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2024
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対慶大 どげんかせんといかん!


 この春の成果はどこに?みんなで決めたチームのコアは? 五月晴れを通り越し、すっかり夏を思わせる南国・宮崎での『早田組』ファーストゲーム。その内容はちょっぴりお寒く、「ワセダの今」がクッキリと浮かび上がった。未熟…、まだまだ甘い…、意識が低い…。
 昨年、一昨年のチームを越えるための第一歩と意気込んで臨んだ試合は、キックオフからとにかく「走れない」「動けてない」「タックルが決まらない」の三重奏。いきなり飛び出したNo8大島佐利のビッグゲインを起点に、早々に先制点こそ挙げた(1分、手堅くPG)ものの、その後は何かに取りつかれたかのような低空飛行で、ワセダらしさの欠片もなかった。大よその流れは、ファーストタックルが甘く(誰もが反省…)、一次で喰い込まれる→セットできず、前にも出られず、後手後手に~の繰り返し。意識の差が如実に表れるペナルティからの速攻にも対応できず。前半だけで3つのトライを奪われた。あれだけ春からディフェンスにフォーカスしてやってきたのに…。タックルで勝とうと誓っていたのに…。アタックもすべてが単発。とにかく何もしてない40分―
 このままでは終われない。ズルズルいったらチームは終わる。そんな危機意識から目を覚まし、頭を冷やし、スイッチを切り替え臨んだ後半は、一転してゲームを支配。ボールを持つ度ディフェンスを切り裂いたNo8大島佐利、外国人級のアタックを連発したCTB坂井克行、すべての局面でファーストタックラーを抜き去ったWTB中濱寛造。この3人の爆発力に、カウンターアタックを仕掛ける積極性、チームコンセンサスが重なり合い(10分にディフェンスミスから許したトライは余計でしたが…)、瞬く間に逆転に成功した。前半の40分はグダグダも、後半に持ち直して何とか勝利。まぁ、勝ってよかった『早田組』ファーストゲーム!!!
 ………と、なるはずが、ここで勝ちきれなかったのが、今のワセダの甘さと未熟さ。最後の最後、前には出れずとも何とか凌ぎ続けていたラストプレーで痛恨のペナルティ。そもそも、そこに至るまでの一連のプレー選択は迷いなくできていたのか。絶対に勝ちきる意識の下、コンセンサスは取れていたのか。実は最後のああいった局面こそ、今年のチームの見せ場でなかったのか。40分、右中間45mのPGを憎らしいほど冷静に沈められ、なんとも後味の悪い結末となった。「最後はペナルティをせず、ターンオーバーするビッグタックルができれば勝っていた。それができずに追いつかれてしまったのは、まだまだ自分たちが甘いということ。自分自身としても、チームを引っ張るというところで弱さがありますし、そこは妥協せず、しっかりやっていこうと思います」(主将・早田健二)。
 結局、春シーズンの開幕となったこの週、2ヶ月間の成果を出せなかったのは、今年のワセダを体現できなかったのは、ファースト15だけだった。赤黒の誇り、選ばれし者たちが背負う責任は。とてもワセダらしくはなくとも、幸いこれはファーストゲーム。こんなにも明確に課題を認識できたのは、視点を変えれば、ものすごく大きな収穫。「改めて春はタックルをやらなくてはという確信に立ち返るいいゲームになった」(中竹監督)。やるべきことはよく分かった。進むべき方向もしっかりと認識できた。それを安定した力とするためにあとはやるだけ。原形を残さない劇的な進化へ、まず週明けから『どげんかせんといかん』!


