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2024
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対タマリバ 偉大なる先輩たちからビッグなプレゼント!


 春眠暁を覚えず―。最大の敵?試験期間を終え、さらに暦の上で春を迎えても、未だうとうとモードの『諸岡組』。1ヵ月離れたゲーム勘を取り戻す、トヨタ戦への足慣らし、この日も単なる通過点…。しかし、この究極の格闘技はやはり『知性』と『情熱』こそが命。『Pride of WASEDA』。眠れる赤黒の本能が、偉大な先人たちによって呼び起こされた。「今日は先輩たちから本当にいいものをもらいました…」(副将・桑江崇行)
 まったく前に出られないディフェンス、緩々のタックル、ジャッカルの異様な少なさ…。歓喜の頂上体験から久方ぶりの公式戦。それらの至らぬ現状の再認識はもちろん、この日1番の収穫は、忘れかけていた『熱』をグラウンドで直接体感できたこと。「今日はタマリバの気持ちをものすごく感じた。働きながらラグビーをしている人たちのプライドが伝わってきて、それは学生とはまた違う、本当にすごいものだった…」(主将・諸岡省吾)。試験期間と離れた間隔を言い訳にしがちの学生に対し、環境を言い訳にしない大人の集団が見せた、グレートパフォーマンス。魂のこもったタックルに、次々と繰り出されるロバーからの多彩な仕掛け、そして何よりも『情熱』―。ラガーマンの憧れ・秩父宮での80分には、ワセダのDNAとも言うべきものが随所に散りばめられていた。
 「学生にはラガーマンの模範となるような尊敬する先輩たちと、意味のある試合をしてこいと」(清宮監督)―。意味のあるどころか、一世一代の大勝負・トヨタ戦を前にワセダとして、赤黒を身に纏う者として、最も大切なハート、忘れかけていたものを再確認。次戦はいよいよ日本が世界へ誇る超優良企業への果敢なチャレンジ。「負けたらこのチームはもう終わってしまうし、本気で勝ちにいく。タマリバの強い気持ち、プライドを感じながらトヨタに勝ちたい…」(主将・諸岡省吾)。『Drive our dreams』。本物の情熱と意志さえあれば、夢はきっと叶う…


<ヤングパワーのお披露目が先輩たちへの恩返し!>
 お金では買えない大切な物をくれた偉大なる先輩たちへのお礼は、ヤングジェネレーションたちの才能溢れるスーパープレー。首藤甲子郎の『音速』ラン、畠山健介の瞬ギリ(あのターンオーバーは今日一?)、そして極めつけ・『怪物』五郎丸歩によるウルトラプレーオンパレード(とにかくスゴイの一言です)。特に、もはや別格とも言うべき存在感を見せる五郎丸には、首脳陣はもちろん、「外国人選手とやっているみたいだった」とタマリバの先輩たちも大絶賛!今年だけではありません。ワセダの未来は明るいです!


<ラガーマンの模範 後輩たちに最大級の賛辞を送る清宮監督>
「学生には昨日のミーティングで、仕事をしながら週一回の練習、クラブの活動でここまできた、ラガーマンの模範となるような尊敬する先輩たちと、意味のある試合をしてこいと話した。試合の内容的にも、非常に精度の高い動きで、簡単なミスをしないでしっかりとゲームコントロールしている姿を見て、後輩ながらいいチームになったなぁと。中竹にはいい試合をされてしまったと素直に思った。今日の試合は微妙なところで、トヨタ戦に向けての練習を3週間やってきている中で、そういう動きを出さないようにやっていた。だから、今日の試合のターゲットはひとりひとりのボールキャリアとかサポートとかそういったところ。トヨタ戦に向けてというより、今自分たちのすべきことをやりましょうと。その点では本番に向けていい経験になった。欠場した3人(佐々木、安藤、今村)は練習はしているけれど、万全の状態ではないので使わなかった。当然来週の試合には出す。トヨタに対しては余り小細工はしないつもりだし、準備は3週間やってきているので、ある程度の結果は出せると思っている。トヨタは確かに力のあるチームだけど、試合によってデキ不出来の波があるチームという印象。ただ、一年目にトップリーグを逃しているだけに、ワセダとの試合も単なる通過点とは思ってないはずで、万全の準備をしてくると思う。そういう相手に一泡吹かせるためにしっかりとした準備(試験もほとんどが終了!これで時間はたっぷり!近日、上井草に超大物助っ人が参戦?)をしていきたい。トヨタも随分違うチームになったけれど、ワセダも前とは違うチームになっている。3年前はセットプレーは捨てていたし、ゲームになっていなかったけれど、今年のチームはそういうチームではない。この先クラブチームがもっと強くなる可能性があるのなら、今日のゲームも否定されるべきものではないし、ある意味学生と社会人の関係と一緒だと思う。3年前は学生だって社会人に相手にならなかったわけだから。クラブチームがこのような努力していくならば、日本選手権に出場する資格は十分にあると思う」


