藤と日替わりヒーローも誕生。このふたりは対抗戦での赤黒デビューも果たしワセダに新たな風を吹きこんだ。清宮監督も「まだまだのところはいっぱいあるけど、この先の可能性は感じる」と大きな期待を寄せている。今後が本当に楽しみだ。
またこの日はNO・8岡本雅史(3年)、フッカー阿部一樹、プロップ徳原英真(ともに4年)と夏にはAチームを経験したメンバーがケガから復帰。久々の実践ということもあり、全開とまではいかなかったが、まずまずのプレーを見せた。1年生の活躍にケガ人の復帰で今後ますます激しいポジション争いが繰り広げられることは必死。チームが活性化され上昇ムードになること間違いなしだ!

<3戦通してゲームキャプテンを務めたフランカー室井鉄平>
「今日はメイジということで試合前から相当意識した。みんなの気持ちも乗っていた。細かいところで足りないところはあったけど勝てて本当によかった。アウェーだから部員の声援が心強かった。1位リーグではこのままでは通用しないと思うので、精確さや継続といったところをつめて練習していきたい。個人としてはやっぱりAチームで出たいというのがある。足りないところを補ってがんばるだけです」

<この日も大活躍の内藤慎平>
「メイジはかなり意識した。自分はメイジとやるのは初めてだったので気合が入った。今日は2つトライを取ったが、ディフェンスやコーリングなどFBとしての役割を果たしきれなかったので、そこの部分を上げていきたい。先週赤黒着てもっとがんばらなくてはと思った。いいチャンスをもらえているので生かせるようにがんばる。同じ1年ががんばっているので自分も負けられない。兄弟赤黒は親が喜んでくれると思うので実現できるようにがんばります」

<ケガから復帰の岡本>
「今日は足がぜんぜんついていかなかった。メイジはボールへの絡みがうまかった。(激しいポジション争いについて)まさか羽生(早実からの同級生)とポジションを争うとは思ってもみなかった(笑)。あいつは本当にすごい。帝京戦で赤黒が着たいですね」