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2024
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B対慶應B 「慶大に見事逆転勝ち」

終始雨模様の中、宿敵慶大の日吉にて行われたジュニアチームの早慶戦。前節の拓大戦勝利の勢いそのままに白星を挙げたいワセダは、先制点を挙げるもその後に追いつかれ、前半を同点のまま折り返す。その後一時はリードを許したもののキックを多用し、上手く天候を味方につけた。後半に3トライを挙げ、見事逆転勝ちという結果で早慶戦を制した。

慶大のキックオフで幕を開けたこの試合。先制点を挙げたのは早大であった。前半12分、22メートルライン付近から最後はフッカー高家崇徳(創理3=埼玉・早大本庄)のグラウンディングでモールトライ。これまでの試合で課題としていた立ち上がりで幸先の良いスタートを切る。しかし前半19分、ワセダのタックルはかわされ、右サイドへの突破を許す。その後大きく逆サイドへと展開されると早大は止め切ることが出来ず、そのままトライを献上。雨天という気象条件の下、前半全体を通してハイパントキックを活かすワセダ。相手のキャッチングミスを誘いマイボールにすることには成功するもののなかなか得点に結び付けることが出来ず、試合は7-7で振り出しへと戻る。

迎えた後半、早々の失点を許したワセダであったが、SO森田慶良(教3=大阪・常翔啓光学園)のロングキックでエリアを取る作戦に切り替えると、徐々に相手陣地でのプレーの回数が増え始める。そして後半15分、左サイドで得たスクラムでFW陣が踏ん張りを見せると、WTB土肥将也(人2=東京・三鷹)が個人技で突破を図り、「FWありきの」トライで12-14まで追い上げる。後半35分にも早大はゴール前5メートルの位置でスクラムを獲得。スクラムからラックを形成しロック黒木東星(スポ2=東福岡)が抜け出して土壇場で19-14と逆転に成功する。終了間際にも追加点を挙げ、26-14でノーサイド。終盤にFW陣とBK陣のプレーがうまくかみ合った早大が劇的な逆転勝利を収めた。

雨天時の作戦であるキックの多用が功を奏した早大。しかし『キープ・ザ・ボール』が信条のワセダにとって、あくまでキックは悪天候の中での作戦の1つである。またタックルが決まらずに相手の進撃を許してしまう場面も随所に見られ、引き続きタックルの向上は不可欠である。秋シーズンに向けて、1つ1つの試合で見つかった課題を次節への修正につなげてほしい。理想とするラグビーの完成に向けて。

(記事 中丸聡史、カメラ 小笠原芳、辻耕平)

ゲームキャプテンFB福崎隼基(商4=東京・早実)
――今日の試合を振り返ってください

雨で結構下も悪かったのでキックで徹底しようというチームの方針でプレーしました。最初ハイパントで一応マイボールにはなりましたがエリアが取れていなかったので、そこから森田や辻監督(高志=平12人卒、茨城・茗溪学園)にエリアを取っていこうと言われて。前半最後から後半はほとんど敵陣でプレーすることができました。今日みたいに徹底してキックでエリアを取って、相手がミスしたところですかさずトライという感じです。
――立ち上がりが課題でしたが
全員でタックルで下に刺さって、相手のFWを絶対前に出させない意識で臨みました。ファーストはある程度止められたかなと思いますが相手のペナルティーでハイで来られて食い込まれてトライというのもあったので、切り替えとタックルが課題なのかなと思います。
――タックルの精度はいかがでしたか
何人か良いタックルをする選手はいました。ただタックルもそうですがディフェンスで早いセットを意識してゲームに臨んで、セットしてタックルというのをイメージしていたのですが、そのセットの所で遅れて相手のテンポで出されるということもあったので、特にディフェンスでは早くセットをするというということが課題かなと思います。ただタックルはあくまで個人個人で向上させないといけないので、これからもやっていかなければいけないと思います。
――逆転して勝ちましたね
あのゲームメイクで淡々とこなしていけば点は取れると信じていたので。ただ2本取られたトライは不用意なものだったのでそこはかなり反省すべきなのですが、こういう雨の日に思い通りのゲームメイクが出来たという収穫があったので良かったです。
――今後への意気込み
今日は特別雨の試合でしたが、いつもはディフェンスはタックルで、アタックはあくまで『キープ・ザ・ボール』でずっとアタックし続けるので、アタックとディフェンス両方の精度を高めて、常にマイボールでいけるような展開のラグビーをしていけるようにしたいです。

SO森田慶良(教3=大阪・常翔啓光学園)
――きょうの試合を振り返って
このような天気なので、きょうはエリアを取るということだけを考えて、ずっと敵陣にいようということを意識しました。
――キックの精度が高いと感じました
いや、上のチームでやるには、キックの精度はもっと上げていかないと通用しないので。まだまだ精度が高いとは言えないです。
――今回はBチームでの出場でしたが
春シーズンはAチームでずっとやらせてもらっていたのですが、筑波大戦で大敗してしまって、上でプレー出来ることは当たり前のことではないということを改めて感じました。もう一回、一から上を目指してAチームでプレーするということはどういうことかを考えながらやっていきたいです。
――左にキックする場面が多く見られました
左に蹴るというよりは、スペースを見て、味方の枚数を見て狙ったということが多かったですね。
――『走れるチーム』にするという春シーズンの目標について
去年に比べてかなり走れるようにはなったと思います。ただ、今の状態が完璧かと聞かれると全然そうではないです。テンポの早い、ワセダのラグビーを目指しているので。強いチームはまだまだ上にいますし、そこを追求していってもっと強いチームになっていくということがこれからの課題ですね。
――次の試合に向けて
やっぱり、僕たちが目指しているのは秋なので、秋につながるように一戦一戦で経験を積んでいって、全て秋につなげたいです。

早大スポーツ新聞記事は下記まで。
http://www.wasedasports.com/rugby/110612.php