<自らの甘さを悔やむ主将・諸岡省吾>
「昨日の段階からプライド持っていて、気持ちの充実している相手に対して、そこの部分で負けるなと言われていたのに、甘いプレーが出てしまった。ゲーム勘がないというのも正直あったけれど、それにしても最初のところは受けてしまった。気持ちのところでやられるな、相手が拘りを持っているのを感じて、それを思い切り跳ね返そうと言っていたけれど、そこが全然甘かった。練習と試合はやっぱり違うなと。今日の試合の入りをしたらトヨタには絶対にいいゲームはできない。週の初めから学生の間でそういう話をしてこなかったのが甘かった。自分もそういう話をし出したのは昨日からだったし、反省している…。トヨタ戦へ向けたビジョンは大分みんなで共有できるようになってきているから、普段の練習からいかに相手を意識して激しくできるかがポイントになってくる。スクラムがどうなるか、ラインアウトも含めてセットで対等にできるかが重要。散々トヨタを意識して練習してきているので、次はビシっとしたゲームがしたい。選手権が終わった後の一週間は休養の意味も含めて、汗を流す程度だったけれど、次の週からは激しくやってきたし、準備は万端。試合感覚が空いた分、体の状態は選手権のときよりむしろいい位。負けたら終わってしまうし、次は本気で勝ちにいく。今日はタマリバの気持ちをすごく感じた。働きながらラグビーをしている人たちのプライドが伝わってきて、それは学生とはまた違って、本当にすごいものだった。負けて泣いているタマリバの選手を見て、この試合に懸けていたんだなって。今日は色々な面ですごく勉強になった。タマリバの強い気持ち、プライドを感じながら、次の試合は勝ちたいです」


<この日もフル出場! 後半ようやく目を覚ました超人・桑江崇行>
「前半は試合から遠ざかっていたこともあって、コンタクト慣れしていない感じだったけれど、後半になってやっといい動きができた。最初に取られたトライは完全に僕のせい。えって感じでした…。ただ後半はしっかりとできたので、トヨタ戦に向けては自分的にはいい試合だったのかなと。次のトヨタ戦は僕が1番体を張らないといけないし、タマリバの先輩たちのような、あのくらいの気合を入れないと勝つことはできない。今日は先輩たちからすごくいいものをもらった。格上と言われるチームに立ち向かうには、これくらいの気持ちでいかなきゃなって。社会人は接点が強いので、そこの激しさで引けを取らないようにして、勝つ。勝つビジョンもだんだんはっきりとしてきた。トヨタ戦もラインアウト完封します」


<戻りつつある感覚に手応え十分の副将・後藤翔太>
「今日は個人的にやりたかったことはまぁまぁできた。それはパスの部分なんですけど、感覚がだいぶ戻ってきた。ただ、踏み込んだタックルや思い切り相手をひっくり返すタックルができなかったことがとても悔しい。先制もされてしまったし、そういうところでは非常に悔いの残る試合だった。でも80分間相手の気迫を感じ続けることができて、自分たちがトヨタに対してやるべきことは、こうなんだということが分かった。タマリバの気迫を感じることができて、すごく意義のある試合だった。トヨタに対してどう戦うべきかが改めて分かった。タマリバの気持ちを受け止めてがんばります」


<試合内容に猛省も、先輩・トツさんとの勝負を堪能したプロップ伊藤雄大>
「今日は久々のゲームで楽しかったけれど内容は…。試合前はゲーム勘を取り戻すためのとかそんなぬるいこと言っていたけれど、こんな試合をしていては全然ダメです。ふわふわしていたと言うか、何かいつもと感じが違った。もっとやらなくてはいけなかったし、ワセダはやれるチーム。内容的には全然ダメ。個人的にはトツさんとの対決がおもしろかった。向こうは自分の得意なところを知っていて、そこを抑えにきたし、自分もその逆で。試合中にはまったく話さなかったけれど(笑)、おもしろかった。久々の試合だったけれど、コンディションはまったく問題ない。トヨタ戦のカギは間違いなくFW。スクラムもまずまずやられそうですけど(笑)、3年前みたいに黙ってはやられませんよというところです。トヨタ戦、期待していてください」


<外国人封じへ命懸けを誓うフランカー古島直>
「今日は久々の試合ということで体が重かった。練習ではそんなことないけれど、やっぱり試合は練習とは違うなと。内容的には最低の試合。自分のデキも最低でした…。トヨタ戦へ向けて課題ばかりという感じ。次はチャレンジャーとして思い切り臨みたい。FWにふたりいる外国人を抑えることができれば、チームとしていい方向に進むと思うので、僕が先頭切って止めにいきます。練習を積んできてやるべきこと、やりたいことが大体分かってきているので、あとはその精度をどれだけ高められるか。とにかくブレイクダウンのところでやられたら勝てない。あと一週間、やれることはすべてやって試合に臨みます」


<清宮ワセダ一期生 後輩たちにエールを送るタマリバ主将・中村喜徳>
「タマリバは日本選手権で勝つことを目標にしてこの1年間やってきました。今日試合が終わった後の円陣で、出し切ったかと聞いたら、みんなそういう言葉を発してくれたし、そういう顔をしてくれていた。自分たちはまた明日からここで勝つことを目標に活動していきます。日本選手権には様々なカテゴリーのチームが参加していて、その度に試合の意義が問われるけれど、絶対に勝つという強い気持ちを持って戦いに臨むことができれば、必ず意義のあるものにできると思う。ワセダの皆さんには絶対に勝つんだという気持ち、プライドを持って、是非トヨタに勝って欲しいです。応援しています」