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Beat Up

2024

対東京ガス戦 成す術なく屈辱のノートライ


 「今日はワセダが負ける時の典型的な形だった」(東京ガス・内藤晴児)。これぞ五月の「ドハマリ科目」。何もできないままに過ぎ行く時間…。そこに待ち受けていたものは『諸岡組』初めての敗戦だった。
 今シーズンワーストゲーム。ひとつのトライすら奪えない、近年稀に見る「屈辱」を招いたのは、紛れもなくBK陣の不甲斐なさ。抜けない、蹴れない、放れない…。「まだまだスキルが足りなすぎるね」(清宮監督)。BKによるチャンスメークはほとんどなし。展開すれば必ず後退。FWの「我慢」で何とか均衡こそ保ったものの、打開策を見出せぬまま、いたずらに時間だけを消費した。
 そして0-5で迎えた後半12分。BKライン再生へ向けた勝負の一手、SO菊池和気(予定を早め前半29分に投入)が負傷により退場すると、そこまで張り詰めていた緊張の糸もプッツリ。直後の13分、それまで耐えに耐えていたFW陣が外国人選手(2人が揃って後半から出場)を軸としたドライビングモールに屈し、勝負は決した。
 その後、何とか反撃を試みたものの、菊池に替わり再び登場したもうひとりのSO・南薗洋一までも負傷退場(しかも入って5分後)するなど、文字通り成す術なし。FB中崎宏をSOに上げる緊急シフトが機能するはずもなく、ノーチャンスのまま敗れ去った。
 「もう少しやり様があったとは思うけど…」。そう誰もが口にした様に、敗戦のショックは少なからず残るものの、この日のような厳しいゲームも、今のワセダには必須科目。『諸岡組』の教科書に、「停滞」の二文字は存在しない…<早大ラグビー蹴球部広報 疋田拡>


<屈辱の敗戦に反省しきりのフランカー宮田昇>
「近場での攻めが多かったので、FWはしっかりセットすることで対応することができた。ただ、いつもであればボールを取れていた場面で取り返すことができずに苦しかった。コンタクトはそうでもなかったけれど、その後の球際というか、繋ぎがうまかった。2人目、3人目がいいところに来ていた。ずっと我慢の展開でFWとしてはしんどかった。暑さもあり、前半だけでバテてしまった。アタックで下がってばかりではやっぱり苦しい。後半はターンオーバーもできていたので、そこでうまく攻められればよかったかもしれない。今日は自分のプレーもよくなかった。今シーズンはもうJrでは過ごしたくない。自分は体がないから、相手の弱いところを突いていける様なプレーヤーになっていきたい」

<久々の上井草でフル出場を果たした『大田尾組』内藤晴児>
「上井草は懐かしかった(この日は前半FB、後半CTB)。こんなに人が見ている中でラグビーするのは久しぶりです。やっぱりいいですね、ワセダは。今日のワセダは接点で前に出ることができていなかった。球出しを遅らせようと話していた通りの展開になった。接点で前に出られずに、BKも前に出られない。ワセダが負けるときの典型的な試合だったように思う。ワセダがこの試合をどういう風に考えていたかは分からないけれど、仕掛けに工夫が見られずに、こっちとしてはやりやすかった。社会人はやっぱり接点が強いですから。後輩たちの試合はやっぱり気になりますね。昨日も秩父宮に見に行ったんですけど、モールでトライする姿を見て少し複雑な気分になりました(笑)。みんな頑張って欲しいです。今日は他の奴にはそんなにいってなかったのに、自分がボールを持ったときだけ、3人くらいきていてすごく嫌でした(ちなみにワセダは先輩から3つのターンオーバーを記録)」