ミラクルです!ありえません!未だに信じられません! 11月5日、我等が聖地・上井草に、何と何とジョナ・ロムーがやってきました! そう、ラグビー界で知らぬ者のいない、数々の伝説を残した、あの超スーパースター・ジョナ・ロムーです! ロムーがワセダの指導に来てくれる…。そう聞かされたとき、あまりのインパクトに部内では、「ロムーではなく、ロムー似の今福(WTB)が来るのでは…」と囁かれたほどでした。
中竹監督と数十分に渡る会談(チーム状況等々)を終え、15時すぎ、ついにロムーが上井草に降臨。でかっ!めっちゃヤバイ!あの腕、俺らの太ももくらいあるぞ…。対面にいたら絶対逃げる…。さすがはスーパースター、そのオーラは抜群でした。「過去は過去。これから何ができるか、どうすればもっとよくできるかが焦点です。私はそう信じています。今日は私の理念、考えを通して、また勝てる、やっていこうという気になってくれたらと思います。見ていると、みんなが笑って、楽しんでいる。これはいいチームスピリットです」。いきなりの励ましのお言葉、心に沁みました…。何て大きな人なんだ…。
お互いの挨拶を終えると、早速『ロムー・ドリル』がスタート。ハンドオフのポイント、いかにして相手を抜くか、コンタクトシチュエーションでは自分と相手の間にあるスペースを考える。「ワークハード!」「早く立つ!」「ボールを持つ人はゲームをコントロールする人です!」「コンタクトの練習は常にガチで!」
いやぁ、スゴイ。何たる引き出しの多さ。次々に移りゆくメニュー、そしてポンポン飛び出すアドバイスは、ロムーのプレーヤーとしての懐の深さを表していたように思います。中竹監督も感銘を受けていました。「話をさせてもらってすごくおもしろかったし、あれだけの選手がすごく考えながらラグビーをしていることが分かった。他競技を参考にしていることもそうだし、何より自分を見つめられるのがすごいなって…」
かる~くやっているはずの見本でも感じたことのないインパクト。ワセダからお願いし、1回だけ見せれくれた本気のコンタクトは…、間違いなく世界最高峰のものでした。
そして、一通り『ロムー・ドリル』を終えた後は、WTB田中渉太のリクエストにより、1対1特別講座。「キックボクシングは見ますか? ムエタイのように~」。常にガチのドリル(気づけば素敵なコンタクトフィットネスになってました…)、そして1対1の極意。最後にはとっておきの必殺技まで教えて頂き、ワセダにとってはこの上ない最高の1日になりました!
「いやぁ、プレーはもちろん、本当にいい言葉を頂きました。今日はロムーさんに背中を押してもらった気がします。感激です。またみんなでがんばろうと思えました」(主将・豊田将万)…。誰もが憧れるスーパースターに、今日改めて気づかされた。まだ俺たちは終わっていない!くよくよしている場合じゃない!大切なのは未来!ワセダの反撃はロムーパワーで!
多くのことを教えてくれたジョナ・ロムーは、ワセダからのささやかな御礼・赤黒を着て、颯爽と次なる訪問地・スコットランドへ旅立っていったのでありました―
<ジョナ・ロムー、ワセダへの感激のメッセージ>
「ラグビーにはいいことも悪いこともあります。リーグ戦で53連勝なんて信じられません。素晴らしいことです。みなさんはもっと上にいけるということです。私にもこれまで悪いことがたくさんありました。あなたはもうオールブラックスには入れないと言われたり、さらには歩くことさえできないと言われたこともあります。でも私は負けませんでした。絶対に勝とうと思うことが重要です。こんな思いは2度としたくないと。こうすれば勝利できるという道、方程式を探してください。自分を信じることです。今日見ましたが、みなさんは本当にいいチームです。大きな相手こそ倒して、前に進んで行ってください。今日は皆さんに会えて、本当に嬉しかったです」