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2024
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<中竹監督・他競技訪問記>ボルダリング・尾川智子さん編

 監督の中竹です。先日、学生3人を引き連れて、他競技訪問第二弾に行って参りました。今回は『ボルダリング』です。「次回はバスケット~」とお伝えしていましたが、ラグビーマガジンさんがタイアップしてくれたこともあり、『ボルダリング』の第一人者・尾川智子さんの下を訪問しました。


 みなさん、『ボルダリング』をご存知でしょうか。『ボルダリング』とは簡単に言うと、ロープを使用しない、一番シンプルなフリークライミングです。最近流行りの競技で、今回も8月末に高田馬場にオープンしたばかりの専用ジムにお邪魔しました。尾川さんは、「美人アスリート」として各種メディアに頻繁に取り上げられており、10月27日放送のNHK「トップランナー」にも出演されるとのこと。このことからも注目度の高さがお分かり頂けると思います。嬉しいことに、学生にとってはワセダの先輩でもあります。


 『ボルダリング』はボールを使う競技ではありませんが、興味を持ったのが、ボディバランスの重要性とゲームプランです。先を考え登っていく術は、まさに『Projection』にピッタリで、どのくらい重要視しているのか伺いたいと思いました。パッと見て状況を判断する。当然ながら非常に綿密で、刺激的でした。


 ボディバランスについて言えば、どこが重心で、どこで自分の体重を支えるのか。ラグビー選手にとってもすごくいいトレーニングになると感じました。極論すると、力を使わないということ。カベの穴に指を引っ掛けるとか、しがみつくでなしに、いかに足を使って体重を分散させるか。先読みと、どうのように自分の体重を分散させてバランスを取るか。この考えをラグビーに持ち込めれば、自分の体を知るのにすごく有効になると思います。


 今回は豊田、瀧澤、宮澤の3人を連れて行きましたが、宮澤は小さい体ながら活躍しているということもあって、やはりバランスは1番よかったです。豊田と瀧澤はさすがにちょっと重い感じもしましたが(笑)、何度も何度もチャレンジしていました。尾川さんにコツを聞くと、やはり先を読むスキルとバランスを取るスキルとの答えでした。学生共々納得で、すごく参考になりました。


 また、『ボルダリング』という競技そのものにも興味を持ちましたが、今回は尾川さんの魅力にも惹かれました。女性で唯一のプロクライマー、まさにダイナミックチャレンジです。聞けば、教育熱心な親を見返すために、宇宙飛行士を目指して、東大受験。ワセダの理工学部でクライミングに出会い、競技歴3年で日本チャンピオン。プロになり、1人でスポンサーを獲得~と、見習うべき、『豊田組』にはピッタリの先輩だと思いました。もちろん、今後も交流を続けさせて頂いて、試合にも是非来て頂こうと考えております。


 尾川智子さん、そしてラグビーマガジン編集部のみなさん、今回は本当にありがとうございました。


 なお、今回の訪問の模様は、次号の『ラグビークリニック』に掲載される予定です。そちらも是非ご覧ください。