<ザ・ファーストゲーム  タックルの更なる強化を口にする中竹監督>
「まだまだうまくいかないなという感じです。今日は勝ちを逃したイメージ。あそこで勝ちきれないのは未熟なところだし、それがファーストゲームで分かってよかった。色々なところでファーストゲームだなと感じる試合だった。組織のアタックがどうとか、ゲームプランがどうとか、そういうものはほとんどなく戦った試合だったし、今後どうするかを学ぶ上で、今日はすごくいい材料になる。ゲームをやる以前に、ワセダとして持っていなければいけない意識が薄かったし、特にタックルに関しては、練習でできていたことが全然できていなかった。まだまだ実力がないなと。前半の40分で3トライ取られて、ワセダはノートライ。フワッとしていて、全員がひとつに集中できていなかった。前半ああいう形になってしまうのはよくあること。今日のこの経験からいかに学ぶか。ああなってしまったときにどう対応するべきか。次に生かしていかないといけない。今日はファーストゲームだったけれど、大きな成果はなかったように思う。タックルしかやってこなかったのに、それがでなかった。今日のデキで方針、プランが変わるどころか、改めて春はタックルをやらなくてはという確信に立ち返るいいゲームになったという感じ。今日で今年の力、チームの形というものは見えたと思います」

<ホロ苦スタート… 主将としての決意を新たにする早田健二>
「今日はファーストゲームということで、みんな硬かったのかなと。前半、ファーストプレーからいい形で大島が抜けて、スコアもして、いい入りだったんですけど、その後は走るべきところでみんなサボってしまってました。拘ってきたタックル、ブレイクダウンの精度が低かったですし、ディフェンスからの切り返しを練習してきましたけど、その精度も低くて…。ひとりひとりのタックルで止めきれないところでトライを取られ、前半ああいう形になってしまったのは課題です。後半はやりたかったカウンター、ターンオーバーからの切り返しでしっかりトライも取れましたし、自分たちの持ち味を出せば乗っていける、いいラグビーができるチームだと、改めて確信しました。これからは試合を通しての波がないように、常にそのときそのときに出し切れるようにやっていきます。今日は試合勘がなかったというのもありますけど、それは言い訳にはなりません。次まで1週間空くので、しっかりと課題を克服して、同志社相手にいい試合ができればと思っています。後半に関しては、風下ということもありましたし、テンポが悪かったので、ペナルティから速攻を仕掛けたり、カウンターアタックをしてゲームを組み立てました。そこに坂井のようなタテにいけるプレーヤーが絡んでいって、トライもいい形だったと思います。最後はペナルティをせず、ターンオーバーするビッグタックルができれば勝っていた。それができずに追いつかれてしまったのは、まだまだ自分たちが甘いということ。自分自身としても、チームを引っ張るというところで弱さがありますし、そこは妥協せず、しっかりやっていこうと思います。今日はファーストゲームということで、勝ちに拘ってはいたんですけど、負けなかったことで自信につながる面もある。今日の課題をみんなでしっかりと共有して、克服して、これからの同志社、明治、関東にぶつけていきます」

<手応えはまずまず スクラムでグッドイメージを掴んだ副将・山岸大介>
「今日はもっと走らなくてはというのが1番です。走って、タックルして、ファーストからもっといけたはずやなと…。前半はとにかく走れていなかった。練習でできていたセットもできず、それが原因で取られてしまいました。後半に関しては、アタックもディフェンスも前に出られていたので、しっかりセットもできていたと思います。もしディフェンスで抜かれたとしても、前に出ていれば、バッキングで止められる感覚。みんなが前に出ることで、いい方向に進んだと思います。最後に勝ちきれなかったところも、すべての要因は入りの部分。前半普通に戦っていれば、勝っているので。その大事さがみんなよく分かったと思いますし、これからしっかりと意識してやっていきます。スクラムについては、慶應の両プロップはすごく強いというイメージがあって、自分は今日初めて組んだんですけど…、はじめはコールが合わないとか、受けたところ(前半31分、自陣スクラムでヘッドアップのペナルティ、そこからの速攻で失点)もありましたけど、後半は修正して、先にヒットして、よく組めたと思います。今日をベースに、スクラムはいい形にもっていけるかなと。ただ、慶應もスクラムの強いチームですけど、まだ明治、帝京もいるので、今度はそういった相手に対しどう組めるかが大事です。今日は勝てる試合、自分たちの経験のなさとフィットネス不足を痛感しました。これから試合経験を積んでいくことで、その部分を高めていければと思います。今日は経験値、試合勘ともに慶應の方が上でした」

