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WASEDA FIRST

2023

対中大B戦観戦記

 メイングラウンドが、9月24日よりおよそ1ヶ月の養生期間に入ったため、対外試合に関してはしばしの間ジプシー生活。この日は上井草から程遠い八王子グラウンドにて中大Bと対戦した。
 開始早々の3分、ゴール前ラインアウトモールから先制トライを奪われたものの、関西遠征(10月12,13日)メンバー入りが懸かるワセダCもすぐさま反撃。計画通りに作った相手ディフェンスの穴こそ突くことができなかったが、WTB松澤良祐(1年)、ロック百合洋(2年)らが次々とインゴールへ飛び込み、26-10で前半を折り返した。
 リザーブメンバー7人全員を投入した後半、一気に突き放しにかかりたいところであったが、1分と経たないうちにSO高橋銀太郎(2年)が痛恨の判断ミス。インターセプトから50メートルを切り返され、掴んでいた流れを一瞬にして失った。
 このプレーで出鼻を挫かれると、その後は文字通りに防戦一方。FWのタテからの単純な揺さぶりにさえ付いていけずに、立て続けにインゴールを明け渡した。そして1点差に詰め寄られた30分にはブラインドWTBを絡めたサインプレーに屈し、ついに追う立場へ(26-30)。精神的にも追い詰められ、春の関東学院大C戦以来の敗戦が脳裏をよぎった。
 しかし、対抗戦が開幕した今、絶対に負けることが許されないワセダは最後の最後、ラストワンプレーで決死のアタックを敢行。WTB勝田譲(2年)のカウンター、SH茂木隼人(1年)の巧みなラインブレイクでゴール前に迫り、最後はFB遠藤隆明(3年)が執念で追いすがるディフェンダー2人を振り切った。 まさに九死に一生、起死回生の逆転トライ。「負けたくない」。その一心だけが土壇場でチームに勝利を呼び込んだ。
 しかし、勝つには勝ったもののトライ数では相手に上回れるなど(5本-6本)実質的には負け試合。「今日は相手にやりたいことをやられて、いいところがなかった」(遠藤)。上昇を続けてきたCチームにも、まだまだ課題が山積みだ。<HP委員 疋田拡>

<ラストワンプレーで逆転トライを決めたFB遠藤隆明>
「今日は全然ダメでした。ブレイクダウンのところで前に出ることができずに、テンポのいいアタックができなかった。やっていてすごくイライラした。ディフェンスでもなかなかターンオーバーができかったし、逆目を突かれると全然ディフェンスがいなくなってしまった。最後のトライはもう必死でしたね。負けるわけにはいかなかったので。本当にやばかったです。個人的な今シーズンの目標はやっぱり赤黒を着ること。周りの3年生もがんばっているので、自分も負けられない。そのためにFBとしてディフェンスのスキルを向上させたい。まだまだこれからが勝負です」