<課題は安定感? 爆発的プレーに可能性を感じさせたNo8大島佐利>
「今日はチームとしてやろうとしていたタックルがああいう形になってしまったのが反省です。走れていなかったというのもありますし、ディフェンスで前に出られず、後手後手になり、セットもできないという悪循環にハマってしまったなと。後半はブレイクダウンでいい方向にもっていけたので、ああいう展開になったんだと思います。ラスト10分のところも、チームで声を掛け合わなくてはいけないのに、ペナルティを取られ追いつかれてしまった。そこは大きな課題です。最後の場面は、絶対に取られないという意識が足りませんでした。僕自身のプレーに関しても、試合を通して好不調の波があるというか、いいときと悪いときのギャップが激しいので、コンスタントに安定した力を出せるようになっていきたいです。チームとしても同じことが言えて、今日はファーストゲームということもあってか、全然流れが掴めずにズルズルいってしまった。そういった局面を打開するプレーヤーに自分自身がなっていきたいと思いますし、チームとしてもそうなる、安定した力を出せるようになれればと思います。今年はポジション変更とか、色々とありますけど、とにかく頭にあるのは『荒ぶる』だけ。今年こそは絶対に赤黒を着て、最後に国立で『荒ぶる』を歌います」

<変革の年! ビッグゲイン連発で場内を沸かせたWTB中濱寛造>
「今日はチームとしてディフェンスでいかれるところがありましたし、フィットネスの面でも慶應に負けていたのかなと思います。ディフェンスではセットができていない。CTBを当てられた後にFWがピラーに立てなかったり、そういうところで受けに回って全然ダメでした。後半に関しては、前半ディフェンスばかりでアタックを全然していなかったですし、相手もキックが多かったので、どんどん継続していこうと。継続したら絶対にいけるという感覚をみんなが持っていて、それをしっかり実行した結果、点数も取れて、いいアタックができたんだと思います。個人的なところで言えば、トライが取れたという点ではよかった(1対1では100%ゲイン!)と思いますけど、ボディコントロールが悪く取られてしまったところがあったので、そこは修正しないといけないですし、あとはもっと前半からいい形でボールをもらえるように。1年生のふたり(原田と中靍)は特別意識はしてないですけど、やっぱりいいプレーを見せられたら刺激になりますし、負けられないですし、僕が引っ張っていくという気持ちでがんばります。今日は(田邊)秀樹さんがいないなかで、BKはどうゲームを進めていくのかが課題のひとつでしたけど、前半は風の吹き方が分からずに、うまくキックに対応できなかった。そこでしっかりコミュニケーションを取ることができなかったのは反省です。そこだけ乗り越えられたら、後は問題ないと思います。今年はWTBの層も厚くなりましたし、負けられない、自分自身勝負の年です。1日1日出し切って、ベストのパフォーマンスが出せるようにがんばります」

<強烈なインパクト!抜群の存在感で流れを変えたCTB坂井克行>
「今日はファーストゲームということで勝ちに拘って試合に臨みましたし、自分が出るときには前半の課題を強く意識してました。負けていたので、まず自分がアタックすること、ディフェンスでは1次で抜かれないこと。思っていたようにいいアタックができて、トライを取れたことはよかったですけど、最後に僕のミスからペナルティを取られてしまったのは課題です…。後半は風下でしたし、みんなで攻めようと意思統一してました。風上から蹴ってくるであろう相手に対して、積極的にカウンターを仕掛ける。相手のWTBも下がっていましたし、継続したら取れるだろうと。後半に関しては、いいアタックができたと思います。ただ、春からずっとディフェンスに拘ってきて、個人的にもコーチにたくさん指導して頂き、意識していたにも関わらず、そこで前に出ることができなかったのは今後への課題です。アタックも最後のあのパスミスは余計でした…。時間も時間だったので。今年こそ赤黒に定着して、ずっと試合に出続けたいと思っています。ライバルはたくさんいますけど、みんなで切磋琢磨して、がんばります」

<試合後は早慶仲良く、地鶏とカツオに舌鼓!宮崎グルメ満喫!>